教育落書き帳

教育とは何か…子どもの視点を尊重し、親、伴走者、市民の立場から語ります。子どもを語ることは未来への信頼と希望を語ること。

中日落合博満の「オレ流」野球について

2007年11月02日 | 「大人のフリースクール」公開講座

中日53年ぶり日本一、MVPは中村紀(読売新聞) - goo ニュース

野球で中日ドラゴンズ日本シリーズを制した。おめでたい。私は必ずしもドラゴンズファンというわけではないが、オレ流の落合博満が好きである。その関係で野球では彼の所属するチームに一番関心を持って観ている。これは今に始まったことではなくて彼が現役のロッテの選手だったころからである。その前には国鉄スワローズの(巨人のではない)金田正一が好きであった。

 考えて見ると両者には共通したところがある。二人とも名門球団には所属せず、不利な条件の中で数々の記録を打ち立てた男たちであるということである。金田氏の場合は…私から見ると権威の傘下に入ったという印象があるが(反権力的で実は権威思考・志向であるという人はよくいる)…後に巨人に移るが、落合氏の場合にはその生き方が一貫しておりブレがない。一見、妻の尻にひかれている涙もろい軟弱男のようなイメージがあるが、彼の芯の強さは並みではない、そしてとてもクレバーだと私は読んでいる。

落合博光氏に関しては以前、「掲示板:みんなのしゃべり場・解放区」の <NLINK>http://www.os.rim.or.jp/~nicolas/EndlessTalk103/index.cgi?mode=thv;thno=33;

</NLINK> において語っている。

今回、日本シリーズ第5戦においての落合監督の「オレ流」の采配が論議を呼んでいる。8回まで完全試合の投球を続けていた山井を代えて、9回には既定方針通り岩瀬をクローザーとして投入し、結果として二人で完全試合達成となった。それについての賛否の意見である。

今度日本代表監督としてオリンピックに臨む星野仙一氏は「自分なら変えない」という意見であった。楽天の野村勝也監督も「監督が10人いたら、まず10人とも代えないだろう」と答えたという。誰もやろうとしないことをやるのはやはり「オレ流」ならではであろう。

よく「優れた経営者はみんながノーということをやるものだ」というが、実際にどれだけの人間が実行しているか。「オレ流」はその優れた実践例と言えるだろう。

 「オレ流」はとかく組織論を優先する日本の社会の中ではツンボ桟敷に置かれたり冷や飯を食わされたり非主流派に追いやられるなど辛酸を舐めさせられることが多く、…古臭い論理が優先する中高年が主流の場では特にそうだ…「道」を説くスポーツの世界では特にそうだが(今回の落合氏や育成選手として年俸400万円で入団しMVPを獲得した中村紀洋選手も例外ではない)、教育の世界でも例外ではない。そういう中でも少しずつ「オレ流」が真価を発揮する場が与えられるようになってきたということだろうか。これがどれだけ許容される場が広がるか、それは日本の社会がどれだけ可能性を持っているかの試金石ではないだろうか。