クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

下仁田・浅間(せんげん)山(2) H-17-2-23

2005-02-23 19:22:32 | 妙義・下仁田・富岡・南牧
下仁田・浅間山(2)

2/23、昨日の失敗がどうも気になって再び下仁田へ行くことにした。予報では春一番が吹くと言っていたが多寡を括って下仁田に向かう。それに群馬移動通信では浅間山に頂上標識無しとあったので、自製の標識を作り持参していた。これで山縣サイン入り標識の取付けは、5個目である。
板鼻の碓東大橋に来たら西部の山は砂塵で霞んでいた。強風で車もガタガタいうがイケイケで突っ走る。歳はとってもこんな冒険みたいな事を直ぐやりたくなる自分の性格が良く判る。下仁田に着き、迷うことなく昨日の火葬場駐車場に再びお世話になる。ここから少し戻って教わった林道に入る。林道と言っても荒れ放題で雨水で道が抉られ、通常の車の走れる道ではない。それどころか倒木や両側からの雑木の枝が道に被さり、歩くのさえ容易ではない。道は最初は東に向くが、一旦南に急旋回して再び東北に向きを変える。暫くで西ピークからの尾根が林道に垂れてくるが、どうも林道を通すために無理やり尾根を立ち切った様で林道との接点は3㍍の垂直崖でとても取付く状態ではない。更に進むと突然雄大な浅間山の東西ピークの二つ角のような岩壁が目の前に現れる。
南側は絶壁で全く登れる気配は無い。岩壁を眺めながら尚も行くと、今度は東ピークの尾根が垂れ下がっているのが見えた。裾野を大回りしてその場に来ると先程と全く同じで尾根の垂れ下がりは、ロールケーキの切り口のように林道によって無理矢理切断されていた。しかし、たった1箇所だけ、その崖が崩落し、赤い杭が数本打ちこまれている場所があった。赤い杭は何の意味かわからない。崩落場所を示す要注意の杭かも知れないが、よじ登れそうなのは其処しかないので僅かの岩角に足を引っ掛け、杭と雑木の枝に掴まって
体を引き上げた。其処には尾根道らしき雑木の隙間が上に伸びていたので迷わず登り出した。
10分程で大分高度を稼いだ時、尾根は右に曲る。その角から浅間山の全景が見渡せた。近くで見るとまったく見事な岩壁である。尚も進むと予想通り東ピークの東端岩壁下に到着するが、道は其処で消え前は直立岩だけで一歩も進めない。時間を掛けて回り道を探したが見つからず、このコースは撤退し元の林道に降り立つ。やっぱり火葬場裏から探す積りで林道を取って返すと、最初に見た西ピークの尾根の垂れ下がりの3㍍崖が一寸崩落しているのに気が付いた。何とかよじ登ると上に向かって尾根道があり何とか通れそうである。駄目元で再び登り始めたが急に風が強くなり、いよいよ春一番の来襲かと思ってより慎重に歩き帽子も脱ぎ、突風の時は蹲って弱くなるのを待った。
強風の中、浅間山西ピークへの尾根を登っていくと、西ピークの岩壁が右45度位に見えてくる。先程の東ピークの時は登るに連れて岩壁が真正面に来て行き止まりになったこともあって、今度は大丈夫の様な気がした。ピークの真西へ廻りこむ形で頂上直下に着く。しかし、ここからが大変、頂上への岩場は両側崖で廊下みたいに狭いので一寸逡巡した。しかし、この西ピークを突破して標高点のある東ピークへ縦走しないと、折角の頂上標識もつけられない。暫く回り道を探したが見つからないので、風の弱まった隙を計って覚悟を決めて一気に登りきった。狭い頂上の展望は木立が混んでいるとはいえ、岩壁の上に居る意識もあって絶品であるが、頂上たるもの、西ピークたるものが何も無いので寂しい限りである。突風が時折舞うので早々に東に下りるが、此れがとてつもなく急な崖である。カメラ・三脚・杖をリュックに仕舞い、厚手手袋をして腰を屈めて雑木に掴まり岩場を下る。鞍部に着くと右の南側は断崖であるが左の北斜面は杉林であった。杉林には必ず作業道がある筈であるので、帰りはこの鞍部からと早々に決めこんで目の前の東ピークに向かう。
今度の岩場は先ほどの怖さを経験した後だけに大した恐怖感も無く無事に念願の頂上に着く。標高点もあったので写真を撮り持参の頂上標識を取り付けて下りにかかった。勿論杉林では踏み跡など分からないが兎に角下へずり落ちるようにして下った。暫くでアット声が出る。昨日見た細い沢らしきものが、自然に道になっている。尚も下ると果たして腐ったような橋がある分かれ道に着き、遥か下には火葬場の屋根まで見えた。ここまで来れば安心と、分かれ道を全て探検する事にした。兎に角、沢を登れば右手に行って鞍部と判ったので、今度は沢の左を直進して登ってみた。杉林を登った尾根は東ピークの東北鞍部で可也の距離に東ピーク・鞍部・西ピークが見える。そこからは東ピークの東から登る形であるが此れが又、厳しい岩場が延々と続き可也の難度である。東西ピークの鞍部は高度が高いので先ほどは簡単に登れたが東からの尾根登りは年寄り向きではない。
漸く這い登ってさっき付けた標識をなでて再びおっかなびっくりで東北鞍部に戻ると、尾根道ははっきり続いている。目の前の無名峰が昨日登った山だろうなどと考えているうちに次の山に登り掛けのところに下から明瞭な作業道があったので今度は其処を下る。良く踏まれていて山腹を縫うように楽に下りあっという間に先ほどの橋の分岐に出た。
こんな楽な道があるなら最初から来れば良かったと悔やんだが、あちこち迷うのも結構な楽しみではあるので我慢した。昨日も粘ってもう一山越えれば浅間山の形を確認できたのであろうと反省しながら駐車場に帰った。何時の間にか春一番も大方収まっていた。




