日比谷同友会 書道愛好会

日比谷同友会 サークル活動

第164回(平成28年6月16日)

2016年06月21日 | 例会報告

◇先生の講話

1.永字八法(3) タテ線

○ ヨコ線と同じく 起筆 運筆 収筆がある。

←(参考)ヨコ線の場合の起筆・運筆・収筆

○ 筆を起こしたときに太さが決まる。

○ 運筆では筆を立てる。 寝かせると太くなる。

○ 一般に曲がる。まっすぐ引くには右肩に近いところで引くと曲がりにくい。

○ 収筆には トメ、ヌク、ハネル の3タイプがある。


2.作品展

○習字(3段以下)では、スミ・カスレのルールを守ること。
 カスレのところは最初からかすれてよい。
 カスレと割筆は異なる 割筆は習字ではNG。
 

○ 3段以上は、自分の好きな作品の臨書をするとよい。

師匠の手本に頼ると師匠以上にはならない。

スキルアップするには、字を探す。  以前、篠原さんが書いたように 作品展では 三笑 を 漫画のように書くのもよい。

○ 初級(3段より下)は、基本に忠実に。

○ 中級(3段~6段)は、行・草、裏筆、線の太い・細いを自由に書けるように。

○ 師範部は、書道。 個性を出す。 師範は人に教えることができるが、自分の個性がないと人のお手本が書けない。(平山十方さんは2・30枚書かないと手本が書けないといっている。)

◇実技指導

昨年5月の先生の病気以来、例会の場での実技指導は中止となっていたが、先生が恢復した状態になられたため、今回から実技指導を再開していただくことになった。
各メンバの持ち寄った課題、作品展向けの作品に対し大変熱心に朱書き指導が行われた。

(出席者11名  記 香村)


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第163回(平成28年6月2日)

2016年06月14日 | 例会報告

◇先生の講話

1.文房四宝(3) 墨

○ 墨=黒+土:(油)煙(煤)+膠(字からみて昔は土も混ぜていた) 前漢時代に出来たといわれているが、証拠はない。

*大きく分けると以下の2種類。

・松煙墨 松脂入りの松を燃やした煙    青っぽい  和紙に合う

・油煙墨 胡麻、菜種、桐の実を燃やした煙 茶色系   中国紙に合う

*中国の墨は膠が少なく割れやすく、摺るのに時間がかかる。

*形は、棒状  例えば、紅花墨 安いのから高いのまである。

○ 墨液

*濃墨(瓶入り)、粉状あり 自分で水で薄めてよくかき混ぜて使う必要がある。

*作品展用には、開明または呉竹が良い。

2.作品展:色紙、1/2半切、1/4半切 の書き方

○ 色紙

*金粉がついているのは裏、和紙が貼ってあるのが表  (よく間違う)。

*表 滲むものと滲まないものがあるが、滲んでも構わない。

*スミ・カスレ・アンバランスを意識してほしい。

(例1) 学ぶに如かず 文章で書けば 不如学 だが 左から 学如不 と書いてみた 落款は 左側

(例2) 一期一会のように 同じ文字が出てきたら、敢えて書き方を変えたほうがよい

(例3) 不羈のようにもともと大きさに差がある文字では、不を小さめに右上 羈を大きめに右下に書くと面白い
   

○ 1/2半切

上下を開けて、少し縦長な文字にするとよい。

○ 1/4半切

4~5文字。 どこをカスレにするか どこを大きく どこを小さくを考える。

3.習字と書道について

○ 習字 文字通り“字を習う”

篆 隷 楷 行 草 かな  の 6字体 すべてかけると三段から六段。

*篆 隷 草 などは いろいろなところで目にしているはず。

*自分の名前・住所は、6字体で書けるようにしておいて欲しい。

*“結構”をよく勉強してほしい 文字の成り立ち、バランスが大事。

○ 書道  六段から上 

*自分の字を作る。間違ってなければよい。

*アンバランスも大事。

4.その他

谷田貝さん 今回の検定でその最高位である“師範” に合格内定。

*師範の上は教範、成家。検定はなく、展覧会に出して認められること。

(出席者10名  香村 記 )


