公園にジャノメエリカ:蛇の目エリカ(ツツジ科エリカ属)が紅紫色の花をつけています。
エリカは南アフリカ、ヨーロッパ原産の常緑の低木で、数百種類の原種が分布し、花形は筒形からつぼ形、球形などさまざまです。ヨーロッパではヒースランドと呼ばれる荒野に自生する木として知られ、また詩や小説などの文学作品にも登場して独特の世界観を与えています。中でもエミリー・ブロンテの長編「嵐が丘」では、ヒースが生える厳しい荒野を舞台にして展開される暗鬱なストーリーでよく知られています。
エリカは園芸上通称ジャノメエリカとよばれ、日本に輸入されたのは大正時代とされます。
小枝がこんもりとよく分枝し、杉の葉状の葉は小さく、11月頃から春にかけて枝先に咲く花は、長さ4㎜の細かいピンクのつぼ形で、中心に黒色の葯があり目立ちます。園芸種としては様々な花色があります
和名は小さい花から覗く黒い葯が蛇の目に見えるところからきているといいます。
また属名のEricaはギリシャ語の「ereike(裂ける)」に由来し、この植物に胆石を砕く薬効があるから、またはギリシャ語の「erion(軟毛)」の意でこの植物に軟毛のある種類が多くあることからといわれています。
それにしても、ヒースランドと呼ばれる荒野に多いというヒース(エリカ)が、こんなにかわいい花であるのかどうか、一度確かめてみたいものです。
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