日比谷同友会 書道愛好会

日比谷同友会 サークル活動

第154回例会(1月21日)

2016年02月03日 | 例会報告

◇先生の講話

○かなの“ゐ”と“ゑ”について

“ゐ”の元の漢字は、“為”である。
“ゑ”の元の漢字は、“惠”である。
実技指導は、次回。

○カタカナと漢字の違い

① カタカナの“エ”: 縦画が垂直。
  漢字の“工”: 縦画が右上から左下への斜線。
② カタカナの“オ”: 左払いが横画と縦画の交点から出る。
  漢字の“才”: 左払いが横画と縦画の交点より離れた下から出る。
③ カタカナの“カ”: 1画目の下への線が直線。
  漢字の“力”: 1画目の下への線がやや弓なりの線。
④ カタカナの“ニ”: 2本の線が直線。
  漢数字の“二”: 2画目がやや弓なりの線。
⑤ カタカナの“ネ”: 縦画と右下への斜線が左払いの同じ箇所から出る。
  漢字の“ネ”(シメス扁):右下への斜線が、左払いと縦画の交点より下から出る。
⑥ カタカナの“ノ”: カタカナの線はほとんど総て直線であるが、“ノ”はやや反る。
  対応する漢字は無い。
⑦ カタカナの“ハ”: 2本の線が直線。
  漢数字の“八”: 2画とも反った線。
⑧ カタカナの“ヒ”: 横の線が直線で左から右に引く。
  漢数字の“匕”: 1画目は右から左へ引く線。
⑨ カタカナの“シ”: 3本の直線の左側書き出しが揃う。
  漢字の“さんずい”: 1画目と2画目は点、3画目は右上へ書く線。
⑩ カタカナの“タ”: 総ての線が直線。
  漢字の“夕”: 2画目の下へ引く線は反る。

(出席者10名) (冨田 記)


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第153回例会(2016年1月14日)

2016年02月03日 | 例会報告

◇先生の講話

○臨書について

① 月刊「書聖」の臨書課題
形臨とし、手本通りに書けないときは意臨でも構わない。
上級者は意臨とする。
1月号の臨書課題(文徴明の書)は、顔真卿の書の臨書である。

② 月刊「書聖」の楷書課題
先生の手本がある会員は、手本通りに書くこと。
手本の無い上級者は、自分の書体でよい。

③ 行書、草書の臨書
手本通りに書くとともに、行書、草書の書き方を勉強すること。
隷書も同じ。

◇実技指導

○楷書の基本

① 横画の入筆

入筆は、筆(紙面から離した状態)を左上から横線に対して 45°で入れた後、起こす。 起こす大きさで、横画の太さが決まる。


“三”のように横画が複数ある字の2画目、3画目は1画目、2画目の左から筆を入れる。

② 右払いの入筆
右下に向け入筆して一旦留めてから(起筆)、運筆に移る。 総ての線に、起筆がある。

③ 左払い

図の3種類がある。図の2番目の左払い(戈法の左払いに多い)は、入筆後筆を止めずに、払う。




○行書の基本

①縦画

入筆後、筆をやや斜め下に引く。 収筆で筆を抜かないこと。






②横画から縦画への運筆

③ “各”の運筆
下がる ハネル

○草書の基本
細くならないこと。

○“ウ冠”の書き方
下図のように、線を引いてからハネても構わない。

(出席者11名) (冨田 記)


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第152回例会(12月17日)

2016年02月03日 | 例会報告

◇先生の講話

○碧雲先生の手本について

生徒の書(技量)に合った手本である。

作成にあたっては、

①欧陽詢の九成宮醴泉銘を基にしている。
②先生自身の字も入る。
③先生自身の字は、辻本史邑氏の千字文と柳田泰雲氏の書体を参考にしている。
この二氏の書体は、字が正方形の中に収まるように書かれている。例えば、“即”の扁と旁が中国の字では、上下のズレが大きいが、少なくして正方形に収まるようにしている。

○楷書の基本

① 左払いが書けていない

(ア)の左払いでは、線の途中から筆を抜いて曲げている人がいる。
(イ)の左払いでは、筆を廻していない人がいる。
(ア)線を真っ直ぐ引いて、払う左払い
(イ)入筆から次第に曲げて、払う左払い

②“風”の右肩の角が書けていない
横画から縦画への転折する時に、一旦筆を紙面から離すか、筆の腹を浮かせて、筆の向きを変える。
一方、萬の場合は
筆を右下に引いてから、縦画を書く。
“乙”は下部の曲がりが主体だから、右肩の角は軽く返す。

③右払いの起筆がしっかりしていない
   右下に向け入筆して一旦留めてから、運筆に移る。

◇実技指導

○ひらがなの「ら行」の実習

ら行のかなについて正しい筆運びになるよう個々に手をとって実技指導が行われた。

良が元の漢字だから、中心は

ひらがなの“り”は、カタカナの”リ“より、2画目の曲がりが大きい。

明治時代の初めには、上部が大きい“る”、下部が大きい“る”、細長い“る”があったが、上部下部がほぼ等しい現在の“る”になった。
“留”が元の漢字で、中心は


元の漢字は“呂”

◇その他

例会終了後場所をビヤホールに移して、先生を囲んで忘年会を行った。

(出席者11名) (冨田 記)


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