日比谷同友会 書道愛好会

日比谷同友会 サークル活動

第213回例会(平成30年9月20日

2018年09月25日 | 例会報告

◆先生の講話

1.雁塔聖教序(褚遂良)の書

明治以降の教育書道では、雁塔聖教序、九成宮醴泉銘(欧陽詢)、 孔子廟堂碑(虞世南)の3法を加味し、平均値をとり楷書の原点とした。









2.書を上手く見せる方法(その2 前回からのつづき))

(7)之繞(しんにょう)の基本型

(8)ウ冠など冠の下の”女“は、横長に書く。横画が最も長い。
 

例: 安、案

(9)点を短い線として書く場合がある。

例:ウ冠の一画目の点。“心”の左側の点。“刃”の点。

(10)点の打ち方は、字の表情を考えて書く。

例:“貝”の点を、上の“目”より狭く書く場合と広く書く場合がある。

“羊”の点を3画目の横画に接して書く場合と離して書く場合がある。

“栄”の点を冠に接して書く場合と離して書く場合がある。

(11)書き難い字の例:

方: 全体が三角形になるように、下を狭める。

今: “ラ”を笠の中に入れる。(笠との間を開け、下に書かない)

豕: “〉”の形状に湾曲させて書く。

即: “日”の部分が下の線の部分より長い。

“卩”は偏より下げて書く。“卩”の右側の線は曲線でせばめるように書く。

3.検定について

各昇段の課題について説明があった。
(出席者7名、記録:冨田)


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第212回例会(平成30年9月6日)

2018年09月25日 | 例会報告

◆先生の講話

1.楷書の基本(その5) 雁塔聖教序(褚遂良)

今日の日本の一般的な楷書はこの雁塔碑に、九成宮、廟堂碑の書法を加味して平均値をとったようなものと思ってよい。

特徴
 

(1)筆の圧力変化にはデリケ-トな深浅さがある。

(2)筆先の動きが細やかで、線も直線的ではない。

(3)リズムに乗って書いたため一種行書のように見える部分がある。

(4)右払いに異常に太い部分がある。       

左:先生のお手本  右:雁塔聖教序の拓本
 

(5)上記お手本を書いて、月例課題と一緒に送付する、(宿題)                                            

2.字をうまく見せる方法(その2)

(1) 字の中心(=芯)をうまく書き、見せ所とする。(帝王画という)

   中心とは、縦画の真中もあるが字の中で目立つ画をいう。

    例、幸、平、事、成、足、(他)

(2) ヨコ線が並ぶ字は上下にそらせるといい。

 例、幸、平、呈(他)

(3) タテ線の角度は字によって異なる。

 例、日と申、 田・円と月、 是と景

(4) タテ線を7:3に分割して、バランスをとる字がある。

例、月の左画、友の左画、広の左画、火の左画。

(5) 曲線は、連想しながら書くといい     

(6) 三折の法は、字に有効。右に払う字だけが線がうねつている     

3.検定 

受験者に対して配布資料により説明があつた。

4. 作品展  

色紙の書き方について、墨の濃淡、カスレ、余白の作り方、の3点は考えて書く。更にアンバランスの美、割筆を加えるとよいとのご指導があった。

◆実技指導

  引き続き月例課題の実技指導が懇切に行われた。

  (出席者11名、記録:篠原)


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第211回例会(平成30年8月23日)

2018年09月25日 | 例会報告

◆先生の講義

1.作品展作品の完成

先生に清書した作品に雅号印・冠冒印などを押印して頂いた。

2.顔真卿の書

顔真卿の楷書は、明治以降の日本の楷書・印刷文字の基本

(1)特徴

①概形が縦長。

➁横画が細く、縦画が太い。

③右払いの終筆、縦画のハネは一旦筆を止め、上に戻して終筆する。

④転画は、横画の右端で筆を斜め右下に下ろしてから縦画に移る。


(2)臨書の対象

多宝塔観応碑、顔氏家廟碑、

行・草書については祭姪(さいてつ)文稿などの草稿文が良い。

(3)宿題 :下記4文字を9月の例会までに書いてもって来てください

(出席者11名、記録:冨田)


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