日比谷同友会 書道愛好会

日比谷同友会 サークル活動

第102回例会(平成25年9月19日)

2013年10月05日 | 例会報告

◇ 先生の講話

1.結構

 結構は文字の形。印刷字と書道の字体の結構は異なる。たとえば「右」、「有」、「方」は書道では逆三角形。「欠」も単体と「歌」のつくりの「欠」では異なる。「仁」も「二」に「人」偏がついて結構が変わる。「心」、「忠」は外の点が中に入ってはいけない等々。

2.草書

 隷書から生じた。したがって楷書、行書から連想できない草書字がある。
 例 「有」、「幸」、「愛」等々

3.対聯(ついれん)

 漢詩の2行詩で、去年-今年、来―去、秋―春など、対になっている表現が織り込まれている5言または7言詩。来客が読めるような漢詩。お茶席などでの掛け軸に使われる。

4.寸松庵色紙(茶室の掛物)

 かな古筆三色紙の一つ。もとは冊子本で分割して鑑賞するようになり、色紙になった。堺の南宗寺に36枚あって、優れたかなであることを発見したのは茶人の佐久間真勝で、そのうち12枚を得て、大徳寺内に子庵を建て、そこに茶室をつくって、寸松庵と名付けたのが名前の由来。古今集の歌が書いてあるので、紀貫之が筆者といわれてもいるが、見事な散らし書き、変化の多いかなから見て、院政時代の書蹟と考えられる。

◇ 実技指導

 秋の昇段検定の締め切り真近のため、9月の規定課題に加えて、各人の検定課題作品に対する熱心な実技指導が行われた。 今回は会員メンバー11人全員出席。

◇ 配布資料

 寸松庵色紙(茶室の掛物)伝紀貫之1枚

(出席者 11名)(榎 記)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第101回例会(平成25年9月5日)

2013年10月05日 | 例会報告

◇ 先生の講話

 昇段検定(9月末)を控えて、検定課題(「楽壽」の楷・行・草書の三体)の書き方のポイントについて、解説いただいた。

1.半紙

 初段から三段までは楷書、行書、草書の基本が出来ていればよい。楷書の基本は点画がきちんとしていること、行書は1文字がきちんと書けること、草書は二文字が連続して書けること。字の実線,虚線が間違いがないこと。
 基本通りに書くことが大事。行・草書になると裏筆、割筆(カスレ線)が大事。これがなかなか出来ないが。半紙でも八段まである。

2.条幅

 実際には半折(半切)。①楷書と②行書または草書、の二体を書く。八段以上はこれに隷書が加わり、楷・行・草・隷の四体を書く。条幅は六段までは条幅の基本(習字)でよいが、六段以上になったら、自分らしさ(見せどころ、流れ、かすれ、他人が見ていい作品)を出す、自分の字が書けている書道でなければダメ。八段以上になると勝手な自分の字ではダメ。何を臨書したかが問われる。全部がOKになれば十段。
 六段以上はお習字ではダメ、手本通りではいけない。自分の字を書くこと。個性があっていい。たとえば米フツの太い線、細い線で流れがあったりかすれがあったりをメインにして条幅を書くという風に。条幅にはうまければいいという判断基準はない。作品としては自分の個性を出す、臨書したものから自分のものを見い出すのが大切。

3.検定課題の点画指導

 右図のとおり

◇ 実技指導

 引き続き昇段検定課題の実技指導が行われた。









(出席者 6名)(榎 記)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする