根無し草のつれづれ

日々の雑感をひたすら書き綴ったエッセイ・コラム。また引用部分を除き、無断掲載の一切を禁ず。

サリンジャー死す!

2010-01-29 08:50:55 | エッセイ、コラム
“the Catcher in the Rye”つまり『ライ麦畑でつかまえて』の著者J・D サリンジャー氏(以下敬称略)が亡くなったそうです。
91歳だったそうです。

★以下その関連記事

N.Y Times記事

L.A.Times記事

Times記事

Le Monde記事

朝日新聞記事


サリンジャーがどれだけ、世界の若者に影響を与えたか未だに敬愛されているというのは村上春樹さんの『ノルウェイの森』の中で

『「あなたって何かこう不思議なしゃべり方するわねえ」と彼女は言った。「あの『ライ麦畑』の男の子の真似をしてるわけじゃないわよね」』

という風に小説の中である種の「常識」として登場しますし、ピチカート・ファイヴの曲「エアプレイン」の中では

♪ホールデン・コールフィールド
みたいとかなんとか
言われてゴキゲンに
なるようなタイプ

※ホールデン・コールフィールドというのは『ライ麦畑でつかまえて』の主人公の名前

という風に引用されていますし、あるいは庄司薫さんが『赤頭巾ちゃん気をつけて』で芥川賞を受賞し、当時庄司薫さんは日本のサリンジャーっと呼ばれたほどです。

ジョン・レノンの殺人者とされているマーク・チャップマンがその射殺の瞬間持っていたのが『ライ麦畑でつかまえて』だとも言われています。

映画『フィールド・オヴ・ドリームス』に登場する黒人作家のモデルはサリンジャーだと言われてもいます。


読書好きな方でサリンジャーを知らない人はいないでしょうし、もしくは英文科でサリンジャーを知らない人は完全なもぐりです。

サブカル好きな人は一回は必ず通る作品・作家でもあります。

サリンジャーさんの死、これは世界の文学史上ではかなり大きな出来事になると言っても過言ではありません。


合掌…。


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冬に夏を思う

2010-01-29 03:08:30 | エッセイ、コラム
以下10年以上前の私の日記兼創作ノートからの文章です。
とくに大した意味はありません!


「冬に夏を思う~断片的な記憶について~」

と題されてます。
以下本文。


授業が終わって街に出た。
梅雨が明けて間もない頃で、陽は随分傾いてはいたものの、空気は依然として熱を帯びていた。
アスファルトの焼けた匂い。
夏休みの匂い。
それが僕の身体を包み込む。
冷房の利いた部屋で一日を過ごした身体には未だ空気中に残る昼の面影がとても心地良いものに感じられた。
何か非現実世界から現実世界に戻ってきたような気がして、ある種の落ち着きを得るような気がした。

街が気だるい衣を脱ぎ捨て、夜の表情に変化していく過程が何ともいえない雰囲気を醸し出している。
その微妙な境界線が好きだった。

繁華街に出たのは友人の買い物に付き合うため、学生には充分な暇と適度なお金があった。
しかし、その宝石のようにキラキラ輝いている生活も、当の学生たちにとっては石ころ同然のようなものでもあるのだが…。


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