言語の変化について話をすることになった。それで、すこし考えてみたい。日本語の変化について、現代語にみるコミュニケーションの言葉としてみた。現代のコミュニケーションはパソコンまたケータイのイーメール、スマフォのラインにあらわれた身近なやり取りである。短いという意味では、それこそ、みじかなメール、ショートメールである。そこに用いる日本語がこれまでの日本語と異なって変化したということを思い、そのようにとらえてみよう。ところで、ショートメールという語を使えばショートメッセージサービスがおこなわれて、1997年から携帯電話で送るサービスで、SMSといわれていた。それは、いまはEメールに代わってしまった。携帯メールが、Cメールから、パソコンにも遅れるEメールとなった、それはすなわちスマフォのメールともなって、その推移をたどるだけで、技術的な革新が背景にあり、その説明のための用語にまさに、日本語の変化がある。
メールの言葉づかいと思って、検索したら、次のサイトがあった。
知りたい!上手な言葉のマナー - NHKオンライン
www.nhk.or.jp/otona/p2012/120517.html
2012/05/17 - 番組で言葉遣いについてアンケートを行ったところ、多くの声が寄せられました。 トップスリーは「 ... のポイント. 唐沢さんに明日からでもすぐ使える丁寧な言葉遣いのポイントを教えてもらいましょう。 ... ただ苦手なのは、メールの言葉遣いです。
おかしな言葉遣い
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ここでクイズ。次に出てくる言葉遣い、どこがおかしいかわかりますか?
第1問「お水のほうは、いくつお持ちしますか。」
第2問「ビーフカレーでよろしかったでしょうか。」
第3問「トイレは奥になります。」
皆さんはどう思いますか?専門家に解説をお願いしましょう。
唐沢明さん。現在8つの大学で敬語やコミュニケーションのスキルを教えています。
まず、「『○○のほうは』っていうのは、方角を表す言葉ですから、余計な言葉はとって、『お水は、いくつお持ちしますか。』とストレートに答えることが大事になってくるんですね。」
次に「『よろしかったでしょうか』というのは10分前、30分前、あたかもかなり前に頼んだかのような感じですけど、これはたった今頼んだわけですから、 『よろしいでしょうか』というのが自然な敬語になるんです。」
最後の「『トイレは奥になります』というのは前は別のものになっていたわけですから、それはちょっとおかしいですね。『トイレは奥でございます』が自然な表現ですね。
「本来敬語というのは相手を敬う、尊敬する、感謝するための言葉にも関わらず、このような間違った敬語を使うことによって、 聞いてる側からすると責任回避、責任逃れというようにも受け取られかねないので気をつけたほうがいいかなと思います。」
メールの実践テクニック
横浜市に暮らす、高校生の男子。イベントを開いたり、企業と共同で商品開発をしたりする部活動を通じて言葉遣いをマスターしました。ただ苦手なのは、メールの言葉遣いです。
「顔も見えないし、話も聞けないので・・・本当にこの表現で合っているのかとか、こんな聞き方で大丈夫なのかとか、そういう風に戸惑って結局1時間とか、送信ボタンが押す手が震えたりとか」
そこで唐沢さんのアドバイスを聞きました。
「料理に例えるならば、前菜=あいさつですね。それからメインティッシュ=本題、デザート=まとめ、締めというふうに3つの箱がどこになるのかというのを順番に追っていきたいと思います。」
まずは前菜のあいさつを「こんばんは」にするのはどうでしょう。
「自分は『こんばんわ』、『おはようございます』でも相手は出張で見てないかもしれない。
『いつもお世話になっております』というので良いと思います。」
続いてメインディッシュ、本題です。唐沢さんのアドバイスは
「いきなり本題に入るという場合も良いですが、ちょっと唐突だったり、ストレートすぎるという時もありますので、 その前に『一点○○様にお願いがあるんですが』、といった前置き、クッションがあったほうがよりお願いしやすいという場合があります。」
そしてデザートの締め。「よろしくお願いします」だけではなく、もう一言そえるのが良いそうです、
「クッションはですね、何度クッションしても良いわけです。「お手数ですが」「申し訳ございませんが」「よろしくお願いいたします。」ということです。」
最後に忘れてはいけないのが「件名」!メールのキーポイントなんです。
「意外と件名というのは、適当でいいやと思われがちなんですけども、新聞で言うと見出しになるんですね。キャッチになるわけです。なので件名の法則はインパクト・コンパクトです。
例えば「ポスター用データについて」だと、受け手はその後を知りたいので、こうしてみました。
「ポスター用データについて(本日のお礼とお願い)」
お礼だけだとお願いがない、お願いだけだとお礼がないじゃないかと。これをインパクト・コンパクトで(本日のお礼とお願い)でぎゅっと絞ったんですね。」
顔が見えないからこそ、相手の立場を考えることが大切なんですね。
メールの送信ボックスは、自分の言葉遣いを客観視できるところ ...
