before dawn

青年海外協力隊でトンガにて活動、インドの大学で教壇に立つなどしていましたが今は母国で働いています。笑うことが一番大事。

金八先生3

2006-05-12 23:19:49 | トンガ 青年海外協力隊活動記
でもね それで終わらないんですよー。
人生って だからおもろいんすねー。

次の日のFORM6(生徒数は一人)の授業で、授業が終わる寸前、「先生昨日泣いていた。誰に泣かされたの?僕は先生の泣いている顔をみるのは悲しい。先生は悪くないよ。悪いのは生徒なんだから PD使っていいんだよ。あいつら懲りないんだから」と突然言ってきた。彼が昨日のFORM4での授業の一件を廊下から見ていたのは知っていました。授業が終わるなり、教室に入ってきてFORM4の生徒に対してあれこれトンガ語で聞いていたのも知っていました。でもまさか 彼からそんな風な言葉が聞けるとは。。。。もう 感動の涙を堪えるのに必死でした。
まあ よおーく考えたら生徒に励まされる情けない先生ということにになりますが・・・(^^;)ほんっと 情けない。へっぽこ教師です。
でも 本当に感動しました。

で、後日Common TEST を予定していた日にそのFORM6の生徒が「きょーこ すみません 昨日べんきょうしませんでした あした テスト」といってきた。どうやら行事の準備で昨晩は学校に泊り込み勉強ができなかったようだ。
まあ 毎日ちゃんと授業に出て ちゃんと勉強していたので 「じゃあ テストで80点以上とれるのなら許すよ。できる?」というとできると答える。
で あたしは 特に深く考えずに「ヤクソクね」といったんです。

で 後日テストをすると なんと97点。で、あたしはとってもびっくりして「すごいね!わたしは本当にあなたを誇りに思うよ。感動した。」と言ったんです。
するとその生徒は「ヤクソクしたから」と答えたんです。
そう、彼は 私が「日本人は約束を守らないと怒る」とFORM4の授業で叫んでいたのを聞いていたんです。
またまた 必死に涙を堪えて 授業をしました。

トンガ人は概して約束を守らない。こりゃあもう文化の一つと捉えたほうがいいのかもしれません。というか 日本人ほど律儀に約束を守る国民のほうがめずらしいのかも。
でも そんな中で 彼が「ヤクソク」を守ったことは なんだか本当に価値のあるもので、「ヤクソク」の大切さを教えることはなんだか日本語を教えること以上になんだか意義のあることのような気がしました。

生徒に悩まされ、へこまされ、同時に 生徒に励まされ 生徒がいるからがんばれる。
なんだかんだいって FORM4の子達も あたしは心から愛してるんです。
たしかに 一番イライラしていた時期は 生徒をこの先愛していけるか不安だったけど 今は もう ほんとうに 自分の生徒はかわいくて仕方ない!
悪さばかりして あたしに厳しく叱られても 授業のあと「さようなら きょうこ先生」などと満面の笑みで言ってくる我が生徒を見ていると 愛さざるを得ません。そして 時々 生徒の何気ない行動 発言から あたしは大きなプレゼントをもらったような気になるのです。

