教育落書き帳

教育とは何か…子どもの視点を尊重し、親、伴走者、市民の立場から語ります。子どもを語ることは未来への信頼と希望を語ること。

緊急ブログ「少年急死:障害支援施設の職員が暴行 10人に虐待(毎日新聞)」について思う

2013年12月13日 | 日本社会
">「少年急死:障害支援施設の職員が暴行 10人に虐待(毎日新聞)」について思う

▼毎日新聞の報道では、「千葉県は12日、同県袖ケ浦市の県立障害者支援施設「袖ケ浦福祉センター養育園」に入所していた知的障害のある19歳の少年が急死し、死亡前に施設職員から暴行を受けていたことを明らかにした。同園ではこの職員ら5人の男性職員が、死亡した少年を含む利用者計10人を繰り返し虐待していたという。県警も園関係者から事情聴取を進めており、暴行と死亡との因果関係などを調べている。」
 と報じている。
 「 同園は社会福祉法人・千葉県社会福祉事業団が運営。」「県警の司法解剖では、小腸に開いた穴に細菌が入ったことによる腹膜炎が死因だった。」
 ともある。他にも10人程度虐待されていたとある。

 
※他紙でも報道されている。参照されたい。

▼具体的に誰が調査し、審査し、認可したのか?これは潜りの施設ではない。公的に認可された施設である。曖昧な対応では許されない。しかし、このような報道はこれが初めてではない。似たような事例が各地の施設で見られる。報道は氷山の一角に過ぎない。これらの施設は「障害支援施設」と呼ぶには程遠い。ほとんどそこからの立ち直りを期待されない「知的障害者の収容施設」となっている。
 そういうところではほとんど人権も無視されている。ペットなら人になつけば可愛がられもするだろうが、知的障害の子ども達は時にはペット以下の動物の扱いも受ける。虐待が横行しているところが多い。職員たちの人権意識も低く、支援というよりは日常的な侮蔑や虐待であろう。

▼問題は、この種の「問題」は何も公的な福祉支援施設に限らないということである。「教育」を看板としている施設にも多い。そこで「支援」というのは名目上のことであって、実際は「収容施設」に成り果てていることが実に多いのだ。
 看板には「学習支援」を掲げてはいてもそれは宣伝上の建前に過ぎず、実際は制度の隙間を巧みに利用した収容施設になっている。なぜなら、「教育」の資格に関することは日本の場合、文科省が一手に引き受けており、教育ではほとんどビジネスにならないからである。だから、そこでは学習はほとんど行われていないか「学習」と呼ぶにはあまりにもお粗末な対応であったりすることが多い。。実際、その構成員、子ども達や職員たちを見ればそうならざるを得ないという現実もあったりする。

▼どうしてこういうことが日本の社会では横行しているのか?一つには障害者等に対する日本人の人権意識の低さにある。障害のある人達を頭から見下し、蔑み、インクルージョンという考えからはとても遠い。そして、「それでもよしとする風潮」がある。
 もう一つには、それを支援するのではなく、資本の論理で障害者を捉え「障害者ビジネス」とする悪しきあり方である。もちろん多くの人々が真剣に支援の活動に従事している。しかし、その評価は決して高くない。ほとんど当事者の献身に支えられ維持されている。それをよしとせずビジネスと考える人達は、その人達の弱みに巧みにつけ込みビジネスとする。そして、「悪貨が良貨を駆逐する」のだ。

▼だから、知的障害者を支援するという名目の福祉施設の話ではあるが、それは決して対岸の火ではない。既に教育を名乗る施設においても同種の問題は様々に起きている。そこは本当に「教育支援」の施設なのか、それとも障害者を食い物にする「ビジネス施設」なのか、よく見極めることが必要だ。これはそこが福祉施設なのか教育施設なのかを問わない問題である。当事者には任せきれない伴走者としての保護者としての眼識が問われる問題でもある。単なるパンフレットに惑わされてはいけない。当事者が安心して、意欲を持って関われる施設であるかよくよく見極めたい。

※緊急ブログです。文章の不備にご容赦を。気付き次第訂正します。

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