へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

雪が降ってバスの中でぬくぬくしあわせ

2012-01-25 11:08:39 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です。

昨日、雪が降ったおかげで学校は臨時休校にではなく、2時間遅れで開始、という連絡が回ってきた。それでもおとうさんは、朝早くからでかけていき、近道を抜けようとして逆に渋滞にはまり、
あげくぬかるみにはまった車を助け出そうと、みんなで協力してどろだけになったとさ。
学校に現れた時には、白い顔がどろで汚れていたらしい。
1時間遅れのスクールバス発車時刻に合わせて駅にいけば、はるみとキチローが喧嘩をしていて、たかのりがそんな二人に雪をぶつけていた。
キチローは去年の夏の終わりに、イメチェンをしたつもりだったんだけど、無理がたたってぼろが出て、結局元に戻ってしまった。要するにはるみの気をひきたかったんだろうけど、失敗してっていうことだ。ほんと、バカ野郎だ。
3学期に入ってから、中学3年間の総復習の勉強をさせられて毎日が地獄だ。
「なんだか、塾や予備校とかわんねえ」
と、ぼやくけど、
「私立っていうのはどこも同じだから」
という匿名希望の東山先生の言葉に、なんとなく納得した。
公立にいっていれば今頃受験で大変だったろうけど、でもまた違う人生…つまりはりょうこちゃんとうまくいけてたかもしれない。
「人生って複雑だ」
と、嘆いて高校生から爆笑された。
雪のせいで外は骨まで寒かったけど、暖かいバスの中のおかげで僕は爆睡した。
う~ん、心地よい時間だ。
ぼくは、はるみとキチローの延々と続く言い争いをBGMに、スリップした車を何度も遭遇したのも知らず、普段より長い長い通学時間を爆睡で過ごしたのであった。