教師って いい職業だなあーとこういうとき思います。

金八先生2

2006-05-12 22:04:47 | トンガ 青年海外協力隊活動記
ある日 Form4の生徒の3分の1が授業が20分すぎたあたりで 入ってきた。
明らかにさぼっていたので 問い詰めると何も答えない。
この頃は わたしもかなりイライラしていた時期だったので 「いい加減にしなさい!習う気のないやつに教えるつもりはない!」とノートとチョークを床に叩きつけて大激怒。
あまりの剣幕に その生徒達もびびって ひたすら謝ってきた。ちゃんと時間通りに席についていた生徒までもが 謝りはじめ なんだかものすごい雰囲気になってしまった。「とにかく 次回このようなことがあったら 有無を言わさずPDだ」と言い放ち 授業を続けることに。
生徒も さすがに真剣に取り組むようになる。
〔やればできるじゃんかー〕と感心して 教室を回っていると さっき送れてクラスに入ってきた生徒が 今度はノートに落書きをしているではないか。
で 彼のノートを取り上げたんです。すると 彼は「シット!」といってきた。
もう こっちもプッツンですよね。
「今なんていった?もう一度いいなさい。」とたぶん10回くらい繰り返して言ったと思う。んで もんのすっごい恐ろしい形相だったと思う。生徒もかなりびびってた(^^;)
そして「約束したよね。次こういうことをしたらPDだって。わかるね。今日君はPDだよ」と これまためっちゃ恐ろしい顔で言っていたと思う。
クラスが 静まり返り 「謝れ 謝れ」と他の生徒が言う。
その言葉に煽られ 彼は「スミマセン」といってきたが、一度決めたことは絶対覆していはいけないと思い 無視していたが、もうあたし自身も 生徒をPDにすること自体本当はかなり良心が痛んでいて PDにすることでしか彼を指導できないことも悔しくて 涙がでてきた。
で、なきながら「いい?!よく覚えておけ。日本人の先生は 約束を破ったら 必ず怒るということを」と大声で言って グットタイミングで 授業終了のベル。
もう なにがなんだかーーーーーー
なんで あたしはこんなに熱くなっているのか もうよくわからず
この日は 家に帰り 一人「本当にこれでよかったのか。。。」とあれこれ思いをめぐらせたのでした。

「叱ること」「怒ること」ってとっても大変です。
そして どうしても言うことを聞かない生徒を 見捨てずに 指導することの難しさ。教師だって人間だから 限界だってあるはずです。
あたしは もう「何でこの子はいつも・・・」と 思い 見捨てたくなることが何度かありました。まあ それでも何とか見捨てずに 戦っていますけど(笑)

改めて 金八先生の懐の深さを実感したのでした
まさか 自分が 教壇で泣きながら指導することがあるとは。。。。
はずかしい・・・

金八先生1

2006-05-12 21:49:02 | トンガ 青年海外協力隊活動記
さてさて 私の活動の現場 「授業」について 話しましょうかね!
前にも述べたとおり この国の生徒は もうとにかくやんちゃ!小猿の群れといった感じですわ。日本の子達より やっぱ精神年齢は若い気がする。。。

日本人の先生は 体罰をしないということは学生達は充分知っているので 授業が始まって2,3週間もすると 生徒達も私をなめてかかってきました。
言うことは聞かない、歩き回る、トイレに行くといってサボる、宿題をやらない。
生徒全員が そういうことをするわけではないのですが、3分の1、うーんクラスによっちゃ半分が そういう行動をとるようになってきました。

でも あたしとしては やっぱり体罰はしたくないんですね。
だから なんとか体罰以外のペナルティを考えて 罰としていました。
例えば すみませんを300回書くとかね。

で、トンガの学校にはPDというものがあります。Punishment duty といって 授業中あまりに態度の悪い生徒は シニアチューターの先生にその生徒の名前を伝えれば 放課後その生徒は学校全体の掃除やら 学校の雑用やら もうとにかくきつい仕事ををやらされることになります。生徒達は 体罰よりもこのPDを恐れています。

あたしは やっぱ生徒に体罰もPDも与えたくはないんですよ。
だから 体罰、PDを受けなくてもいいように せっかくいろんな方法を考えて 課題を与えるなどしてるのに それすらやってこない奴がいる。
もおおおおーーーーー!
と イライラがつのってきた 2月後半。
ついに 怒り爆発!

きょうこ保育園2

2006-05-12 19:28:49 | トンガ 青年海外協力隊活動記
わたしって 結構一人の時間がないと生きていけないタイプだから
トンガ人が ひっきりなしに尋ねてくるこの生活は 正直最初はストレスでした。
一度やってきたら なかなか帰らないし うるさいし 勝手に部屋はあさるし・・・。
でも そのうちだんだん 帰ってほしいときは「ねーもう帰ってよー」とか「そこ触んな!」とかズバズバ言えるようになってきたら ほとんどストレスを感じなくなり、逆に家の片付けや 料理などを手伝ってもらうようになりました。

