まほろば自然博物館

つれづれに、瀬戸のまほろばから自然の様子や民俗・歴史や見聞きしたおはなしをしたいと思います。

秋空は 風のそよぎも 柿の実も

2017年10月27日 | 観光ガイド的日常

 さぬき市地方は高気圧に覆われて晴れていた。気温は13.8度から22.1度、湿度は92%から60%、風は1mから3mの東北東の風が少しばかり。明日の28日は、前線や湿った空気の影響で朝から雨が降る見込みらしい。

 

 すっきりとした秋晴れのいい天気になった。今日は高松コンベンション・ビューロー主催の「紅葉の秋・遍路ウォーキング~大窪寺編」というイベントの観光ガイドをする日。私たちの担当するのは、旧多和小学校跡から遍路路をガイドして大窪寺へ。大窪寺境内をガイドして門前で昼食を食べてお見送りするもの。

 

 お客様はコミュニティバスで、ここまでやってきて、ここから私たちがガイドする。チーフガイドは、この、長い杖を持った前田チーフガイドと、白い頭の「権大先達」の寒川先達、それに白い旗を持っているお寺の大黒さん(真言宗寺院の奥様)の三人と、添乗員として参加している渡邊会長と柿木副会長という錚々たるメンバー。参加者は19名と観光会社の三人の担当者。

 

 それに伴走する私と青野幹事。歩くのは27名で、足の速い人もあれば遅い人もあって、最初は長さが100mにもなったが、次第に慣れてきて長さが短くなってきた。

 

 所々でガイドしながら、長さをまとめていく。ここは「二本杉」という場所。お遍路さんを葬ったら、山が豊かになって、1本は帆柱になり、1本はお屋敷の床柱になったというお話。

 

 ようやくに大型車やバスが通る道から外れて閑静な遍路路に入ると、雑談などをしながら歩けるようになった。

 

 ここが、今回の歩き遍路の大きな目標で、あと1.7Kmほど。全体はおよそ5Km。ここからは旧遍路道をしばらく歩く。

 

 四国霊場88番札所の大窪寺のイチョウもようやく黄色くなってきた。今日は中国の方たちが十名ほどのグループでやってきていた。しきりに赤くなり始めた紅葉や銀杏を大喜びでカメラにおさめてはしゃいでいた。

 

 今日の19名の参加者にも二人の中国人と通訳さんのグループがあった。こうして、枝の先っぽが紅葉しはじめている。

 

 二天門で、これからお寺に入るので、まずはマナーとお作法をお話する。境内では左側通行すること、堂内では脱帽すること、お遍路さんの邪魔をしないことなどなど。

 

 もう、この頃になると気もそぞろ。おなかがすいてきてガイドのお話も聞こえない。

 

 お昼になると、一目散に門前の八十八(やそば)庵になだれ込む。裏手の予約席に会場がセットされている。太っ腹な観光会社さんで、私たちガイド七名も予約席に案内してくれた。

 

 ここに来たら、まずはこれ・・。みたいに「打ち込みうどん」である。これをおわんに移して食べる。皆さんはここからバスで帰り、電車で高松まで帰るらしいが、私はここで失礼をした。今度は明後日の、「おへんろつかさ養成講座大窪寺現地研修」の準備がある。台風の影響で雨らしいが、大師堂でのお勉強になる予定。

 

  今日の掲示板はこれ。「今から一年も経てば、私の現在の悩みなど、およそくだらないものに見えるだろう。」というサミュエル・ジョンソンさんの言葉から。1年前に悩んでいたことって何だろう・・・と、自分自身を振り返って考えてみたが、何があったか、何に悩んでいたのか思い出せない。10年日記を開いても、そんな悩みのことなんぞは書いてない。今回の言葉を読んでみて、「ああ、なるほどなぁ」と感心した。本当にくだらないものだったのであろう。悩みとはそのときの状況によって変わり、他人からすればどうでも良いような悩みもあれば、深刻で大きな悩みもある。一人ではどうすることもできず相談できないとか、悩み過ぎて食事も摂れない、夜に眠れないといったようなことは誰もが一度は経験してきたはずだ。でも、1年もすれば、そんなことなぞ、すっかりと忘れているから大丈夫なのだ。

 

じゃぁ、また、明日、会えたら、いいね。


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