日立製作所が鉄道車両を納入する英鉄道運行会社グレート・ウェスタン・レールウェーは13日、創業175周年を記念し、今秋に運行を始める新型の鉄道車両をお披露目した。この日は、エリザベス女王らが車両に乗り、約20分間の鉄道の旅を楽しんだ。

 車両はロンドンと英西部ブリストルなどを結ぶ鉄道向けで、日立は2018年までに計369両を納入する。15年に開いた英北部ニュートン・エイクリフの工場などで組み立てる計画。

 エリザベス女王はこの日、夫のエディンバラ公とともに先頭車両が「クイーン・エリザベス二世」と名付けられた5両編成の特別仕様車に乗車。ロンドンのパディントン駅で下車し、車両をお披露目する除幕式に参加した。女王は日立の現地法人幹部から「楽しまれましたか」などと聞かれ、「とても楽しんだ」と答えたという。

 式典に参加した正井健太郎・日立執行役常務は「非常に感無量。我々の車両の安全性を高く評価していただき、一歩一歩積み上げてきた信頼性が評価され、この日に至ったと思う」と話した。(ロンドン=寺西和男)