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受け取ったメールはよく読みますが、自分が送信したメールはあまり読まないのではないでしょうか。 自分が送信したメールは、大切です。 メールの送信ボックスは、自分の言葉遣いを、客観視できるところだからです。 最近送った30通くらいのメールを、ざっと見て ...
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メールの送信ボックスは、自分の言葉遣いを、客観視できるところだからです。
最近送った30通くらいのメールを、ざっと見てみましょう。
自分のメールを見て「少し気持ち悪い文章だな」と思うことはありませんか。
せっかくの機会ですから、今、見てみましょう。
自分が送ったメールにもかかわらず、自分で読み直してみると、気持ち悪く感じるものです。
少し乱暴な言葉遣いに気づきます。
思ったより乱暴な言葉遣いだったり、不自然な言い方だったりして、ショックを受けます。
それだけ自分で自分のことを、見ることができていない証拠です。
自分の送ったメールを見ながら、言葉遣いの改善を考えてみましょう。
「少し冷たい言葉遣いだな」と思うことがあれば、これからはもう少し温かい言葉遣いを心がけましょう。
「いいかげんな言い方だな」と思うメールがあれば、これからはもう少し丁寧な言い方を心がけましょう。
「どうすれば、もう少し言葉遣いがよくなるかな」と考えながら読み返すと、いい反省ができます。
10 日本語の変化は、古典語と現代語のそれぞれ、音韻、文法、語彙と変化してきているので、それを具体的にどうとらえるかである。国語の歴史にその一つ一つが明らかにされて、日本語の学習対象項目ともなる。それには、たとえば、唇音退化の現象を挙げれば、ハ行転呼音と言われる音変化がある。また動詞の活用を種類に分けると古代には9種類を分けたものを、現代語では5種類に分けることなどである。語彙にはカタカナの語が増えている。日本語の変化を大きく見て古代と近代に分けるなら、その文体に見ると分かりやすいことがある。よく日本憲法は、明治にはじめてカタカナで書かれていたものを、昭和には平仮名で書くようになったと、たとえてみる。そこに大きく現代語として用いるなかでの変化を示すものがある。法律の文章である。大日本帝国憲法と日本国憲法、さらに基本六法と言われる条文には、まだまだ言い回しに変化をしてきた、これからするだろうと感じさせるものがある。
9 日本語が変化した、日本語が変化する、日本語の変化はその現象をとらえた表現である。言語の変化は史的変化を意味している。それは自然言語として、誤用や流行などにより長い時間をかけ、たくさんの人間の利用により、意図せざる形で変化していくと、説明される。それはプログラミング言語に対するものとして、より複雑な言語をあらわにするのであって、言語の変化にかぎらず、一般に自然言語の規則は奥が深く、驚くほどの合理性に裏打ちされていることがあると言及される。ウイキペディア、プログラミング言語、自然言語との違いより。人工言語に対する自然言語は、機械に命令する言語とは大きく異なっている。さて、変化した、というのは、その言語を見て、A言語がB言語になることではない、A言語がA'言語になることであるのか、A言語はそのままにB言語やCの言語に影響されることであるのか、あるいはまた、A言語がB言語やC言語などをとりいれていくことであるのか。このように考えていくと、日本語はA言語のままにB言語とC言語を取り入れる現象がみてとれる。
