鏡の国のアリス:短評

鏡の国のアリスの本を読みながら短評をする

羊肉の脚を「付け加える put on 」のか「紹介する put on 」のか(GLASS9-49)

2008-02-07 17:25:31 | Weblog

アリスの前に羊肉の脚つまり大きり肉が続いて出される put on がアリスは心配になった。これまで彼女は大きり肉を切り分けたことがなかったから。それを見て赤の女王が「お前は少し恥ずかしがっているように見える。お前を羊肉の脚に紹介しよう」と言う。「アリス、こちらが羊肉さん。羊肉さん、こちらがアリス」と赤の女王。この不思議な事態はなぜ生まれたか。赤の女王は初めから羊肉の脚をアリスに「紹介する put on 」つもりだった。ところがアリスは羊肉の脚が「続いて出される(付け加わる) put on 」と思ったのである。あとは成行のまま。羊肉の脚が皿の上で起き上がりアリスにお辞儀する。アリスもお辞儀を返す。急のことでアリスは怖がるひまも面白がるひまもなかった。

イラスト: マトンです、お見知りおきを


赤の女王の発言は奇妙:「スープと魚」・「大きり肉」問題(GLASS9-48)

2008-02-07 16:51:45 | Weblog
  女王アリスのパーティにアリスが登場し席に座る。しかしシーンと静かで彼女は居心地が悪い。誰かがしゃべってほしいと彼女は思う。赤の女王がしゃべり始める。「お前はスープと魚を食べ損なった」とアリスに言う。そして「大きり肉を次に持ってまいれ put on 」と召使に命じる。赤の女王は奇妙。①アリスがパーティに出席する前にスープと魚が出たことがアリスにどういう関係があるのか、つまりわざわざ言う必要があるのか。また②スープと魚を食べ損なうとなぜ次が大きり肉なのか理由がない。