白山火山帯

人は、老若男女問わず、時として病に侵されたり死に至ります。
頂いた命に日々感謝して過ごしたいと思います。

「国民への感謝」「平和への祈り」天皇陛下、お言葉で不変の思い

2019-05-01 04:29:14 | 日記
「国民への感謝」「平和への祈り」天皇陛下、お言葉で不変の思い

2019/04/30 22:39産経新聞

「国民への感謝」「平和への祈り」天皇陛下、お言葉で不変の思い
(産経新聞)
 30日で30年余りにわたった象徴天皇の務めを遂げられた天皇陛下。同日の譲位の儀式「退位礼正殿の儀」(退位の礼)で残された最後のお言葉は「国民への感謝」と「平和への祈り」という変わらぬ思いだった。10分余りの儀式を粛々と終え、共に歩まれた皇后さまに見送られる形で退出された。

 退位の礼の舞台となった皇居・宮殿で最も格式が高い「松の間」。午後5時、静寂と緊張に包まれた部屋に、靴音を響かせて入ってきた陛下は、中央の壇上に少し遅れて続かれた皇后さまと立たれた。

 追従した側近が皇位継承の証である「三種の神器」のうちの「剣(けん)」と「璽(じ)」(勾玉=まがたま)などを据え置くと、安倍晋三首相が出席者の列から一歩前に出て、陛下への謝辞とともに「希望に満ちあふれ、誇りある日本の輝かしい未来を創り上げていく」と述べた。

 「今日(こんにち)をもち、天皇としての務めを終えることになりました」。陛下は、側近からお言葉が記された紙を受け取り、202年ぶりの譲位の実現を淡々と告げられた。天皇の務めを「国民への深い信頼と敬愛をもって行い得たことは、幸せなことでした」と続けた場面では、一瞬言葉を詰まらされた。

 陛下の方を向き直った皇后さまが寄り添われる中、表情を変えず、単語を一つ一つ区切りながら、ゆっくりと言葉を紡がれていく陛下。「象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します」。国民への謝意は紙から顔を上げ、国民の代表である出席者をまっすぐに見据えて伝えられた。

 約1分半にわたるお言葉の最後に込められたのは、平和への祈り。幼少期に疎開を経験し、昭和天皇の遺志を継いで戦没者慰霊に尽くした陛下が、象徴の務めの中心に一貫して位置づけられてきたものだ。

 天皇として最後の機会だった昨年12月の誕生日会見で、「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵(あんど)しています」と述べたのに呼応し、新たな天皇、皇后とともに1日に幕を開ける「令和」の時代も「平和で実り多くあること」を、皇后さまとともに願われた。

 陛下は退出間際、壇を降りられる皇后さまの手を携える普段の気遣いを見せたが、式次第通りに出席者に一礼し、先に部屋を出られた。「感慨無量」。譲位実現に奔走し、儀式を見届けた宮内庁の山本信一郎長官は言葉をかみしめた。

 退位の礼後も分刻みで、皇太子ご夫妻や秋篠宮ご夫妻をはじめとする皇族方、宮内庁職員、皇宮警察職員のあいさつを受けられた両陛下。午後7時すぎ、最後に顔を合わせられたのは、献身的に支えてくれた側近部局の職員たちだった。

新天皇陛下 即位 令和時代幕開け

2019-05-01 04:20:40 | 日記
新天皇陛下 即位 令和時代幕開け

2019/05/01 00:00毎日新聞

新天皇陛下 即位 令和時代幕開け
「退位礼正殿の儀」に臨まれる新天皇、皇后両陛下=皇居・宮殿「松の間」で2019年4月30日午後5時1分(代表撮影)
(毎日新聞)
 天皇陛下(85)は4月30日に退位され、憲法と皇室典範特例法に基づき、皇太子徳仁(なるひと)さま(59)が1日午前0時、皇位を継承し、新しい天皇に即位された。戦後生まれの初めての天皇で、憲法に規定された3人目の「象徴天皇」となった。1989年1月8日に始まった「平成」は幕を閉じ、新元号「令和」が始まった。

 退位による代替わりは、皇位が江戸時代後期の光格天皇から仁孝(にんこう)天皇に移って以来202年ぶり。皇位継承に伴い、皇太子妃雅子さま(55)は新皇后になった。前の陛下は上皇、前の皇后美智子さま(84)は上皇后となった。

 新天皇陛下は1日、即位に伴う国事行為の儀式に臨む。午前10時半から皇居・宮殿「松の間」で「剣璽等承継(けんじとうしょうけい)の儀」があり、皇位の証しとされる剣と璽(じ)(まが玉)、天皇が国事行為に使う印章「御璽(ぎょじ)」と「国璽(こくじ)」を受け継ぐ。

 午前11時10分からは、松の間で行われる「即位後朝見の儀」で、国民に向けて初めてのおことばを述べる。いずれの儀式も10分程度を予定する。

 宮内庁によると、新陛下は126代目の天皇。皇太子となるまでの称号は「浩宮(ひろのみや)」。幼稚園から大学院まで学習院で学んだ。大学院在学中に英オックスフォード大で学び、留学経験のある初めての天皇となる。93年6月に新皇后さまと結婚し、2001年12月に長女愛子さま(17)が誕生した。

 新陛下に男子はいないため、皇太子は不在となる。皇位継承順位は、新陛下の弟、秋篠宮文仁(ふみひと)さま(53)が1位となり、皇嗣(こうし)として皇太子待遇を受ける。秋篠宮家の長男悠仁(ひさひと)さま(12)が2位、前の陛下の弟の常陸宮正仁(まさひと)さま(83)が3位と、一つずつ繰り上がった。

 前の陛下は16年8月8日、高齢となって象徴の務めを「全身全霊」で果たせなくなることを案じ、退位の意向がにじむビデオメッセージを公表した。

 憲法と皇位継承を定める皇室典範に退位の規定はなく、政府は有識者会議などでの議論を経て、法整備に着手。一代限りで退位を実現する皇室典範特例法が17年6月9日に国会で成立し同16日に公布された。退位日は同年12月、皇族代表や三権の長らがメンバーを務める皇室会議を経て閣議で決まっていた。

 新天皇ご一家は当面、「東宮御所」(東京都港区)にそのまま暮らす。前の天皇、皇后両陛下が皇居・御所から仮住まいの「高輪皇族邸」(同)に引っ越した後、御所に入る。前の天皇ご夫妻は最終的に改修後の東宮御所に移り、名称は上皇の住まいを指す「仙洞(せんとう)御所」に変更される。【高島博之】