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いまから、君が社長をしなさい。 ~経営思考を身につけるインバスケット・トレーニング~

2012-07-29 23:27:11 | 書籍
いまから、君が社長をしなさい。   ~経営思考を身につけるインバスケット・トレーニング~
株式会社インバスケット研究所代表取締役 鳥原 隆志氏の著書。老舗飴メーカーの社長職を突然引き受けることになり、前社長の未解決案件20件を、限られた情報、限られた時間で判断するという、インバスケットトレーニングを、4人の社長候補と1人のコンサルタントの思考、言動を通し、ストーリー仕立てで展開する内容です。

目次は以下の通り。

はじめに 社長はいったい何をしているのか?

■第1章 経営者の「仕事の中身」:仕事を俯瞰的に考える

■第2章 社長の仕事をやってください:経営の20の難題
プロローグ 年齢不問、年収1500万、応募職:社長
案件1 社長がルールを破っているじゃないか!
案件2 業績は順調そのものです
案件3 方針ができました! いかがでしょう?
案件4 外食市場に参入しましょう
案件5 秋の一押し商品です!
案件6 大変です、異物が混入したかもしれません!
案件7 社長のご指示どおりにしたのですが……
案件8 今月のお客様の評価です
案件9 私の机がなくなっているのですが……
案件10 アイデアが仕事につながりません
案件11 退職者が増えています。じつは私も……
案件12 35%経費削減に成功しました!
案件13 最近、あんたの会社の飴がうまくない
案件14 最新の会議スケジュールです
案件15 従業員に給料を待ってもらいましょう
案件16 社長さん、私の話を聞いてください
案件17 披露宴へのご出席をお願いします
案件18 セールで売上を伸ばしましょう
案件19 この経営状態で寄付が必要でしょうか?
案件20 業務提携をしましょう
エピローグ 仕事の「壁」を乗り越える

■第3章 戦略的に発想し、判断する:「経営思考」が働き方を変える

目次に書いた20件は、世の中の会社にありがちな問題で、それを30分以内に決断を下していきます。

ある程度、ざっと自分で考えた20の答えと、本著の模範回答はほとんどが同じようなものでした。そういう意味では、この本の題材は非常に初歩的であり、この本を読んだから社長になれるわけではないですが、このような様々な事象に対し、すべて自分の責任で、決断を下すという社長の厳しさは、的を得ていると感じました。

社長は会社の看板であり、一般社員では許される行動も、社長には許されないこと。忙しい社長は無能な社長であること。社長は誰に判断させるかを判断すること。など、当たり前でありながら、世の社長が出来ていない事が多く書かれています。

過去3社のキャリアにおいては、すべて会社自体は小さかったので、常に社長との距離が近く、色々とお話をする機会に多く恵まれした。但し、残念ながら、社長になることの大変さとその覚悟なしに社長になられたような方が多く大変でした。そう言う意味では、過去無意識のうちにインバスケット・トレーニングをしてきていたのかもしれませんが、こういったシミュレーションを繰り返すのは非常に大切なこと。人間、経験したことには免疫がつきますが、実際に全ての経験を一足とびには出来ませんし、出来たとしても再起不能なまでに失敗をしてしまう可能性大です。やはり、常日頃からアンテナを高くし、自分だったらどうするを意識しながら、頭の中でシミュレーションをすることが何よりのトレーニングなのです。


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