
ソルロンタンと並び、二日酔いを覚ますに効果があるもう一つのお勧めはふぐを石のどんぶりで煮たボック(ボゴタンとも)(上の写真)です。釜山でふぐは決して高級魚ではなくふぐちりやボックを出す食堂は至るところにあります。釜山と下関は対馬海峡を隔ててすぐ傍だというのに、両岸でふぐの値段がこうも違うのかと初めて釜山を訪れたときは驚きました。何しろ日本で高級魚の代名詞であるふぐがよく石焼きビビンバなどで使われる石のどんぶりの中にブツ切りないしはまるごとドーンと入っているわけですから(言うまでもありませんが腸は抜いてあります)。
このたっぷり入ったふぐの身を韓国もやしやセリと共に煮るのですが、非常にあっさりした中にも濃厚なスープができあがります。上の写真は辛いタイプですが辛くない透明なスープもあります。今回入った店のはブツ切りで、どんぶりからふぐが顔を出している丸ごとタイプに比べると迫力に欠けましたが、何と肉だけでなくふっくらした白子も入っていました。この点はかなり高評価です。

もう一つこの店で良かったのは、どんぶりに入っているもやしやセリを別の器に移し、コチュジャン、ごま油と混ぜて食べる方法を教わったことです。今まで何軒もボックの店を訪れてこの食べ方は初めてでしたが、大変お勧めです。これからは他の店でもコチュジャンとごま油を頼もうと思います。

最後に鰭酒です。僕は正直釜山でポピュラーな韓国焼酎C1があまり得意ではありません。しかも最近日本で同じく苦手の真露を飲みすぎて体調を崩したこともあり、今回の訪韓では極力焼酎を避けてきました。するとお店の人が「鰭酒がありますよ」というので、当然のように日本で出てくる猪口で飲むようなのを想像し鰭酒を頼んだのですが、出てきたのは上の写真のとおり巨大な(隣にあるのが標準的な大きさの湯呑みです)鰭酒。まるで「ワンカップ大関1.5倍」のようです。しかし元の日本酒が辛口でなかなか呑み口の良いお酒だったので3杯ほどおいしくいただきました。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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