◇ 先生の講話
1.結構
たとえば単独の「木」と「村」の「木」偏(へん)とでは当然「木」の形は異なる。書道では同じ書き方ではいけない。同じように、単独の「走」と「越」の「走」饒(にょう)でも同様である。結構をきちんとバランスよくすると、字が美しく見える。
また、一つの字を3種類くらいに書き分けられるとうまく見える。例として、「後」のギョウニンベンの縦棒の高さを3通りに変えて書いてみるなど。
2.草書の出来るまで
草書は基本的に隷書からつくられているので、楷書・行書から類推できない字がある。例として、「欲」の草書体を白板に書いて示された。また「武」「即」の隷書体と楷書体の違いを示された。
3.作品展の色紙の注意点
- 色紙は外枠四方から1cmは離して書くこと。そうしないと額に入れた時に字が隠れてしまう。
- 真ん中は空白にならないこと。
- マジックで書いたような同じ太さの線はダメ。太い線、細い線を書き表すこと。
- カスレ、割筆の点画があること。
◇ 実技指導
引き続いて、11月下旬開催予定の作品展に向けた各自の作品、10月の規定課題「於先師仰彼」および各自の随意課題作品について実技指導が行われた。
(出席者 10名)(榎 記)