◆先生の講義
1.字をうまく書く方法
・字を大人っぽくみせるには、面長に書く。
・漢字は画数によって大・中・小に分けて書く。
・漢字の斜線は、すべて45°に書く。ただし、これは単体としての一般論であり、左右両方からの斜線は角度を変えて良い。
・ヨコ線は、10°右上方向に書くのが常識。
・ヨコ線は、細かい部分まで均等に書く。ただし、これも一般論であり、例えば「目」の真ん中の二本のヨコ線の間隔は、上下の間隔と均等でなくて書いても可。
2.課題(楷書)の基本的書法の例
以上を基本にした上であれば、本人の自己流を加えてよい。
3.条幅の書き方
・検定用の楷書は、習字で良いが、作品として書く場合は、見せ所が必要。
・見せ所とは、真ん中あたりの字をポイントにすればよい。長い線を書けば、まわりが空白となりポイントになる。
・ポイントの字のまわりをどう表現するかは自分でよく考えること。表現方法としては、太字や細字、墨付けやカスレの表現がある。
・指導者からの添削は、1回では済まさず、2〜3回添削を受けて仕上げていく。(展覧会用では4〜5回の添削を受ける必要あり。)
・検定用でも師範を受ける場合は、10番以内に入るために、「本人」の字を入れる必要がある。表現能力を高めていくことは本人の努力のみで、指導者の手には負えない。(指導者の添削を何回か受ける際、最初の指導と違うことも出てくるが、その場合には自分の意思を通すこと。結局、本人の問題だ。)
4.日比谷同友会作品展について
・遊び心があってよい。面白くやるとよい。
5.第3週の手本について
・これは、線が速く、勢いがある。紙に筆を押すように書くとよい。
・龍門様式(綺麗な楷書ができる前のもの。)
・顔真卿もこの字を習っていたほどのものなので、我々もよく勉強した方がよい。
出席者11名、記録:林)