8 日本語の乱れを日本語の変化と見ることがある。そも日本語が乱れるとは何か。検索をしてみると規範の用法に対して、食い違いが起こる現象として説明している。日本語変化、日本語の揺らぎとも言う、とある。ブログのコラムに、ら抜き言葉、から始まり、 若者言葉、ギャル語、バイト敬語などをあげて、その例を示す。それは、創られた日本語とする見方であるらしい。ら抜き、ということが言われだして久しいが、その現象からすれば、若者言葉の流行を見て日本語の新たな、つくられた語という印象があるのだろう。日本語の乱れは耳慣れない言い方が出て来て、それが使われるたびに、人々に与える、ことばの捉えがたさにあるのかもしれない。その乱れを現象として見ていくと、とりまとめて、硬軟さまざま言及がある。規範用法からの逸脱であれば、それをわたしはつかわない言い方である、とするだろうし、調査でそのような回答をする人の割合が高くなる。変わった言い方だから、何をどういっているのだろうかとすれば、そこには言語的な類型を求めようとする。
7 日本語の変化で活用変化という現象がある。語形変化を動詞に見る。変化というとそれをさすとすると、活用のほかには音便変化、そして発音変化の現象がある。いずれも音変化が文法に及ぶ。日本語の活用変化は、ほかの言語の屈折変化と対照する。日本語には分析によっては屈折現象と認めることがあるが、国語の分析では屈折変化としない。膠着語の故であるが、その変化を入れると、実は日本語の変化現象は丁寧語への変化、敬語の変化など、さまざま、現象があることになる。その変化を代表的にみると、用言の変化がわかりよい。用言には品詞で分ける動詞、形容詞があげられるが、その形容詞の変化は日本語特徴の一つである。形容詞に加えた国語の形容動詞は述語動詞にかわる。そう見ると形容詞の活用変化は述語の位置に立つ言語のあらわれである。たとえば、難しい、というのを、難しかろう、と言えば、それは述語動詞であるととらえてもよいのである。動詞の変化になぞらえて活用を分析するのは、日本語用言の自立性を明らかにする。体言と用言で成り立つ日本語を、主語と述語と捉えなおしたのは、これもまた、日本語の変化である。
6 言語は変化するか。日本語の変化とは何か。こう考えると言語は変化するものではない、となるだろうし、その変化を見るのは長い時間経過をたどることにもなる。言語そのものであるよりは言語の使い手が意識するかどうか。かわった用い方をして表現に変化を見せる。しかし、これは文学の言い回しにはよく表れることである。古き皮衣に継ぎ足す美酒の類いである。それも変化をすぐにも見せるものではない。ただ日本語の変化には一つの見方を与えることができる。常々言うところの日本語は言語を学び続けてきた、まず漢語を学び、そして英語を取り入れたという、歴史的経緯に重要な、おおきな変化である。漢文を訓読して文法をたしかにし、そこに漢字語彙を借用してきたが、それをまた英語の概念を文法理論に、カタカナの語彙に取り入れて、日本語は変化してきている。その歴史は、かたや千数百年、かたや百数十年、その時間は実質的な長さのことにはならない。漢文法の言語知識があって、そこに英文法の言語知識がいれかわっているかのような、日本語の見方、捉えかたである。そうそう、たやすく日本語の根幹が変わるものではないと言いながら、現実は果たしてどうであろう。
5 日本語の音韻について変化を説明する名著がある。国語音韻の変遷 橋本進吉著である。いま国語音韻変化の概観を引用する。この書はインターネット上に青空文庫として公開している。
橋本進吉 国語音韻の変遷 - 青空文庫
www.aozora.gr.jp/cards/000061/files/377_46838.html
底本:「古代国語の音韻に就いて 他二篇」岩波文庫、岩波書店
1980(昭和55)年6月16日第1刷発行
1985(昭和60)年8月20日第8刷発行
底本の親本:「国語音韻の研究(橋本進吉博士著作集4)」岩波書店
1950(昭和25)年
