洗脳は、年末にふさわしいテーマ
どういうことかと言えば、大晦日と言えば「大掃除」。坂本龍馬ならずとも、たまには「脳」を「洗濯」しなければなりません(笑)。
「洗脳」で特筆されるべきことは「洗脳のことを本人は洗脳とは思っていない」、つまり日常的な「掃除」の一つと思っていることです。
「バカになれるか」が「金銭的報酬への期待」、そして「洗脳」に繋がるのでしょうが、一方では「この道しかない」と思えるものに出会えるかどうかも、人生の岐路。
そういえば
なんでも「洗脳」かも知れません。近くのスーパーの売り出しから始まって、今年の流行色、今はやりの歌、地域の新聞の洗脳キャンペーン、国内のマスメディアによる商売繁盛をかけた洗脳記事満載、はたまた各国の新聞マスメディアの偏向報道などなど、まともな組織がありませんね(笑)。
日本では歴史は教養の一つとして考えますから、ありのままに伝えることを一つの基本的な姿勢としています。しかし中国にとって歴史とは、主に中国共産党の教育のプログラムの中の一つ、洗脳の一環として利用しているのです。(金文学) :P.18 井沢元彦・金文学共著「逆検定中国国定教科書」祥伝社
私たち日本人が、何とも思っていない「歴史」。何が起こったかを記した官制の古文書の多くは勝者の記録であり、それは場合によっては歴史を捏造しているかも知れない。これが私たちの理解する歴史でした。
中国では、中国共産党のキャンペーンそのものが歴史であり、必然的に「洗脳」を目的としています。中国共産党に都合のいいように歴史を書き換えるのが中国4000年の歴史だったということを、もう一度思い出す必要があります。
イスラム国:白人女性、欧米から多数「娘は洗脳された」
【パリ宮川裕章】シリアとイラクで勢力を伸ばすイスラム過激派組織「イスラム国」に、欧米の白人女性が参加するケースが多発している。女性は現地で戦闘員の妻となり、家事などに従事する。フランスで過激派の男に勧誘されてシリアへ渡り、妊娠した女子高生の母親が毎日新聞の取材に応じ、「娘は洗脳され、子供を産むためだけに連れて行かれた」とイスラム国への怒りと苦悩を語った。:毎日新聞 2014年12月12日 11時12分
今年2014年印象に残る一方的な宣言としては
- ロシアの一方的なクリミア占領
- シリア・イラク国境あたりで一方的に「建国」宣言したイスラーム国
があります。両方とも「まとも」な国ならば承認できるはずがありません。
あの中国でさえ、ロシアによるクリミア併合について非難できていません。もしも中国がロシアの軍事的侵略行動を非難すれば、自らのチベットやウイグルや東シナ海での軍事的侵略行動が自己否定になってしまい、世界各国からかっこうの追求ネタになってしまうからです。
しかし世界各国から多くの若い人たちがこの「国」を目指しているという現実を見せつけられると、この人たちを洗脳できた「残虐性を正当化する怪しい論理」が私たちの社会に潜む深刻な矛盾を改めて大きく提示しているように思われます。
民俗学に興味を持った時期に不思議なことに気がついた。一人ものの女性は死後の供養まで差別されるのだ。「柿の葉めし」といって柿の葉に飯を盛って供えることで、死後まで一人身であることをタブー視させる。もちろん死者ではなく、生きている若い娘に対する洗脳である。
なぜ、そこまでタブーだったのか、一人で暮らしてみると分かるのだが、あるタイプの女性は一人暮らしに向いているのだ。禁止しなくてはならないほど、快適な生活なのは今も昔も変わらないのかもしれない。:P.236 青井志津「石垣島スクーター遊々記」 四谷ラウンド
「一人暮らしに向いているある種の女性」への差別が正しいかどうかは不明ですが、これを社会が認めようとしないのもまた「洗脳」の一つ。
この場合、「当然の差別」なのですから、住民が「自分が洗脳の加害者である」と気付くことは、まずないでしょう。(笑)。
