先生の講話
1.作品の作り方
字典から字を参照して書いても作品にはならない
参考になる書物3冊を教養室に置いておくので、参照してほしい
*精選漢字墨場必携 日本習字普及協会 字数別 解説付き
*書作品のまとめ方 成瀬映山 二玄社 ① 楷書 ② 行草書
2.習字として“うまい字” と 書道として“うまい字”
*習字として“うまい字” と 書道として“うまい字” は一致しない
習字としてうまい字 教育書道 最近は 書写 手本のマネ
*書道としてのうまい字
“書道に親しむ” NHK趣味講座 今井凌雪 を参考に話をされた
例1:李白は、字がうまくないという評価だが、最近、うまいという人が出てきた
例2:張旭(唐代の有名な書家) 型破りな人だったようだが、世の中で評価の高かった書を見て “珍しい漢詩” と言ったとか
・個性のある字(自分の字)が書けるようになるとよい クセがあってよい
そのためには、臨書が一番
・臨書は、まずは形臨から
自分に合う人を探す
日本では、平安時代に作られた和様(行草書に近い)藤原行成(世尊流)
例:王陽詢の字は台形であることを知ることが第一、ここを外れると形臨にならない
・字典にはないが、自分で字を作る 自分で勉強してほしい
・臨書して研究する
平山十方氏は文徴明、武藤氏は王鐸、安田氏は傅山、上田氏は黄庭堅を徹底して研究していた。
◆実技指導
展覧会向けの条幅作品の選択、評価を行った。先生の評価を聞きながら選択の仕方を学び、勉強になった
(出席者6名 記録 香村)