根無し草のつれづれ

日々の雑感をひたすら書き綴ったエッセイ・コラム。また引用部分を除き、無断掲載の一切を禁ず。

笑顔とか好意とか

2010-07-08 21:47:18 | エッセイ、コラム
先日、新宿駅の西口の地下広場を歩いていたら、地図を広げて、何やら迷っている様子の3人組がいたので、困ってますか? っと話し掛けてみると、異国語の言葉が返ってきた。
彼らが使用している地図を覗いてみるとハングル文字で地名が記されていたので、今度は英語に切り替えて、尋ねてみると、どうやら『スタジオ・アルタ』に行きたいらしい事が分かる。
駅向こうじゃんっと思い、こりゃ言葉で説明するより連れて行ってあげた方が楽だなっと考え、じゃあ、そこまで連れてきましょう!! っと申し出てみる。
向こうも素直にお願いします、と応える。
ついでに、あなたの英語の発音は綺麗、と嬉しい事を言ってもくれる。
イギリス人にも言われた事があるのでまぁ一定レベルの質はあるのだろう。
全く褒め上手な人たちだ(笑)。

連れて行っている途中で、日本はどお? っと尋ねてみると、「清潔」との感想だった。
韓国を訪れた事はないので私には比較は出来ない。
そう日本と大差ないように思える韓国から見ても、日本は清潔なんだっと普段意識しない事を彼らから教えても貰う。
地下道を使い、私もえぇと、スタジオ・アルタ、スタジオ・アルタっと表示板を探しながら、程なく、スタジオ・アルタに到着。
たぶん、ここは地下1Fか2Fになるよっと言って彼らとは別れる。
困っている時に私から話し掛けられて、安堵の表情を浮かべたのと、目的地に着き嬉々とした表情をした彼らの笑顔がとても好かった。
またこういう事を自分の喜びと出来るように育ててくれた両親に感謝。
日本に対して複雑な感情を持つ国々から日本に訪れている人たちに対しては特に丁重にもてなさなければならない。
草の根で彼らの日本観を変えていかなければならないから。
まぁ、私は他人に対してあまり偏見はないから、それが日本人であったとしても、どこの外国人であったとしても同じ事をしたとも思うけれども。
今回はたまたま私の好意を相手が有り難く受けてくれただけの話し。

私はそんなに器用でもないから、欲望で動く事はない。
笑顔と『ありがとう』の言葉が欲しいだけ。

騙す人が多いので、仕方がないとは思うけれども、警戒心ばかりだと、直に相手の方から離れていって孤独を享受してしまう事になるとも思う。

人を見る目を磨かなければならないし、今は邪気がある人ばかりが目立つからしょうがない点もあるとは思うけれど、他人が示す好意に全て邪気があると感じるようになっては、人間関係はどこかで頓挫してしまうとも思う。

まぁ作り笑顔と屈託のない笑顔の区別がつきにくくもあるのも事実でもありはする。

残念な人が増えて、哀しみが絶えない。
はてさて、どんな風にこんな世の中と付き合っていったらいいものか…。