4 日本語の変化の現象に誤用のことがある。言語の変化で誤用研究があり、日本語の変化というときの誤用とは同じようでも、異なるところがあり、日本語の誤用をさすときは日本語の用法の問題になることが多い。そこでは、規範とは異なる日本語の表現や運用を記述することがある。これについて、誤用は、言語学上の概念ではない、とする言及があって、誤用研究をどうとらえるかが基本になる。誤用には、文字、綴り、音韻、形態、語形、意味、統語など、レベルがありうる、として、記述言語学の見方がある。その一方で言語教育において、言語習得のうち、語用を分類して、
>誤用は大きく、脱落(omission) 付加(addition) 誤形成(misformation) 混同(alternating form) 位置(misordering) その他」の6種類に分類
という説明で行われるものがある。日本語教育、そこで議論されるのは第2言語習得研究における学習上のことがらである。
日本語動詞の変化
日本語言葉の変化
日本語意味の変化
日本語の音韻変化
日本語発音の変化
古代日本語の形態変化
3 言語の変化要因に二つを考えるとらえ方がある。外的要因と内的要因とにわけて、ことばが地域を超えて伝播することと、ことばそれ自体の変化が起こることである。言語が世代を通じて伝えられていく、その経過に言葉そのものが変わっていくと見るのは、ことばを記録し項目化して収集する辞書などに反映されると、そこにおのずと新語、造語とされるものが収載される。辞書の編集が30年サイクル、10年サイクルかと見られ、100年の言語の変化を見るようなことである。日本語は外部要因においても内部要因においても、その変化そのものを方処における現象として見ることができる。変化する語として次のような伝播を説明する。ハイカラな → イカす → ナウい → トレンディー → イケてる この表現においては、言葉そのものの変化ではないが、興味のある推移である。
>言語の歴史的変化の様子とその要因を研究の対象とする、言語学の一分野である。
"経済性": 話者にとって「不要」「エネルギーを要する」と感じられる要素は退化し、逆に必要性が感じられれば新たな弁別が生じる。たとえば日本語の唇音退化は、日本語では唇で調音することがエネルギーを要すると感じられたため、と説明される。
類推: 類似した言語的過程が複数ある場合、他の過程への類推によって変化が起こる。たとえば英語で動詞・名詞が不規則変化から規則的変化(過去形・過去分詞-ed、複数形-s)へ変化することなど。
社会的変化はこれらを通じて変化を促進しうる。また個別の言語が長期間にわたって方向性をもって変化していく現象も見られ、エドワード・サピアはこれをdrift(駆流、偏流などと訳される)と呼んでいる。
>言語接触による
それぞれの言語の使用者が同じ社会の中で棲み分ける場合と、異なった社会に暮らす異なる言語の使用者が接触し、交易などを通じて深い関係を結ぶ場合がある。どちらの場合でも接触する言語間ではお互いに語彙の借用が行われる。
この説明のほか、発音の簡略化とする、てふてふ については、理論が不十分であるが、変化の現象としては指摘されるところである。
てふてふ teFuteFu
てうてう teuteu
ておーておー teoRteoR
てぃおーてぃおー tioRtioR
ちょーちょー cjoRcjoR
漢字音がそのまま、和語化したと思われる語で、呉音で、ジョウ、デフ となると、dié また tʰiep dʰiep の発音は、日本語では拗音を無表記として取り入れていたので、実際に平仮名化された古い時代の記録は、てふ の表記では確かではない。
*宇津保物語〔970〜999頃〕藤原の君「我袖はやどとるむしもなかりしをあやしくてふのかよはざるらん」
*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「梅の折枝、てう、鳥、飛びちがひ」
*色葉字類抄〔1177〜81〕「蝶 テフ 入夢 荘用夢為胡蝶」 日本国語大辞典より。
なお、新撰字鏡〔898〜901頃〕に、蝶 徒頬反 蝶字加波比良古、 かはひらこ とある。
第2章 ことばの変化のしくみ
