ヘルストピアダイアリー

ヘルス(健康)とユートピア(理想郷)の造語、「健康天国」「健康別天地」。健康を楽しむ三セク施設。

日本新に弾み

2008年06月08日 | 松田丈志選手
 今、日本のスポーツ界を震撼させているのは、
競泳の新水着のことではないでしょうか。
スポーツに関してはちょっとうるさい私も、
今回の水着に関して思うことがたくさんあります。
ましてその件は地元のヒーロー松田選手も
判断に迷っていて、彼を応援する地元の一ファンとして、
また、五輪での活躍を期待する日本の一ファンとして、
素人ながら偉そうに評論家めいたことを書きたいと思います。
(少し熱くなるところはご了承下さい)

 まず、ジャパンオープン、200㍍バタフライ日本新記録
おめでとうございます。タイムは1分54秒42。
従来の記録は先のアテネ五輪でライバルの山本貴司が出した
1分54秒56。0秒14短縮。

 松田選手はレース後のコメントに「世界ではスピード社製が
基準。実戦はここしかないので思いきって試した。うれしいが、
心苦しさがある。本来はいけないことだし、葛藤があった」と
自分の気持ちを素直に表している。

 何がいけないことなのか、北島康介流に「水着だけクローズ
アップされ記録、記録と言っている人たち」には、このいけない
ことが理解できないかもしれない。

 松田選手は2007年に中京大を卒業後、大学院に残り、「ミズノ
スイムチーム」結成に参加。その一員として競技に臨んでいる。
彼の心の葛藤はこのミズノスイムチームのことを差していると
言われている。院生であるがミズノ所属。
この契約がどの程度のものなのか、製品開発のためのプレイヤーであり、
様々な企業支援もあるのか。それではお世話になっているミズノに対して、
他社の製品を使用することは、ある意味裏切りに等しい。

 北島康介もミズノと契約を結び、インタビューを受けるたびに
これまで数々の語録を残している。義理堅い男だと言われる所以は、
彼のこれまでの語録、最近では「うざい(うっとうしい)」に
代表されるように、周囲が今回の新水着ばかりに目をやり、
本人の実力を二の次にした感があったからとも。

 しかし、ジャパンオープンで、見事なまでも結果を残した北島に
今回のスピード社のレーザーレーサーの性能については、
他人事だった話が確信事に変わったに違いない、と私は思う。
ベストでないこの時期(調整も体調も万全でなかった)にもかかわらず、
日本新をマークしてしまったことは、
ある意味、新水着の革命だとも。

 泳ぎ終えた後、その性能については北島も高く評価しており、
ミズノにも頑張ってほしい、とS社に並ぶ新種の製品開発を望んでいるほどだ。

 松田の話に戻すと、7日付朝日新聞の社会面に
久世由美子コーチのことも書かれてあった。
世界一のアスリートに育てあげるべく、
これまで二人三脚で数々の試練を乗り越えてきた二人、
コーチとしてできることは、、、。
所属選手の立場である松田を気遣い、ミズノに伝えたこととは。

>男子200㍍バタフライで日本新をマークした松田丈志は、ミズノスイムチームに所属する。決勝直前までレーザーレーサーを着るか悩んだという。久世由美子コーチがミズノ側に着用を伝えたものの、許可を得たわけではなかった。松田は「ミズノの選手なので記録を出して嬉しい気持ちと心苦しさがある。でも日本代表として最善を尽くしたかった」<

 水連が新たな製品開発に期日を設けていたが、
日本三社もこの日程は厳しかったのではないか、と推測される。
日本のメーカー山本化学工業も自信をみなぎらせていたが、
使用され記録が出たのはスピード社ばかり、
まだまだ日本の製品は技術的に追いつかないものなのだろうか。

 学生であり、企業の所属の一員であり、トップアスリートでもある松田。
一員としての気遣いは良く分かる。しかし、世界のレベルで考えた時、
現状で世界のライバルと互角に戦えるかは疑問だ。
同じ土俵(状態)でと考えた場合、誰もが記録の狙える製品を選ぶのならば、
同じ製品で勝負してこそ、土俵は同じだということだ。
固執することはないはずである。

 メーカーミズノもそのことは重々理解していることだろう。
今年の北京五輪が間に合わないのならば、
それ以降の世界の大会でスピード社以上の製品を開発するなど、
中長期スパンで考えてほしい、と私は願う。
日本の技術をして世界に届かないはずはないのだから。

 願わくばメダルを取って延岡を凱旋してほしい。
延岡出身の五輪メダリストは何人だったか。
旭化成柔道部や陸上部のメダリストは
延岡出身ではなかったはず。
他にメダリストは・・・、思いつきません。