大人より やっかいなガキンチョたちも 確かにうるさいし テンション高いけど
まったく 聞かん坊というわけではないということがわかってきました。
だめなものは だめっというと ちゃんと理解して 年齢が上の子供が 兄弟である無いに関係なく 年下の子を注意したり 叱ったりするんですよ。
そのうち あたしも子供の相談相手になったりして(笑) 彼らにも愛着がわいてくるようになり 今では私の生活には欠かせない存在です。

別にあたしの家にかぎらず 子供達はいろんな家に行って遊んだり怒られたりしているんです。地域で子育てをしている証拠。これは 日本が失いつつあるものの一つだなあ なんて思います。
日本じゃ 他人の子供を叱ったら 裁判沙汰になったりするからね。

まあ とにかく そんなこんなで 毎日仕事のあとは 子守をしたり 子供の青春相談をしたり 一緒にヘンプのアクセサリーを作ったり 絵画教室を開いたり ギターを弾いてトンガ人と歌ったりしています。

1ヶ月 2ヶ月は 本当にしんどかったこの生活も 慣れてしまえば その利点も見えてくるものですね。

写真は あたしんちによくくる子供ら。これに赤ん坊がまざるんだー
本当に保育園だよ うるさいったらありゃしないっ
ちなみに うちの中でとりました。

きょうこ保育園1

2006-05-12 19:14:49 | トンガ 青年海外協力隊活動記
以前にも触れたかもしれませんが、あたしの家はかなりオープンです。
トンガ人は 物の貸し借りにかなりルーズ。
他人のものは自分のもの文化。
だから トンガ人を家に入れるといろんなものが盗まれる。
ましてや 日本人の家など 彼らにとって宝の山だから ぜったいトンガ人を家に入れないほうがいい。 と アドバイスをもらいました。

確かにそうだな。物が無くなっただのなんだので 嫌な思いをするのも嫌だし。
と思い最初は ドアもきちんとしめていたけれど・・・・

なんか めんどくさくなっちゃったんです。
だって 他のトンガ人は みんなドアあけっぱなしで いろんなものを貸し借りしてるのに
あたしんちだけ しめきってんのも なんだか嫌になっちゃって。。。

なにか盗まれたりして嫌な思いをしないようにと 何のアクションもしないほうが もっと嫌だと思ったんです。

最初に嫌なことをたくさん経験してしまえーーーっと半分やけになって
日中家にいるときは ドアも開けっ放しにしました。
たぶんね 異文化交流って 楽しい思いをすることだけが異文化交流じゃないと思うんです。
嫌な思いをお互いしあうことも異文化交流だと思うんです。
だったら 嫌な思いをすることも大切でしょ??たぶんね。嫌な思いをしなければ深いとこまで分かり合えないでしょ?
友達だって 喧嘩をして より深く仲良くなって わかりあっていくもんだしな。
嫌な思いをしたら そこでまた次の対策を考えればいーのだ。

そしたら もう我が家は 保育園と化しました(笑)

カツオとの戦い2

2006-05-12 18:55:22 | トンガ 青年海外協力隊活動記
自宅に帰って カツオをまな板の上において 一段落。すると ある重大なことに気がついた。

 私 魚おろしたことないじゃん。

でも 切るしかない。やるしかない。
鳥の解体ができたんだから 魚おろせないわけないっしょ?!
確かに 初めておろす魚がカツオという点はひっかかる。 始めて戦う相手にしては でかすぎやしないか?!
しかし このまま放置しているほうが やだ。
やるぞ!

そしたら・・・・

できちゃった!!
やるう~!
んで ちょっと生はこわかったので 醤油と砂糖としょうがで煮て食べた。
めっちゃくちゃ うまかった!
やっぱ 日本人は魚よ!さ か な!

もう これから カツオ何匹でも 捌けるわ!