http://www.k3.dion.ne.jp/~hougen/hougensi/2.htm
大垣方言の歴史・変化を考察
>例えば,戦前生まれの私の親は「素敵だ」ということを現在でも「ハイカラ」と言います。また,石原裕次郎の時代には「イカす」が流行していたそうです。私の学生時代(1980年頃)には,それらは古くさい表現として使われず,「ナウい」が流行していました。現在はもう死語となっています。
また,何年か前には,「トレンディー」が流行っていました(例:トレンディー・ドラマ)。しかし,最近の若い人の間では,これらはほとんど使用されていないようです。新しい表現「イケてる」に取って代わられてしまったからです(例:イケメン)。つまり,次のようにことばが順次変化していったわけです。
ハイカラな → イカす → ナウい → トレンディー → イケてる
日本語の変化(H25.10.1)
国語施策の参考とするため、文化庁では数年に一度「国語に関する世論調査」を実施しています。調査結果によると、日常でカタカナ語が多いと感じている人は約75%にのぼり、好ましくないとする人 (約40%) が好ましいとする人 (約15%) を上回っています。カタカナ語の中で理解度が高いのが「ストレス」で、社会状況を反映しているのか認知度、理解度、使用度とともにここ数回の調査で第 1位となっています。また形容詞の語尾を変化させた言い方、「寒っ」「すごっ」「短っ」などは文化庁では必ずしも日本語の乱れとはいえず、ら抜き言葉や「寒っ」などは古くから使われていたと説明しています。
公共放送であるNHKが分かりにくい外来語を多用していることに、精神的苦痛を訴えた人がいるそうですが、確かに最近は外来語をあまりにも無神経に取り入れすぎている気がしてなりません。背景には、「英語を使った方がかっこいい」という英語信仰があり、「日本人は英語を上に日本語を下にみて、自分たちの言葉の威厳を自らおとしめている」という識者もいます。官公庁までもがカタカナ語を平気で使っている、日本の役所なら日本語を使うべきだと。テレビ、ドラマ、ニュースなどのようにすっかり定着して既に日他地域からのことばの伝播本語の一部となっている外来語までも否定するつもりはありませんが、最近のカタカナ語の氾濫にはカタカナ語辞典に頼ることが少なくありません。コンプライアンス、ガバナンス、モチベーション・・・日本語で表しても何ら差し支えはないと思います。
長い言葉はまどろこしい、長い外来語は略語にしてしまうというのがたくさんあります。ファミレス、セクハラ、スマホなど 1、2 字づつ短縮しているものなどです。外来語に限らず日本語でも東大、明大、卒論など昔から短縮されてきたものもあります。最近では着メロ、就活、KYなど時代の流れを意識して主に若者の間でかなりのスピードで広がっていますが、美しい日本語の響きが失われてしまわないように願いたいものです。
日常では用をなさなくなった絶滅言語のことを「死語」といいますが、平成 7 (1995) 年ごろから急速に増え続けているといいます。死語化が加速された原因の一つは外来語の崇拝であり、写真機がカメラ、帳面がノートというようにカタカナ語に負けてしまったものもあります。
「広辞苑」や「古語辞典」の編集に携わり、 5年前に亡くなった国語学者大野 晋氏は、近年の日本語について「国語力の低下は日本人の思考力衰退につながる。学校では国語の時間を十分にとってほしい」と力説していたものです。
税理士法人みらい
代表社員税理士 松尾 正
