hayashi5 blog

Time goes by, Life goes on...

Jewish Museum

2010-07-18 02:32:37 | Germany

Imgp0250

昨日で予定していた仕事も終わり、ミュンヘン最終日。明日からUKなので、体力温存ということで、前から気になっていた、ユダヤ人博物館(Jewish Museum)に行ってきました。

博物館(写真右手)は地下1階、地上3階からなり、常設展示は地下1階のみ。長い間国を持たずひっそりと身を潜めて生きてきたユダヤ人を象徴しているのかな?と思えてきます。

地階は受付、ショップとカフェ。地上1,2階(日本で言う2,3階)は特別展示用のスペースです。

地下階の展示によれば、ミュンヘンにユダヤ人が住んだ記録は、1229年に始まるのだそうです。もちろん、宗教的な差別は当然あり、市民権はなく、厳しい環境だったようです。しかも、当時から商売上手なユダヤ人達は当時から迫害を受けていたようです。その後、15世紀に一度はミュンヘンから追放されたのものの、月日を経て18世紀には再びミュンヘンユダヤ人達が流れ込むようになり、紆余曲折ありながら、19世紀には他民族と同等の権利を得たのだそうです。

その後20世紀に入り、第1次大戦とその後の戦後補償、第2次大戦の中で、またも反ユダヤ運動が高まり、その後は教科書などでよく知るとおりの歴史となります。

先週のDachauに続き、ちょっと重いネタと思いながら見に行きましたがそうでもありませんでした。もちろん、第2次大戦中の歴史の1つとして大虐殺(holocaust)という言葉はありますが、非常に控えめな内容。それよりも、歴史的にユダヤ人が多かったミュンヘンにおいて、われわれユダヤ人は色々なことがありながら、あなたたちと一緒にいたのです。もっとユダヤ人やその文化を知ってくださいね。と言っているようでした。

考えてみれば、今もユダヤ人はミュンヘンにすんでいるわけで、そんな中「私たちはこのミュンヘンでこんなひどい目に遭いました」なんて声を大にして叫べば、自らの首を絞めることになってしまいます。

それに、いくら迫害を受けたと言っても、彼らはつれてこられた訳ではなく、自ら進んでまたは、どここから逃げる形でミュンヘンに来たわけで、ある程度そういうことが起こることは覚悟の上だった人もいるのかもしれません。

そういう意味でも、世界のいろいろなところで、世界を動かしているユダヤ人達の底力と言うか懐の深さを感じてしまった1日でした。(博物館の主旨とは違うかも)

ちなみに、ユダヤ人博物館は世界中にあるらしく、ニューヨーク、ロンドン、ベルリン、ブカレスト、ダブリン、アムステルダムなどなどと、これまた世界に寝づくユダヤ人を感じます。

ちなみに、ユダヤ人にとって日本は、「杉原千畝の国」として、非常に好意的に受け止められていくと聞きます。同盟国であるドイツに追われたユダヤ人達のため、自らの地位と命を危機に曝しながら、ビザを発給し続けた杉原千畝さんのことを、日本人よりも認知しており、評価しているかもしれません。逆に日本は、それだけ日本に好意的でいてかつ、世界に特にアメリカに影響力をもつユダヤ人ネットワークを借りることが出来ないのだろう?と思ってしまいます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