ハッピー&ラッキー

コレクターズとピロウズとANATAKIKOU、その他音楽やいろいろ。

BUCK-TICKトリビュート「PARADE」

2006-01-06 | 音楽
というわけで昨日も言いましたが、バクチクのトリビュートについての感想です。それについての感想ですが、トリビュートに参加しているミュージシャンのファンは見ないほうがいいと思います。





まずJUST ONE MORE KISS清春。「えっこの人何、バクチク嫌いなの? バカにしてるの?」と素で思ってしまった一曲目。あわてていたら姉に「清春はもともとこういう歌い方だよ」と教えてもらいました。へー、変なの。もう歌い方のへんてこぶりに意識が行ってしまって他の部分覚えてないですよ。「ぃよこがぁおはぁまるうでぇ」とかなんつうか英語を喋ろうとしている人がうっかり日本語を片言英語喋りで口に出してしまったみたいな感じです。続いてJICONOCLASM。うん、バクチクファンの高校生とかがコピー頑張ったんだね。と言う感想。Jったらものすごい今井のファンなので、原曲を壊すことが出来なかったのかもしれませんが、面白みゼロ。もうちょっとオリジナル色を出せ。MOON LIGHTを持ってきたBALZACは、チョイスが面白いという点ですでにちょっと好印象。こんなデビュー前の甘ったるいラブソング(いい曲だけど)よくやってくれました。まだあっちゃんが10代のころに書かれた歌詞なので、英語が中学生レベルなのが素敵です。ユーアースペシャル! 見えないものを見ようとする誤解 すべて誤解だをやったのは土屋昌巳。JAPANのメンバーでありYMOファミリーの一員だった彼を引っ張ってきたのは面白いと思いましたが曲自体はそれほど…というかこの曲自体が全然好きじゃないので、この程度のアレンジされても印象が変わらないです。ツッチー期待してたのにな! ATTACK HAUSMY FUCKIN' VALENTINEはわりと好き。要するに今井の作詞作曲の歌が好きなのですが、原曲がアルバムから浮いていたパンク臭を、より強烈にすることによって存在感が増してていいと思います。そしてこのトリビュートの中で一番好きなのがKEN ISHIILiving on the net、これはよかった、原曲の面白さが損なわれず、珍妙ぶりが際立ったすごい変な曲に仕上がってます。アウトロもいい。大好き。ありがとうKEN ISHII! 知らない人だけど! 続いて遠藤ミチロウ囁き。これもツッチーと同じく期待しすぎた分だけがっかり。もっとミチロウらしさみたいなのを出して欲しかったのに、まあこじんまりしてること。THEATER BROOK六月の沖縄は一番の難所。シアターブルック聞いたことないんだけど、こんな無理無理な高音でいつもやってるの? そうだとしたら近づかないでおこうと思ったよ。辛そうな裏声で全部歌われて、この曲ヒデの作曲だからそんなに思い入れはないけど、さすがに曲が可哀相と思った。かすれ声、だみ声以上に自分にとって駄目なボーカルスタイルがあったことに気付いたのが唯一の収穫です。MCUスピード、HIP HOP畑の人だから全然期待してなかったのに、思いの他よかった。三味線が来るとは予想外でした。しかも合ってる。マツリルカとか見るに、HIP HOPにこだわらず面白い音楽が好きな人なのかな。MONSTERRUNAWAY BOYSはノーコメント。スミマセン別に気に入らないわけではなく、私この原曲知らないんです。最近の曲なのかな、あっちゃんとヒデの曲にはほとんど思い入れがないのでご了承下さい。PHYSICAL NEUROSEをやったAGE of PUNKは、グニュウツールの人なんですね。「映像勉強してる大学生が持ってる映像技術を全部使ってみました!」と言わんばかりの「キャンディ」のPVを思い出しましたよ。あれ作ったグニュウの人ではないみたいですが。アレンジはけっこう好き。こっそりHYPER LOVEのフレーズを入れるなんてファンじゃなきゃ思いつかないだろう。悪の華rallyに私の大嫌いなグレイの人が2人も参加していて非常に不快なのですが、ウエノコウジに救われました。このビジュ色の濃いメンツの中で、海外旅行中に日本人と出会えたかのような安心感です。アレンジも無難で聞き流しちゃう。abingdon boys schoolドレスもあんまりアレンジ変わってない気が…というかTMレボリューションもビジュアル系なの? 歌い方がおとなしい清春みたいで気持ち悪い。


総評として、なんと言うか面白みに欠ける変なアルバムだなあということ。トータルバランスも悪いし、原曲ぶっ壊すくらいのオリジナリティも無かった。ただつくづくバクチクは曲がいいなあ、原曲聞きたくなるなあという感想は抱けたので別にバクチクにとってマイナスにはならないのでしょうが、もっとすごいの想像してだけにちょっと残念でした。選曲がなあ、大人の事情を勘繰ってしまうシングル曲と、ファンはもっとポップなの求めてるんじゃないのかと思う通好みなナンバーに偏ってたのも不満。これならバクチク自らがリアレンジした、「殺シノ調ベ」のORIENTAL LOVE STORYとかの方がよっぽど面白かったよ。せっかく20周年の企画なのに勿体ない。それともそもそもトリビュートという企画が、あまりアレンジ変えたりしないものなのでしょうか。私はあまり聴いたことないので(コレクターズとピロウズと、このバクチクで3枚目)このアルバムがそれなりにトリビュートというものの条件を満たしているならごめんなさい。コレのが良過ぎたのかな…。「その対象のことを好きなミュージシャンが、自身の個性を生かしながらカバーする」という印象なのですが合ってる? 藤井麻輝あたりが「さくら」とかやるの聞いてみたかったなー。