2 日本語の変化をどうとらえるか。言語の変化としてみると、音韻変化、文法変化、意味変化という、現象を挙げることができる。この変化を、変化するとなると、変化しないのも、折れ曲がり変化、元に戻る変化、変化を繰り返すというように、変化のようすがさまざまになる。音韻の変化は音声の変化に伴う。文法の変化はことばに揺れとして現われる。意味の変化は言葉の用法に変遷を見せるようである。その変化の事実を現代語に見ようとすると、日本語を時間的にとらえることをするか、実際に並行する形で用いられる表現の違いをもとめて、それが同じ言い方であったのか、その現象を探ることになる。言語とするよりも、ことばの使い手としては、それを経験することは、その表現を意識してなぜだろうと思うことにある。言葉遣いに古い、新しいと思うことは、その語、その用法に時間の変異を意識するからである。言葉の変化は現代の日本語に見ようとすると、いまの時代に詞を使い続けるわたしたちには、それが変化しているのか、変化して来たものかをとらえようとすることになる。
1 日本語の変化をとらえることは時間的な変遷と空間的な遷延を見ることになる。また変化という語を変遷とし、遷延とするのは変化という語に意味を求めるからである。遷延は延び延びになるという意味を表すとするので、伝播を使うとよいが、でんぱ、伝播は、diffusionとして、文化人類学の用語でもあるので、次のようである。その説明には、二つの文化が直接あるいは間接に接触した場合、一方の文化から他方の文化へ、文化要素の移行・受容が行われる現象をさす、とする。世界大百科事典 第2版の解説より。ただ、この用語は文化要素を規定し、地域と地域だけでなく小同一文化内で起こる発明に当てはめられる。すると、空間的な言葉の広がりには、遷移という用語も考えられそうであるが、これも植物についていうと、植物群落が時間とともに一定の方向性をもって変化していくこととなり、サクセッションsuccession、生態遷移などともいう、との説明がある。デジタル大辞泉より。言語を遷移するというのに当てはめるとどうだろう。
メールの言葉づかいと思って、検索したら、次のサイトがあった。
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www.nhk.or.jp/otona/p2012/120517.html
2012/05/17 - 番組で言葉遣いについてアンケートを行ったところ、多くの声が寄せられました。 トップスリーは「 ... のポイント. 唐沢さんに明日からでもすぐ使える丁寧な言葉遣いのポイントを教えてもらいましょう。 ... ただ苦手なのは、メールの言葉遣いです。
おかしな言葉遣い
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ここでクイズ。次に出てくる言葉遣い、どこがおかしいかわかりますか?
第1問「お水のほうは、いくつお持ちしますか。」
第2問「ビーフカレーでよろしかったでしょうか。」
第3問「トイレは奥になります。」
皆さんはどう思いますか?専門家に解説をお願いしましょう。
唐沢明さん。現在8つの大学で敬語やコミュニケーションのスキルを教えています。
まず、「『○○のほうは』っていうのは、方角を表す言葉ですから、余計な言葉はとって、『お水は、いくつお持ちしますか。』とストレートに答えることが大事になってくるんですね。」
次に「『よろしかったでしょうか』というのは10分前、30分前、あたかもかなり前に頼んだかのような感じですけど、これはたった今頼んだわけですから、 『よろしいでしょうか』というのが自然な敬語になるんです。」
最後の「『トイレは奥になります』というのは前は別のものになっていたわけですから、それはちょっとおかしいですね。『トイレは奥でございます』が自然な表現ですね。
「本来敬語というのは相手を敬う、尊敬する、感謝するための言葉にも関わらず、このような間違った敬語を使うことによって、 聞いてる側からすると責任回避、責任逃れというようにも受け取られかねないので気をつけたほうがいいかなと思います。」
メールの実践テクニック
横浜市に暮らす、高校生の男子。イベントを開いたり、企業と共同で商品開発をしたりする部活動を通じて言葉遣いをマスターしました。ただ苦手なのは、メールの言葉遣いです。
