へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

文化祭は…

2010-06-17 22:24:29 | へちま細太郎
「かき氷しようって、誰が言ったの?
「暑いから売れるだろ」
「日曜日の天気予報見たのっ?」
「知らねえ」
「雨よ雨
「ふうん」
ぼくはバスにゆられながら、はるみのヒステリックな声を聞いていた。
病み上がり、咳が残るぼくにはイライラするはるみのキンキン声だ。
「だからあ
「知るかよ、おまえのクラスの選択ミスだろ。ここで八つ当たりされても困る。うるさいから黙ってろ」
水嶋先輩の痛烈な一言ではるみのキンキン声がやんだ。
さすがだなあ。
ぼくのクラスはタコ焼きやだ。匿名希望の東山先生が師匠だ。
「まかしときい」
と、張り切って教えてくれたのはいいけど、
「関西の男はみんな作れるんやで」
と怒鳴られてもぼくら関東だもんな。バスの中は静かになった。
寝ようっと。
へちま細太郎でした。