へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

週末

2010-09-03 23:51:17 | へちま細太郎
「明日休みでよかったあ」
「授業がなくてよかったあ」
「でも、部活がある」
陸上部のしんいちが、泣いていた。
「ううっ、暑いのに…」
「仕方ないだろ、生まれて初めて経験する猛暑だ」
「だって酷いよ、ぼくら9月に入って初めて猛暑だって知ったんだよ」
「そうだよな」
「何やってたんだよ、作者は」
矛先をこっちに向けるなバカヤロー。
「サッカー部は練習あるの?」
「ないよ」
たかひろはニタニタと嬉しそうだ。
「藤川先生はともかく、あのけんちゃん先生が部活をやらないなんて…」
「そうだな」
みんなも首を傾げる。
と、そこへ藤川先生がへらへらしながらやってきた。
「おい、藤川家にまた子供が生まれるぞ、実孝のところについでの誕生だ」
実孝って、藤川先生の弟さんなんだけど、先日、またまた男子が誕生したらしい。どんだけ子沢山な人なんだ。
「あの~、二人めって…優華ちゃんは…」
と、言った途端、
「あ~?」
と凄まれた。
藤川先生、子供には罪ないんだから。
暑さで朦朧としているへちま細太郎でした。