大山横手道にルイヨウショウマ:類葉升麻(キンポウゲ科ルイヨウショウマ属)が黒い実をつけていました。深山の樹林内に生える多年草で、高さは30~80㎝、葉は2~3回3出複葉、粗い鋸歯があります。
花茎の先に短い総状花序をだし、白色の花を集まってつけますが、花弁・萼片は早落性で雄蕊が目立ちます。秋、果実は球形で直径約6mm、黒く熟します。
ふつう類葉とは、ルイヨウボタンがボタンではないのに葉がボタンに似ているというのでその名がついているのですが、ルイヨウショウマはの葉はどう見ても升麻の仲間の葉に似ているので、不思議な名づけと思い、少し調べてみました。
升麻とは、もともと漢方薬でキンポウゲ科のサラシナショウマの根茎を乾燥したものですが、バラ科のヤマブキショウマや、ユキノシタ科のトリアシショウマなども根茎を生薬として用いられることや、アジサイ科のキレンゲショウマなど、形態が似ているだけで、古くより薬効の有無にかかわらず科や属を超えてショウマの名を持つ植物が数多くできています。そしてショウマの名を持つ仲間の葉の形は必ずしも同様ではありません。
升麻の代表格であるサラシナショウマと同じキンポウゲ科のルイヨウショウマの場合、類葉とはどういう意味を持つのか、名づけた人に聞いてみたいものです。
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