北朝鮮に洗脳された拉致被害者
「日清戦争」も、(中国の)高校教科書では「日本が仕掛けた中国侵略戦争」となっています。孫文に関する記述も、日本の支援によって革命を起こす経緯は完全に削除されています。中国近代の誕生が日本と深く関わっていたという事実は、現体制にとって、いかにもまずいことだからです。
‥‥
日本の戦争や残虐性に関する記述はきわめて多いのですが、戦後日本の現実に関する記述はまったくないに等しいです。戦後日本の平和国家としての世界に対する著しい貢献、対中国ODAなどの「善」については、一言も出てこないのです。また、戦前までの、日本と中国の文化的交流、近代化に貢献した日本に対する記述はゼロです。日本はすべて悪・偽・醜のみで、真・善・美は最初から存在しない民族として洗脳する意図からすると、当然日本のプラス面に触れることは禁忌でしょう。これではあまりにも不公平でしょう。あれほど日本に教科書問題などで激しい糾弾を繰り返す中国は、むしろ自分自身の歪曲を糾弾し、反省すべきです。 :P.52-53 金文学「中国人による中国人大批判」
この著者が理解しているかどうかは分りませんが、「残虐」とは、「弾圧に対する反発意識」の中にも見られます。どちらが本質的に悪だったのかに関する議論も必要でしょう。
都合のいいことばかりを連ねて、都合の悪いことに触れない、これが正調中国節です。
自分の汚点を棚に上げて相手を追求することに集中する、これぞ正調中国節です。
いすれも、日本では一番嫌われるところですね。
ある考えを元に、意図的に何かを始めたけれど、影響が強すぎて「もう元に戻せないほど暴走してしまう」例は、いくつも見られます。
- ソ連が戦後になって、ドイツを再び立ち上がれないようにするためにドイツの東半分を占領し、東西ドイツ人の反目をあおりましたが、これが「洗脳」。強引にベルリンの壁をつくらせたのも「東ドイツを植民地化した」ソ連ですから、ベルリンの壁を取り去る動きが出てきたころにも、当時の西ドイツ人には「ソ連の軍事介入」があるのではないかという恐怖があったようです。幸運なことにそのころソ連にゴルバチョフというのが表われます。ゴルバチョフはソ連を崩壊させた張本人ということでソ連内部では大いに嫌われますが、西側からは高く評価されました。この人がソ連保守派をなんとか抑えてベルリンの壁崩壊時にソ連の軍事介入を思いとどまらせたのでしょう。もちろんその頃のソ連が末期的症状だったと理屈づけることもできますが・・・・。
- アメリカが戦後の初めの頃、日本を再び立ち上がれないようにするために、東アジアで「反日」思想を中国や朝鮮半島へ植え付けようとしたのですが、これが「洗脳」。これが現代では韓国で手が付けられないほどにまで大きく発展し、そこまでする必要がなかったのに、結局は自国経済発展の足かせの原因にもなっております。中国共産党が天安門事件〔1989〕で窮地に陥ってから突然強力に推進し始めた反日国是は、遅すぎたかも知れませんが、その「洗脳」戦略上にあると言えます。いずれも戦後になって共産主義の恐怖が起こる前にアメリカが始めた「洗脳」作戦でしたが、その後になって共産主義の脅威が現実のものとなりはじめ、結局この洗脳は失敗に陥りました。しかしそれが現代にも残っているため、東アジアの問題を一層複雑にしております。
「左や右の旦那さま」式に言えば
- フランスの左翼に洗脳された大江健三郎
- ドイツの右翼に洗脳された西尾幹二
なども、どうも不穏な印象を与えます。
それでは、明日からの2015年、皆様にとっていい年であることを祈っております。
さっき、ゴミ出しにでかけたら、ドアすぐの屋外で18℃と寒い気候でした。(気象庁の観測では16℃程度)。こんな程度で「寒い」と嘆いているとは、雪国の皆様にはまことに失礼な話か?
2014/12/31 6時24分 石垣島にて