日比谷同友会 書道愛好会

日比谷同友会 サークル活動

第221回例会(平成31年03月7日)

2019年03月15日 | 例会報告

◆先生の講話

1.篆書(てんしょ)

①甲骨文字,金文(きんぶん)

甲骨文字は、亀や獣の骨を灼いたひび割れから吉凶を卜ったことから発している。

金文は、殷や周の時代に、青銅器や鉄器などの金属器に文字を彫ったことから始まるが、吉兆の文字が多い。漢の時代の金文はきれいで現代でもわかりやすい。

②石鼓文(せつこぶん)

揚子江から引き揚げた 鼓状の石(10個)に文字が彫ってある.
   中国の国宝指定 故宮博物館にあるが、実物は、なかなか見せてもらえない。

◆実技指導

検定課題と書聖誌課題について、懇切な添削指導が行われた。

(出席者6名 記録 香村)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第220回例会(平成31年02月21日)

2019年03月03日 | 例会報告

先生の講話

1.作品の作り方

字典から字を参照して書いても作品にはならない

参考になる書物3冊を教養室に置いておくので、参照してほしい

*精選漢字墨場必携  日本習字普及協会   字数別 解説付き

*書作品のまとめ方  成瀬映山 二玄社  ① 楷書  ② 行草書

2.習字として“うまい字” と 書道として“うまい字”

*習字として“うまい字”  と 書道として“うまい字” は一致しない

習字としてうまい字 教育書道 最近は 書写  手本のマネ

*書道としてのうまい字

“書道に親しむ” NHK趣味講座  今井凌雪 を参考に話をされた

例1:李白は、字がうまくないという評価だが、最近、うまいという人が出てきた

例2:張旭(唐代の有名な書家) 型破りな人だったようだが、世の中で評価の高かった書を見て “珍しい漢詩” と言ったとか

・個性のある字(自分の字)が書けるようになるとよい   クセがあってよい

そのためには、臨書が一番

・臨書は、まずは形臨から 

自分に合う人を探す 

日本では、平安時代に作られた和様(行草書に近い)藤原行成(世尊流)

例:王陽詢の字は台形であることを知ることが第一、ここを外れると形臨にならない

・字典にはないが、自分で字を作る 自分で勉強してほしい

・臨書して研究する

平山十方氏は文徴明、武藤氏は王鐸、安田氏は傅山、上田氏は黄庭堅を徹底して研究していた。

◆実技指導

展覧会向けの条幅作品の選択、評価を行った。先生の評価を聞きながら選択の仕方を学び、勉強になった

(出席者6名 記録 香村)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第219回例会(平成31年2月7日)

2019年03月03日 | 例会報告

◆先生の講話

講話に先立ち、次の2件について説明があった。

①「日本の書」をユネスコの世界無形文化遺産に登録申請すべく、「日本書道ユネスコ登録推進基金」が設立され、登録申請に向け書関係者の間で署名活動が行われている。

②第46回書聖展(2/13~2/19。東京都美術館)に先生の門下生のうち2名が出品、1名が特選書聖賞、他の1名が秀逸賞を受賞した。

1.王羲之の臨

東京国立博物館で開催中の顔真卿展に、日本に現存する王羲之の書状の臨書(国宝「臨王羲之尺牘」)が出品されている。これについて紹介・解説があった。

2.書聖誌2月の臨書課題 欧陽詢の書

欧陽詢の字形の基本は台形。漢字一字の上部から下部へ行くに従い末広がりに横幅が広くなるのが特徴。

3.同楷書規定課題

2月の楷書規定課題「恵風薄襟袖」の各字のポイントとなる運筆や字形について、図の通り丁寧な指導・説明があった。

(出席者5名 荻野記)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第218回例会(平成31年01月17日)

2019年03月03日 | 例会報告

◆先生の講話

1.書聖誌の臨書の書き方と楷書の書き方

(1)臨書は、まずは形臨から
 

拓本の字をよく見る

書聖誌の左側のページは、

ある先生の書いた例 

このまま書いてはダメ



(2)楷書 規定

書聖誌のお手本のように書く お手本は(今回は)佐川先生の書いた字

2.各自上達のための指導方法

(1)手本または書聖誌手本のように

自己流での勉強 臨書する

(2)クセ字を上達させる

クセ字は個性だからうまく使う

(3)教育書道の練習(すべての人がやることはない)と臨書を自分のもの

たくさん臨書したら上手くなるわけではない

臨書から自分の字を作る(臨書を自分のものにする)      

(4)個性豊かな書道へ(美的センスを養う)

ポイント

スミ・カスレ

どこにポイントを置くか(見る人の目を惹かせるところ)

細い・太い・長い

大きい字・小さい字

扁と旁のバランスを変える

目をつぶって線を書かせたらうまく引けた

(目を開けていると意識過剰になる)

考え方をメモに取っておく

写経(過去現在因果経(報恩本院)

平安時代に日本の僧侶が書いた最初の写経

これを基に和風化した。
            

◆実技指導

検定課題と書聖誌課題について、懇切な添削指導が行われた。

◆その他

当会先々代の会長 谷田貝さんが、12月3日に亡くなられました。 合掌 
                 

出席者9名 記録 香村)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする