日比谷同友会 書道愛好会

日比谷同友会 サークル活動

第112回例会(平成26年2月20日)

2014年03月01日 | 例会報告

◇ 先生の講話

1.烈点

 「烈」などの下の4つの点を「烈点」という。4つの点の始筆の位置は高さを合わせるが、下の終筆の位置は、一番左と一番右を長くして合わせ、終筆は筆を抜かないで止める。一番左は始筆後筆を左下へ運び終筆で力を入れる。はねてはいけない。ほかの三つは始筆後筆を右下へ運ぶ。一番右は、始筆後一旦筆を上げたまま引いて止める。後処理で筆端を整える。

2.ウかんむり、ワかんむり

 「宇」を例にとると、かんむりの左の「ノ」は点ではないので、引いてきてから払うこと。右の「ノ」は始筆時と終筆時の幅を同じにする。長さは左の「ノ」と対応する位置まで引く。なお「寧」のように下の縦画が長い字や「寒」のように下の「ハ」が広がっている場合には、ウかんむりは小さくてよい。

3.結構

 例えば「結」なら左の「糸」、右の「吉」の2つからなる結構、「望」なら「亡」、「月」、「王」の3つからなる結構である。「笑」は「竹」かんむりに「天」でつくられている。「声」は上側が「士」で下側の字の二つの結構からできている。へんとつくりの関係、かんむりとつくりの関係など形で覚えてほしい。ただし分解できず一つの結構で出来ている字もある。例えば「周」は縦長、「二」は横長の結構。

4.□(しかく)と口(くち)

 縦画と横画を四角に書く(□)のは、目、貝、囲、国、園など。上の縦画よりすぼめて下の縦画を書く(口)のは、四、里、早など。 □(しかく)と口(くち)は毛筆で違う。口の下側の横線は縦線の交差点より右に少し出す。

5.その他注意していただきたい字画

  • 「書」の字の第一画はやや右斜め下に引き折り返しは真っ直ぐ下におろさず、左斜め下に引く。また第三画、第四画、第五画の3つの横画は、上から順に長く引く。
  • 「春」の横画三つの内、一番下の横画は真ん中の横画よりは長く引くがあまり長く引かないこと。
  • 「先」の下側の「レ」の縦線は細く引き、横線は太く引く。
  • 「尚」の口を囲む右側の縦線を引く時は、こぶを作らずむしろ右肩を下げてから下に引いてくるようにする。
  • 「衣」の下部のつくり(「褒」や「長」の下の部分):「長」の縦線からのはね(レ)は点ではなく線を引くこと。また最後の「メ」は交差させて書くこと。「メ」の第1画はその左の「レ」の第2画と同じ方向がよい。

6.良寛

 別紙資料にて説明された。宝暦8年(1758)越後国の出雲崎で庄屋の生まれ。出家してえらい坊さんになった。かなは伝小野道風筆「秋萩帖」を学び、洗練された美しいかなで、ことに線の流れが最も美しい。天衣無縫の書とも言われている。

7.中学校教科書

 書道の周辺的な勉強もして欲しい。例えば中学校の書道の教科書などは実用字をきれいに書きたい人には良いと思われる。それから芸術作品と普通の字とは違うので理解してほしい。検定試験の作品は基本通りの字を書くことを勧める。

◇ 実技指導

 講義の後、各人の添削指導がおこなわれた。

(出席者 10名) (因泥 記)

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