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第162回 (平成28年5月19日)

2016年06月09日 | 例会報告

◇先生の講話

1.永字八法の第二画(横線)第160回の続き

第二画は漢数字「三」の二画目と同じ書法である。
       

起筆は45度で入筆した後、筆を上げて横に同じ太さで運筆し、収筆も改めて45度に押さえる。その際「コブ」がバサバサにならないように後処理を行う。この起筆と収筆は丁寧に行う。その後机上で墨なしの筆を使って先生の指導のもと書法を実践した。(説明図参照)

2. 行書・草書の基本

・「行書」は線と線を紙のうえでも空間でもよいから繋げる。運筆が止まらないようにする。

・「草書」は実線と虚線が混在しているので、必要な実線はきちんと書く。これを会得することで、草書の基本を理解したことになる。

3. 作品展について

先生が各自の力量と個性に合わせて書いてこられた作品展用のお手本を披露された。作成にあたり作品展を楽しくするための注意点などについて説明があった。
先生はご自身のことについて「作品を書いたら翌日広げて見る、自分の作品を自身で批評し、直す文字等を半紙に書き、わきにおいて再度書く様にしている」と説明があつた。
        

(出席者 7名  篠原記)


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第161回(平成28年5月12日)

2016年06月09日 | 例会報告

◇先生の講話

1.文房四宝 (硯)

硯には唐硯→中国製で比較的大きめ、有名なのは端渓硯がある、高価だが使い易い。日本製は3種類が有名、雨畑(山梨県)、雄勝(宮城県)、赤間(山口県)いずれも小さめ。

2.展覧会

 書道展をランク別にみると、下記の順になる。

①日展

②新聞社展(読売展、毎日展など)

③全国団体展(謙慎展、県、市展)

④業種展

⑤社中展

3.作品展

 11月に予定している作品展用文言を各自次回の例会までに決める。先生がお手本を書いて下さる。

4.今月(5月)の臨書課題

 課題の一つは西狭頌(せいきょうのしょう)である。

・起筆が蔵鋒、・横画、縦画が別筆。・各字の横を揃える。線がギクシャクしているが特徴を理解して臨書する。

5.結構

結構とは文字のかたち、半紙に美的センスと個性を表現し、自分の文字を作るように心掛ける。
        

(出席者11名 篠原 記)


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第160回(平成28年4月21日)

2016年06月09日 | 例会報告

◇先生の講話

1. 永字八法 ①(級位者向け)

○ 今までに何回か「永字八法」を説明したが、新しい会員もあるので改めてまた説明する。

楷書の「永」の字には八つの基本点画が含まれており、これを永字八法という。また一つ一つの基本点画に対してそれぞれ八種類の運筆法がある。この一字を勉強すれば、大体の楷書の基本が理解できる。八種類の運筆法のうち実用上3種類ぐらいは書けるようにしたい。

○<点画(第1画)の運筆法 (説明図1)

・点画は紙に対して筆を上から45度の角度で入筆し少し滑らしてから止めて押さえる。

・2番目の書き方は、上記の押さえた後、筆を上げて下に引く運筆法がある。

・点画を跳ねるときは、点の下で跳ねないで、一旦筆を起こしてから真中で跳ねる。
(説明図2) 

○<後処理の方法
筆を止めたときに下がバサバサになる。これを直す方法として、筆を止めて上げたときにチョンチョンと何回か筆に残った墨でやると綺麗になる。この処理をきちんと行うことが大切である。(説明図1左側)

○<カタカナの「ム」の書き方 (説明図3)

1.入筆した筆を上げて、そのまま左斜め下に線を書く、

2.また力を入れたら上げて右横に書く、

3.また力を入れて上げる。

2. 展覧会の作品と段級昇格試験の作品について

上記の作品作成について、その違いについて説明があった。
      

(出席者9名  篠原 記)


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