「ミニマックス戦略」、「ナッシュ均衡」、「囚人のジレンマ」など、どこかで聞いた言葉が並ぶゲーム理論。
読んでみると、言ってることは、至極単純。
ただ、無手勝流に突っ走る日本人にこう言う考えはない。相手を読み、先んじ、負け戦はしない。ごくごく当たり前ですが、その意識や戦略は皆無だと思います。例え、大企業でも。むしろ、大企業の方が。
ゲーム理論の本が店頭に並び、にわかにブームの様相ですが、意識して、実践して始めて本物です。
そして、この本の締め括りとして、以下の文があります。これも至極当然ですが、モラルハザードが蔓延した世界では、1番重要なことです。
勝てる時に勝てるだけ勝つ、人を出し抜いても勝つ。という考え方の行き着いた先が、最近のアメリカの金融破綻だと思います。
『(前略)しかし、じゃんけんで決めても、結局、不公平感が一方の心の中に残りがちなのです。いや、場合によると、両方ともが「不公平だ、自分が損をした」と思いかねないのです。それが人間というものです。(中略)「相手には、自分よりも多く与えよ」が、しばしば成功の原則になります。そして、「その見返りは期待するな」という考え方を忘れてはなりません。』
実はこれが、ゲーム理論の真髄なのかもしれません。
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