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長安大劇院

2007年11月13日 | 映画・コンサート・演劇
長安大劇院








今回の北京行きの目的は

<孫文と梅屋庄吉>という演劇の
中国公演の実行委員を引き受けたからだった。

中国公演は
北京・上海・南京の3都市で行われる。

当然、各地に赴くべきなのだが
何しろ私には 息子がいるので
そんなに長く家を空けることは、出来ない。

よって、北京の初日に
日中両国の大使館はじめ、文化関係の要人に
ご挨拶をしに行ったのだった。










北京では、この”長安大劇院”で
行われた。
京劇の舞台が多いこの劇場。

東京公演が行われた
紀伊国屋ホールよりも大きな立派なホール。


宿泊先のグランド・ハイアットからも
大通りを20分ほど歩いた距離にある。


中国で演劇を公演するにあたっては、
台本のチェックなどがあり
監督官庁から許可が下りないと
公演のチケットすら印刷が出来ない。

今回は、中国の”国父 孫文”を
日本人が描き、演劇に仕上げたものを
本国で上演、ということなので

かなり慎重に審査が行われたのか

許可がなかなか下りなかった。

なんと、北京公演の最終許可が下りたのが
初日の1週間前 








でも、”やるんだ”という
脚本・演出・劇団代表のシナガワさんの
強い思いと

中国で舞台を踏もうとする俳優さんたちの
熱い思いが

大きな劇場まで、届いたのだ





まだ、静まりかえっている、客席




客席の、前の部分の机付きの席、
気になりませんか?

なんと、ここはいわゆる”S席”なのだけれど
着席すると・・・








テーブルの上に、月餅などの
中国菓子がたっぷり盛られたお皿と
温かい中国茶がサービスされるのだ


これは、なんと優雅な



舞台の袖には、早代わりの衣装が
用意されていて・・・






すっかり舞台関係者の皆と仲良くなった私は
舞台裏や楽屋をうろうろして
役者さんとお話したり、お茶を飲んだり。


北京公演の初日だというのに

とってもリラックスして普段とかわらない
おしゃべりをする役者さんもいれば、

舞台で一人で、練習をする役者さん、

誰もいない客席をランニングしながら
台詞を復唱する役者さん、

舞台の袖で、”大”の字で寝ている役者さん・・・


みんな、それぞれの想いを高める時間が
過ぎると、いよいよ・・・。








この演劇は辛亥革命を起こした
孫文を物心両面で支え続けた
日本ではじめて映画興行をした日活の創業者の一人、
梅屋庄吉と孫文の友情の物語。


歴史的な固いテーマなので
東京公演では殆ど、年配の観客が多かった。

・・・が、北京はというと・・・

驚いたことに 

学生やら、若い20代~くらいの観客が
どどっと客席に並ぶ。

これは、とっても興味深いことだったし

ある意味、私の目的に叶うものであった。








日本と中国の長い長い歴史の中で

とにかく”不幸な時代”ばかりが
話題となるけれど

志を同じくして、海を越え
長年続いた王朝をも覆すほどの
友情をわかちあっていたという歴史の
事実もまた、両国にはある。

そのことを、私は

日本人であるみんなにも、
そして
中国の人々にも知ってもらい、

歴史を語る時に

一方向からではなく
他方向からも見てほしいと思っているので、ある。


特に、中国の
若い世代の人たちが興味を抱いてくれたことに、

胸が熱くなるのだった






中国人の役者さんのやりとりは
中国語で。

日本語の部分は、大きなテレビスクリーンで
字幕が出る。


日本人でも中国の人物の役柄の
クシマさんは、
長い台詞をなんと中国語で話し始めた!

これには、

長い長い台詞が終わった後、
観客から大拍手



ドキュメンタリーではないので
途中、タップダンスあり、おふざけもあり

なのだが、どうやら中国の方にも

熱いものは伝わったらしい。

中国在住が長い方から

”今まで色々な演劇を見たけれど
中国の方があんなに拍手したのを
見たのははじめてだった。”

と言ってくれた。




私のココロの中で

大きな感謝があふれてくるのを感じる


関係者の皆様への挨拶の
しめくくりは、私の番だった。


”ありがとうございます・・・
 謝謝(シェイシェイ)”


この言葉を言い切って、
北京公演の初日は、終わった。











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