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7 コメント

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行ってきました。浅間山 (カズ)
2007-02-26 12:16:57
着いた頂上には爺イさんのプレートとあの小さい青いプレートもありました。今回は頂上に着いてから「あらま爺イさんのプレートがあらあ。」つう感じでやっぱり登ってたんかい。帰ったら見てみよう。
俺は白山集落から入りました。鉄塔によじ登り浅間山の東西に伸びる稜線より南東側に平行に走る尾根を歩き、浅間山の稜線に取り付いてそれでもこっちからでも踏み跡か獣道かわかりませんがちゃんとトレ-スはあるんですね。少し緊張しましたがいい里山でした。そこから西峰へいって尾根を下仁田側に降りると林道にでて林道を東に向かって歩くと結構な藪林道となり254から見える鏑川に断崖をなしているあの鉄塔のあるとこへ行ってみようと思ったんですが一本尾根を間違えて結局白山集落に出ちゃいました。上信電鉄の線路を山下清を気取って歩いていたら前方から電車がきて思いっ切り警笛を鳴らされました。わりかし面白かったですが、宿題が残りました。
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浅間山 (爺イ)
2007-02-26 19:21:52
カズさん、いつもコメント感謝。
白石集落というと東からですね。里山は見当つけて
登るのが結構楽しいものです。西嶺下山時の林道を
西に進めば火葬場脇に出るようです。
この山は二つの角を南から眺めるのも一興。
ところで宿題って何ですか?
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宿題は (カズ)
2007-02-27 09:23:25
白山集落の北側の鏑川に面している断崖の上でお握りを食べることです。254の道路から良く見えます。鉄塔も立っています。それと下仁田町の南に面している里山を歩いてみたいです。
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下仁田川井山 (カズ)
2007-03-19 11:05:04
川井集落に車を置いて梅林のある脇を通り栗畑を越えて北側から杉林の中の獣道を拾いながら稜線に出ると雑木林になり程なく頂上に着きました。そこで川井山といういつもの小さなプレートがありわかりました。南牧に向かうときいつも気になっていた小さな山ですが、この山は南牧と下仁田を遮断してるやまでもあります。そこから西に延びる稜線を歩き小北野に通じる道に出て山旅は終わりです。ただしどこから入るにせよ、ほんのわずかですが厳しい登りがあります。次は大崩山を行ってみるかなと思ってます。
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大崩山 (爺イ)
2007-03-19 17:07:09
大崩山に行かれましたら入り口を是非教えて下さい。
この山は車道から近いのでかって行こうとしましたが
取りつきが判りませんでした。近くの青倉小の校歌にも
うたわれていると言うので小学校に聞いてみたら
知らないといわれ、下仁田役場で荒船登山会を紹介され
会長さんが案内すると言ってくれましたが、余り人迷惑な
ことをしたくないのでそれっきりになっていますので。
ところで「川井山」は三角点のある452M峰ですね。
例の小型山頂プレートの主は誰なんでしょうか?
行く先々で先回りされていますが先日も亀穴峠で新品を
見ました。ここ半年の間に付けたものと思います。
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大崩山 (カズ)
2007-03-21 15:32:44
大崩山に行ってきました。感想はと聞かれたら是非自分の足で頂上まで歩いてきてください。お薦めです。
入り口は清流荘のやや下流にある資材置場から入り川を渡り、東側の谷から入りました。枯谷で回りは深い杉林でソマ道らしき踏み跡があり途中に小屋もありました。そのまま詰めていくと右側の稜線が見えてきて沢筋を詰めていくと尾根に出ます西側はすぐ側まで荒れた畑があり境界に植えられた茶の木が尾根や杉林の中まで繁殖しており葉を一枚とりかじりながら登るとやがて雑木林となり早くも紫色の東国三つ葉躑躅が咲いておりました。この躑躅の花を見ただけでもう癒され度はマックスになり岩場もあるが慎重に行けば問題なく気持ちの良い頂上に辿り着きました。標識は何もありませんでしたがかつてはつけられたらしい銅線が木にくくられてありました。ビニール紐や黄色いテープも散見されます。ここは西峰で東峰に三角点補点がありました。この山はもしかしたら根無し山なのかもしれません。問題は正式なこの山の入り口で下山は同じルートをとるのもつまらないから先ほどの茶の木が繁殖している鞍部まで戻り西側の畑に下りてみました。踏み跡らしきものはありすぐに畑の中を通ります。正面南側に杉林がありこの山にしてはよく踏まれている道がありその道は先ほどの鞍部にも通じるように杉林の中へ続いておりますが登るときは稜線の一番低い所が見えてきたら畑に下りていったほうが早いと思います。そのまま行ってみて冒険もいいかもね。その道を降りていくと程なく分岐になり右側の道をとると林道に出ます。丁度カーブになっていて歩いていけばわかると思います。林道を降りるとすぐに川が見えてきて青倉小学校のすぐ上流の橋を渡ると県道に出ます。こちらがまともなルートです。標識などはありませんが1時間もあれば頂上に着きます。車は橋を渡って林道の脇に駐車できるでしょう。お薦めです。
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大崩山 (爺イ)
2007-03-21 17:44:50
情報有り難う御座いました。
先日から地形図をコピーしてにらんでいましたが
北西の下仁田幼稚園の辺か、小学校脇の林道かな
と思っていましたが、清流荘近くからとは意外でした。
今日はお彼岸の墓参りや梅林見物に家族サービスで
一日費やしましたが、明日からはフリーなので
行って見ます。多分、無難な跡倉側からになりそうです。
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