久しぶりに図書館で斜め読み。東北大学、カリフォルニア大を卒業し、29歳で東芝の半導体部門に入社するも、その後コンサルティング会社を経験し、現在は早稲田大学ビジネススクール客員教授等を兼務している大滝 令嗣氏の著書。日本の文系社会とそれに甘んじている理系への問題提起と提言を綴っています。
目次は以下の通り。
序章 「つぶしのきかないサラリーマン」になるという危機感
第1章 エンジニアを大切にしない日本
第2章 見方を変えれば、いまの仕事もうまくいく
第3章 いつか、人の上に立ったとき
第4章 エンジニアを卒業するなら
終章 エンジニアは錬金術師
このブログでも再三書いてますが、文系偏重社会の日本。これは文系の人だけではなく、技術にこだわり、主張や表現をしない理系にも問題があるのですが、海外で工学を学び、東芝に就職(この時点でなんで?ではありますが)し、いろいろなやりにくさや閉塞感を感じた、コンサルティングファームに転職した氏の率直な想いが綴られています。
例えば、「組織に埋没していくエンジニアたち」「エンジニアを飼い殺しにする大企業」「下手な指揮者はいないほうがマシ」など、外から見たことのある人や感覚がフレッシュな人には当たり前ですが、日本の社会に埋没していて、疑問にすら思わない人が多いことが問題。
著書は、特に若いエンジニアに対し、自分の将来を自分で設計し、市場価値を意識すること。理系だからこそ転職しやすいし、時には起業を考えよとアドバイスし、世界を豊かに出来るのはエンジニアであり、夢へと続くとし本著を締め括っています。
もちろん、すべての人が転職や起業をすれば良いわけではなく、1つのことをコツコツやるのが得意な人、日本の企業にいて能力を発揮できる人だってたくさんいるだろうし、それも大事なことだと思います。
肝心なのは自分が何をしたいのか、何が出来るのか、どうなりたいのかを、自分自身で考えること。そして今の環境である程度(数年)の経験を積み、自分にも会社にも向いていないと思ったら、もったいないと思わずチャレンジしてみることだと思います。
自分の経験からすると、30代前半までには新しい環境にチャレンジしておくことが大事だと思います。そうすれば、その後のキャリアアップへのハードルも越えていけると思います。
僕もまだまだ頑張ります。
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