指導に先立って先生から次の講話があった。
○行書、草書の書き方について
- 実線(実際の文字の点画の線)と虚線(一つの点画から次の点画へつながる線)が表われる。
- 一文字全部つなげて書くことを心掛ける。特に偏と旁のつながりが別筆にならないよう。
- 特に草書の場合、ちょっと長さが違うと別の文字になることがある。実際に「高」と「斉」を草書で書いて、全く同じような字形ながら最後に点が一つあるのが「高」、点を二つ書くと「斉」になるとの説明があった。
- 実線と虚線は線の太い・細いで区別する。
- 一文字の最後の点画で墨をつけて次の字に移っていくのがよい。
- 楷書と草書で筆順が違うことがある。
○臨書について
- 先ずは「形臨」、つまり形と流れ(墨つけ)を真似るところから始める。
- ある程度マスターしたら次は「意臨」、つまり臨むべき文字をみて「私はこう思う」という解釈を施した自分流の臨書に進む。
○ | 一つの字について、楷書・行書・草書それぞれごとに3通りの書き方が出来るようになるのがよい。 |
講話に引き続き、急遽、楷書・行書・草書の運筆について、原点に立ち返って実習・実技指導を行うとのことで、先生の朱書きのお手本「又白安征」(楷書と行書)、「或終斉泉」(楷書と草書)が席上で配布され、早速各自おさらいと添削指導、さらには先生が各自の筆を一緒にとっての熱烈指導が行われた。
(出席者 7名)
(荻野 記)