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迷歩録 足音

2019-01-23 13:41:35 | 日記
  暖かき  陽射や降りて  上着脱ぐ  雪中四友や  ほころび踊る


                                  ひのひら  ろくべえ




    陽射しが暖かく、少しづつ近づいてくる足音、聴こえる人には聞こえるが聞こえない人には

   聞こえない。心の耳に届く春の足音。人間は心の状態でその時々の季節を五感で表すことがあ

   る。とても大切なことで、生理的現象ではなく、こころの状態、つまり精神的な状態で物事を

   捉える。テニスの大坂選手が、ピンチの時に目を閉じて気分転換をする、一瞬ではあるが、精

   神を落ち着かせ、次のゲーム展開に向かう、精神をつくる。

    つまり、次の足音を聴こうとしているのではないだろうか。このような精神性を大事にする

   価値観を持ち合わせているからこそ、大舞台で勝ち続けることができるのかもしれない。

    世界大会ともなるとその実力は伯仲している。その中で勝ち残るためには精神性が大切なの

   ではないだろうか。この見えないものこそが勝敗を分けることになる。目に見えないものを推

   測したり、察することこそが、人間という動物の精神性で、高等な活動と言えるのではないだ

   ろうか。

    菜の花や、梅の花、水仙の花、山茶花の花などを見て、春の足音を感じることこそが大切な

   精神性、ゲームも大切だろうがそれ以上に心の耳を持つことは大切なのかもしれない。子供の

   教育に携わる、親や教育者、大人たちが率先して心の耳を持ち表現することが大切なのではな

   いだろうか。人と人のかかわりでは、すべてが伝わってくるのではなく、そのほとんどが推測

   や、察する心での交流ということになる。見えないもの、音の出ないものそのようなものをど

   のように捉えて関係性を構築するかという事の学びに活かしたいものである。

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