日比谷同友会 書道愛好会

日比谷同友会 サークル活動

第120回例会(平成26年6月19日)

2014年06月26日 | 例会報告

◇ 愛好会の運営について

  • 「会員の活動について」改訂版(会員のレベルアップ、段位アップに対応した活動内容の充実と会費の改定等)の説明があった。
  • 書道愛好会創設メンバーの一人・伊藤様から寄贈いただいた伊藤様のご母堂(雅号:玉垂さま)の蔵書~書道全集など23冊~を書棚に収め、「玉垂文庫」の銘板を設置した。
  • 見学者1名来訪(短時間)。

◇ 先生の講話

1.「永」字八法 その2
  • 「永」の2画目 短いしっかりした横画。数字の三の真ん中の2画目の書き方と同じ。
  •  起筆-運筆-収筆の3段階がある
    • 起筆  45°の方向から筆を滑走するように入筆する。上から押さえるように入筆してはダメ。
    • 運筆  筆先の1/3ほどを紙につけたまま筆を起こす(浮かすのとは違う)。残り2/3が起きている状態。この段階で一定の力、速さで右方向へ進める。
    • 収筆  最後は、筆先を45°方向に変え(紙から一度離してもよい)止める。
  • なかなか自分の思い通りにはならないものだ。
  • 私(師匠)は、皆さんの手本を書く前に、いつも自分でこの横画を引いてみている。これで、今日の調子をはかることができる。
  • 「永」の三画目の横画は、2画目とは異なり、軽く書く。
  • 中国では、書き方を「書法」と呼んでいる。
  • 永字八法2画目の実技指導
    • 理解しているようでなかなか手が動いていない
    • 会員の筆を持つ手に師匠が手を添えて指導
2.かな の基本 その1 あ い う え お
  • 実用字として最初から小筆で書くのはむつかしい。ひらがなを書けるようになるためには、草書の基本を半紙でしっかりマスターすることが必要。また、字の成り立ちから知っておくと良い。
  • あいうえお の 元の漢字  あ:安、い:以、う:宇、え:衣、お:於
  • あいうえおの一番大事な点
3.その他(間違いやすい画数)
  • 字自体が一画の文字    一  乙
  • 字の中で一画の部分    弓 及 与
        
  • 書き順が特にわかりにくい文字  「凸」「凹」は五画
    下の部分は2画
        

        

        
  • 「役」の旁は4画。

◇ 実技指導

 各人課題、秋の作品展作品について個別指導が行われた。

(参加者 8名)(香村 記)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第119回例会(平成26年6月5日)

2014年06月08日 | 例会報告
先生の講話の始まる前に、出席会員で今後の書道愛好会の運営について議論した。

◇ 先生の講話

1.今年末までの第一木曜日の計画

6,7月      作品展指導
8,9月      検定指導
10,11月    作品の作り方指導
12月       「色紙」の書き方

2.「良寛」を学ぶ

良寛から何を学ぶかを考える
 *良寛が臨書に選んだもの
   ・王羲之  「法帖」   行書
   ・懐素   「自叙帖」  草書
   ・秋萩帖         かな
     注)秋萩帖(あきはぎじょう):小野道風、藤原行成とも伝えられる。
 *良寛は“かな”がうまかった
   ・それほど高価ではない小筆を使っている。
   ・木村家からの援助によるときは、高価な材料も使っている。
   ・良寛の練習は空に向かって書いたと言われている。
 *良寛の良いところは
   ①線の純粋さの美しさ
    素朴、純真で自分の感覚で書く。
   ②流れの美しさ
    ・墨付き、カスレもこだわらず自由。  左が一般的 右 良寛。
            
    ・形にこだわらない。
      一般には、まっすぐ書くのだが、良寛はまっすぐな流れではない。
              
       (一般)       (良寛)
 *良寛の真似もやったらよい
 *「日本の美術1 良寛」から解説
   ・黄檗派(おうばく:宇治萬福寺 隠元)の流れがある。
   ・下手にみえて大変うまい。百姓が読める字を書いてくれと言ったので書いた字(いろは、一二三)など。
 *晩年の良寛  木村家にある良寛の展示館
    ・こういう展示館にあるものは良いものがある。
    ・この通り臨書しなくてもよい。みなさんのセンスで書いたら良い。

3.作品展指導

*作品展にあたって、気を使って欲しい点
  ・“人に感動させる書作品”にするということ。
   形、線、文言、全体、どこでもよいからポイントを作る。
  ・自分の実力を目一杯出す。
  ・集中して一生懸命書くということ。
*日本人の美的センスの原点は、バランスからアンバランスへ
   中国では、左右対称、同じ字体といったバランスを重んじているが、日本では、どこかアンバランスが好まれる。
*個人個人に合わせたお手本を作るのは結構大変

4.その他

ホタルの話(雑学) ある本に出ていたので紹介。
ゲンジボタルの東西での違い。
 東日本  4秒に1回 夜(夕方)だけ。
 西日本  2秒に1回 夜から朝まで。

◇ 実技指導

*初めて色紙を書く人のために、色紙の基本的な書き方について実例を使って説明された。
   ・一文字の例:色紙の中心がどこか 中心に何を据えるかという点を意識する
   ・三文字の例:文字の配置 上下、文字の関係、強調するポイントなど
*各人が自宅で練習し持参した作品について懇切な添削を受けた。

(出席者 10名)(記録 香村)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする