また、新しいイヤホンを買ってしまいました。
今度のイヤホンはソニーの
MDR-EX1000という品物です。
国産のイヤホンは久しぶりです。
ここ5年くらい、シュアーやゼンハイザー等の外国メーカーの
カナル型ものを使用していました。
シュアーは圧倒的な解像度に魅了されて購入。
E5C、
SE530と続けて購入しました。
ユニットはバランスド・アーマチュア型といわれるタイプで
高域、中域が高解像度が特徴で補聴器等に用いられているものです。
このユニットをE5Cは2個、E530は3個使用して低域の不足を補完しています。
E5、E530の私が感じた音の特徴としては、
1,フラットに近い特性。
2,音質は高解像度で緻密。
3,可聴周波数範囲外はバッサリ減衰。
4,若干低域の質感が不足
5,音場は奥行き、左右とも狭く、平面から音が聞こえてくる印象
6,良くも悪くもモニター的音質
といったところでしょうか・・・
音質はいいのですが、シュアーのこの2つのモデルとも構造的な問題(個人的意見です)
があり、ケーブルが断線するという問題があります。
イヤホンプラグ部、ユニット部、位相調整回路部など、回路部の接合部分近辺の
ケーブル部にストレスが集中するような使い方をすると、被服が破れたり
外部導体が断線することがあります。
原因として、ケーブル類が太く固すぎること(音質的にはいいのでしょうが・・)、
被服が汗等で化学変化による劣化が原因と私は思っています。
特に扱いが粗い人やケースに収納しない人、接合部で強く曲げる人は顕著に発生します。
E530に関しては、ユニット部の付け根の線材保護用のゴム部品が外れる問題もあります。
この2機種はケーブル交換ができないので断線は致命傷です。
さて、ゼンハイザーですが、こちらも最上位機種の
IE8を使用しました。
こちらは音質的に自然な音色が気に入って購入しました。
(自宅ヘッドフォンもHD414 HD540と愛用してました)
ユニットは、ダイナミック型で、スピーカーと同じ構造です。
音の特徴として、
1,音場は広く、立体的に聞こえます。
2,弦楽器ピアノ等の倍音成分の多い楽器の音色が自然です。
3,可聴周波数範囲外の減衰がなだらかに聞こえる。
4,低域が豊かに聞こえる。
5,低域が豊かな分中高域が弱く聞こえる特に女性ボーカルはちょっと引っ込み気味。
6,ドンシャリ傾向で雰囲気で聞かせるタイプで解像度はシュアーには劣る。
こんな感じでしょうか・・・
低音調整用のトリマーがついていますが、デフォルトは最低です。
むしろ、もう少し減らしたいのですが(高域とのバランス的に)無理です。
ケーブルは断線しても交換可能なタイプですが、プラグ部が金メッキではなく
外観もですが価格的に考えるとチョット安物っぽく見えるのが難点でしょうか・・・
さて、いよいよ肝心のMDR-EX1000ですが、上記3機種の各弱点を補完した音の製品、
音場が広く、上から下までフラットなイヤホンは無いかなと思って捜していたところ
今回、発売されたソニーのMDR-EX1000が意外と評判がよかっので試聴に行きました。
いやー、裏切られました!
いい意味で・・・
昔のソニーならいざ知らず、
今のソニーの音質なんてこれっぽっちも期待していなかったのに・・・
すばらしい音質で試聴して30秒で買う気満々になってしまいました。
(これは、個人による感想で、音質の善し悪しには個人差がありますので、
購入の際は自己判断でお願いします)
音の特徴として、
1,音場(特に奥行き方向が)が圧倒的に広くカナル型(耳栓型)とは思えない。
2,中高域に品格があり、きらびやかできれい。
3,女性ボーカルがきわめて自然で艶があり色っぽい(かすれたりする部分がリアル)
4,目の前で歌っているよう。
5,中高域が美しいので、ピアノや弦楽器の倍音が自然
6,スピーカーで聞いているように聞こえる。
7、中高域が美しい分ちょっと低域にモッサリ感を感じる。
(悪くは無いのですが中高域と比べると・・・)
8,横方向の音場はあまり広くない。
といった感じです。
私の聞く音楽ソース(女性ボーカル中心で、ジャズ、カントリー、ブルーグラス)には
ジャストフィットです。
(多分、クラシックにも合うのでしょうが余り聞かないので省略)
(アニソンばかり聞いている訳では無いんだからね!(`へ´))
今回は、シュアーの最新鋭SE535と比較しましたが、一つ一つの音の解像度は
シュアーの方が勝っていましたが、やはり平面で立体感に欠けるのと
自然な感じで勝っているMDR-EX1000を選びました。
ユニットは、ダイナミック型で大口径16mm。
ケーブルは適度の太さがありますが、固くなくしなやか、
高純度 7N-OFC リッツ線を使用(交換可能)
耳掛け部分は金属で補強するのではなく、
テクノロートという樹脂で補強し、形状を保持
等々自社や他社で問題となっていた部分を見直しています。
詳しいスペックは
こちらを参照 してください。
70時間エージングで低音のモッサリ感が若干改善して、
中高音がも落ち着いてきたように感じます。
イヤーピースはハイブリッドタイプ7種類
ノイズアイソレーションタイプが3種類ついてきており
ジャストフィットの物を選べますが、
コンプライのT-400もいいかもしれません。
音がちょっと締まった感じで、横方向に音場が広がったように感じました。
(片側をコンプライT-400に変えてみました)
問題点として、本体にシルク印刷されている機種名と原産国表記が
すぐに薄くなるところでしょうか
写真で薄くなっているところわかるでしょうか?
ねじの目隠しパッチが取れてしまうらしいところ(私は取れていません)
ですが音質には影響は無いでしょう。
お値段は実売49800円程度でかなりの価格ですが、
カナル型高級タイプの購入をお考えの人は候補に加えて間違いないものと思います。
(シュアーのSE535 とほぼ同じ価格です)