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土光敏夫信念の言葉

2011-11-21 02:25:17 | 書籍
土光敏夫信念の言葉
めざしの土光さんとして有名で、石川島重工業(現IHI)、東京芝浦電気(現東芝)の社長として両社を再建し、その後経団連会長や政府の臨時行政審議会会長を歴任された土光敏夫さん。 本書は、その土光さんが、書籍や雑誌に記した、人とは、仕事とは、組織とは、政治とはを語る短編集です。

質素倹約を是とし、贅沢をしなかった土光さんですが、一方で実母が設立した橘学園には、私財を投入し経営を引き継いだことでも有名です。

また、東工大を出られたエンジニアであり、理系の人が日本を代表する経営者になり、政治にも影響を与えたという希有な存在でもあります。

1988年に91歳でお亡くなりになられたので、ご健在なら114歳。つまり2世代も3世代も前の時代の方です。と言うわけで、仰っていることもモーレツなことが多く、特に仕事に関しては、何よりも優先順位の高い仕事人間で、今の時代には少しそぐわない感じです。

ただ、第一部「人生について」にある、「1日1日にけじめをつける」や「二度とない人生」にあるように、後悔しないために自分に妥協しない考えは、いまでも不偏的なことだと思います。

また、「好ましい上長」の項では、上から下へのリーダーシップだけではなく、下から上へのリーダーシップの必要性を説いており、この辺はドラッガーの言葉とも重なります。

世代が代わり、社会が変わることも当たり前で、良いことも悪いこともありながら、全体的に良くなっていくものだと語る土光さん。本書の言葉を借りれば「地獄の釜の底」から世の中を眺めていると思いますが、社会はよい方向に向かっていますでしょうか?


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