指導に先立ち、先生から次の通り講話があった。
■ 点画の基本について- 必ず45度で起筆し、筆を起こして運筆し終筆にいたる。線が「縦、横、斜め」であっても、起筆は45度に入れることは基本であり、全てに共通する。
- 起筆、運筆、収筆までは、基本的に同じ太さ、同じ速さで書くのだが、そうでない運筆もある。例えば、(1)伸ばして収筆、(2)押さえて収筆などといった例がある。
- 幾つかの漢字について注意点
- 点:「宇」と「虫」の点は同じ、「玉」と「成」の点は同じ
- 縦:「口」、「古」、「中」、「田」など、左の縦画は、斜めに書くのが正しいが、一方で、「目」、「国」、「因」は、真下に延ばすのが正しい。
■ | 上級者の方は、「ひらがな」や「漢字」を創作することで個性ある書に仕上がる(ただし読めない字は駄目) 創作例:「丙」 … 左右対称にする、少し崩す、平べったくする、碧雲流の字にする |
■ | 作品作りの考え方についてご指導 |
用紙(条幅、半紙、色紙など)に目一杯に書くのが良い作品でない。余白やアンバランスさが日本的感覚である。また、線の太い/細い、濃い/かすれ字で表現するのが良い。他方で、条幅の中心部を真っ黒にする表現が良い物もあるので、心得えておくこと。 |
講話に引き続き、各人の作品の添削指導が行われた。
(出席者 8名)
(田中 記)