カツオとの戦い1

2006-05-12 18:49:44 | トンガ 青年海外協力隊活動記
同じ教員住宅に住んでいる先生夫婦(キコとマリア)が 朝 家にやってきて「キョーコ 魚 買いたくないか?」と聞くので、「買いたい」というと 「じゃあ 行こう」と Wharfに連れて行ってくれた。
その日は 大雨で 漁船(といっても3人乗りの小船にモーターがついてるだけ)がWharfに戻ってくるのを車内で待っていると なんと 小型クレーン車がWharfにやってきた。小型クレーンなんてこの島にあったのか?!と驚いていると なんか海に向かってあれこれ作業してる。
んで30分くらいして 海から 一台の車を引き上げた。
へぇー 車かぁー っておいおーーーい! どうりでトンガ人が大雨の中Wharfに集まってるわけだわ。

結局1時間くらい待って船到着。
「キョウコ 魚いくつ買いたいんだ?」
「どのくらいの大きさですか?」
「おれの 手から肘くらいまで」
「・・・。一尾で!」
一人暮らしの女性が 「じゃ、その手から肘くらいまでの大きさの魚を そうねぇー 5尾 お願いするわ。」なんて言うわけないじゃん。一尾だよ。一尾!
「いくら?」
「5パアンガ(200円くらい)だね たぶん」
お金を渡すと キコは雨の中魚を買いに行ってくれた。
帰ってきたキコが 手にしていたもの。
それは
カツオ!
でかいっ!
安っ!

サイクロン!!3

2006-05-12 12:41:52 | トンガ 青年海外協力隊活動記
洗面器が写っていますが スポンジで床の上の水をすいとって洗面器にあつめないとらないと 家中水浸しになります。

半ばキレながら 数分おきにスポンジで水をすっていましたが、もう最後のほうはあきらめました。

いやあー 生きるって大変だ!

うちは丘の上にあって 島で一番高いとこにあるのに まさか床上浸水(ちょっとちがうけど)するなんてっ!!うぎゃー!


サイクロン!!2

2006-05-12 12:37:09 | トンガ 青年海外協力隊活動記
まあ こうなっていたわけです。
写真では この状況の本当の恐ろしさが伝わらないのが口惜しい!

つまり 雨風のつよさで ルーバーの隙間から大量の雨水が入り 床にながれて あのせせらぎのようなサウンドを作り出していたんですねー
そして それだけではない。
立て付けの悪さ故 壁と床の隙間から 大量の水がしみこんでいるわけです。
これがやっかい!
あまりに大量の水が床から入ってくるので おかしいと思い びしょぬれになりながらも 家の外に出てみてみると ちょうどこの壁の向こう側に大きな池のようなものができあがっていて その水が全部あたしんちに入り込んでいることが判明!

これは まずい!と そこらへんにあるでっかい石を 全身ずぶぬれになりながら その池に投げ入れすこしでも 平地にしようと試みるも挫折。
ただ ずぶぬれになっただけでした。。。。
がっくし。。。。

サイクロン!!

2006-05-12 12:31:38 | トンガ 青年海外協力隊活動記
2月の14日あたりに ついに上陸しました。
サイクロン。
簡単に言うと 台風のようなものです。
サイクロンがトンガに近づくと 雨 風 がはげしくなり もちろん停電。
停電が1日半くらいつづきました。
もちろん 学校は休み。トータル3日間くらい休みになったかしら?
サイクロンがくると ほんっと何もやることがない!電気がないのでPCも開けないし 音楽も聴けない。夜は真っ暗でろうそくの光がたより。本すらまともに読めず。ただ ひたすらギターを練習していました。

サイクロンがうちの島に上陸したのは 夜中。
あたしの家は トンガ人と二棟連なっているうちの一棟なので なんかありゃトンガ人ちに行けばいいやー と雨風が激しくなるのも気にせず寝たわけです。
夜中に 家が吹き飛びそうな轟音で 目が覚め さすがにちょっとこわくなり 
「屋根がとぶんではないか?!」「まどが割れるんではないか?!」とドキドキしました。
しかし 本当の恐ろしさは 夜明けと共にやってきました。
朝 美しい滝のせせらぎのような音とともに起床。
あら なんの音かしら?とベッドから降りようと 足を床につけると
! 冷たい・・・
足を見るとぬれている。おやおや?なあぜ?