鏡の国のアリス:短評

鏡の国のアリスの本を読みながら短評をする

変なことが4つある:「プディングにばかりしゃべらせる」等々(GLASS9-52)

2008-02-09 19:52:06 | Weblog
  アリスが驚いてしゃべれないのに赤の女王がそれを怒る(①)。「しゃべりなさい。プディングにばかりしゃべらせるのはとんでもない」と(②)。アリスはプディングの発言と無関係なことを話し始める。「今日はたくさんの詩を聞かせてもらいました」と(③)。するとシーンとなり全員がアリスを見つめるのでアリスは怖くなる(④)。ここには変なことが4つある。①驚いてしゃべれないアリスを普通は励ますはずなのに赤の女王は怒る。②怒る理由が話の内容に触れず「一方しかしゃべらない」という形式についてのみである。③アリスも変でしゃべり始めた内容がプディングの発言内容に全く応答しない。プディングは自分が切り取られたと非難したのにアリスは詩の話を始めた。④プディングからも赤の女王からも非難されたアリスがみんなからブーイングされずシーンと話を聞いてもらえるのも変である。

プディングがしゃべって非難したのでアリスが驚く(GLASS9-51)

2008-02-09 19:10:50 | Weblog
  アリスが怒る。「なぜ召使に命じるのがいつも赤の女王なのか!」と。アリスが命じる。「召使、プディングをもう一度持ってきなさい」と。すると一瞬のうちに手品のようにプディングが現れる。それがあまりに大きいのでアリスはたじろぐ shy が勇気を出して少し切り取って赤の女王に渡す。そのときプディングが言う。「何という無礼!もし自分が切り取られたらお前はどんな気持ちがするんだよ!」と。アリスはびっくりし何も言えず見つめてあえぐばかり。確かに食べようとして切り分けたプディングがしゃべって自分を非難したらアリスのようになって当然である。