1.碧雲先生の講話
○ | 究極的には「日本の文化」としての書道を教えたい |
・ | 書道は中国、韓国、日本、台湾みな同じ。 |
・ | しかし「文化としての書道」は国によって異なる。中国では、「バランスの美」がいいと思われるのに対し、日本、韓国では「アンバランスの美」が追求される。(具体的に「虹」という字を例に取り四角い枠の中に納まるバランスのよい中国風の字と、枠からはみ出る書き方のアンバランスな字が示された。 |
・ | 最終的には感性の問題になる。書道展などを鑑賞して、アンバランスの美に対する感性を磨いておくとよい。 |
○ | 看板書きと書道は違う |
・ | 11月26日(月)~30日(金)の期間開催する作品展用の先生自筆による看板「日比谷同友会書道愛好会 第二回サークル展」の文字を示しながら、看板としての書き方と書道としての書き方の違いについて説明された。 |
・ | 看板として書く場合の要点は、墨のカスレや割筆などの用法は用いないこと、また字の間隔や余白、字の大小などを使い分けるアンバランスな書き方、書風は用いないこと、との指導が行われた。 |
○ | 漢字の成り立ち |
・ | 最初は金文、石鼓など篆書系の象形文字が作られた。 |
・ | 例えば「東」は「木」の間に「日」が昇っているのを組み合わせて文字が出来た。同様に「南」はその当時の住居の表玄関を表わす形から、その表玄関が向いている方向の意味になった。「北」はその反対で北側にある開き戸の出入り口の形から作られた。「西」だけはこれらと異質で、死者が甕棺の中で座っている形から作られた。 |
・ | 次にこれらの組合せで出来る文字が作られた。例えば「意」は心に思っていることを立って言うことを表わす。中心にある「日」は正しくは「曰く(いわく)」の字。ほかに「森」なども組合せで作られた文字。 |
2.実技指導
講話に引き続き、今月の課題「玉巳彫資覆」について各人が書いて持って来た作品の懇切丁寧な朱書添削指導が行われた。また今回は、上述作品展に出品する作品を選定して頂いた会員もあった。作品展に掲示する教室での指導風景などの写真撮影も行われた。
(出席者 9名)
(荻野 記)
(荻野 記)
教室での指導風景
みんな揃って(1名欠席)