むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

コマクサ:駒草(厳しい環境に耐えて) 

2014-08-07 07:54:27 | 植物観察過去ログについて

浅間連山池の平湿原を囲む標高2千m少しの三方ケ峰、見晴岳の2ケ所にコマクサ園があります。
高山植物の女王のようなコマクサ:駒草(ケシ科コマクサ属)ですが、このブログに登場するのは初めてです。
30年ほども前に八ケ岳連峰の硫黄岳や草津白根山で自生のコマクサ群落を見て感激して以来、各地の高山植物園的なところで見ても園芸的で気乗りしなかったからです。
蕾を横から見ると馬の横顔のように見えるというコマクサは、高山帯の砂礫地に生える多年草で、全体に無毛で粉白色を帯び、高さ8~13㎝、葉は根生します。
花は夏、花茎を出し、長さ1.8㎝ほどの淡紅色の花を2~7個つけます。花弁は4個で、内、外に2個ずつつき、外側の花弁は大きく膨らみそり返ります。内側の花弁はやや小さく中央はくびれます。
コマクサはほかの植物が生活できないような砂礫地だけに生え、強風、崩壊、凍結など厳しい環境に群落をつくるので、花茎もかなりの部分が地中にあり、細いしなやかな根が驚くほど深く地中に伸びているといいます。
厳重な金網柵に保護された池の平の二つのコマクサ園は、自然の状態かと思って観察していると、あとから来た地元のガイドが、ここのコマクサもかつては白根山から移植されてきたものだというのを聞いて少しがっかりしましたが、仮にそうにしても、これだけの群落を見ることはもうないだろうということで取り上げました。
白花もありましたが、全体に花期が過ぎた様子で、僅かに残った状態のよいものだけを金網を隔てて何とか撮影してみました。

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