「顔も見えないし、話も聞けないので・・・本当にこの表現で合っているのかとか、こんな聞き方で大丈夫なのかとか、そういう風に戸惑って結局1時間とか、送信ボタンが押す手が震えたりとか」
そこで唐沢さんのアドバイスを聞きました。
「料理に例えるならば、前菜=あいさつですね。それからメインティッシュ=本題、デザート=まとめ、締めというふうに3つの箱がどこになるのかというのを順番に追っていきたいと思います。」
まずは前菜のあいさつを「こんばんは」にするのはどうでしょう。
「自分は『こんばんわ』、『おはようございます』でも相手は出張で見てないかもしれない。
『いつもお世話になっております』というので良いと思います。」
続いてメインディッシュ、本題です。唐沢さんのアドバイスは
「いきなり本題に入るという場合も良いですが、ちょっと唐突だったり、ストレートすぎるという時もありますので、 その前に『一点○○様にお願いがあるんですが』、といった前置き、クッションがあったほうがよりお願いしやすいという場合があります。」
そしてデザートの締め。「よろしくお願いします」だけではなく、もう一言そえるのが良いそうです、
「クッションはですね、何度クッションしても良いわけです。「お手数ですが」「申し訳ございませんが」「よろしくお願いいたします。」ということです。」
最後に忘れてはいけないのが「件名」!メールのキーポイントなんです。
「意外と件名というのは、適当でいいやと思われがちなんですけども、新聞で言うと見出しになるんですね。キャッチになるわけです。なので件名の法則はインパクト・コンパクトです。
例えば「ポスター用データについて」だと、受け手はその後を知りたいので、こうしてみました。
「ポスター用データについて(本日のお礼とお願い)」
お礼だけだとお願いがない、お願いだけだとお礼がないじゃないかと。これをインパクト・コンパクトで(本日のお礼とお願い)でぎゅっと絞ったんですね。」
顔が見えないからこそ、相手の立場を考えることが大切なんですね。
メールの送信ボックスは、自分の言葉遣いを客観視できるところ ...
happylifestyle.com › 人と関係 › 言葉 › 言葉遣いがうまくなる30のマナー
受け取ったメールはよく読みますが、自分が送信したメールはあまり読まないのではないでしょうか。 自分が送信したメールは、大切です。 メールの送信ボックスは、自分の言葉遣いを、客観視できるところだからです。 最近送った30通くらいのメールを、ざっと見て ...
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メールの送信ボックスは、自分の言葉遣いを、客観視できるところだからです。
最近送った30通くらいのメールを、ざっと見てみましょう。
自分のメールを見て「少し気持ち悪い文章だな」と思うことはありませんか。
せっかくの機会ですから、今、見てみましょう。
自分が送ったメールにもかかわらず、自分で読み直してみると、気持ち悪く感じるものです。
少し乱暴な言葉遣いに気づきます。
思ったより乱暴な言葉遣いだったり、不自然な言い方だったりして、ショックを受けます。
それだけ自分で自分のことを、見ることができていない証拠です。
自分の送ったメールを見ながら、言葉遣いの改善を考えてみましょう。
「少し冷たい言葉遣いだな」と思うことがあれば、これからはもう少し温かい言葉遣いを心がけましょう。
「いいかげんな言い方だな」と思うメールがあれば、これからはもう少し丁寧な言い方を心がけましょう。
「どうすれば、もう少し言葉遣いがよくなるかな」と考えながら読み返すと、いい反省ができます。
10 日本語の変化は、古典語と現代語のそれぞれ、音韻、文法、語彙と変化してきているので、それを具体的にどうとらえるかである。国語の歴史にその一つ一つが明らかにされて、日本語の学習対象項目ともなる。それには、たとえば、唇音退化の現象を挙げれば、ハ行転呼音と言われる音変化がある。また動詞の活用を種類に分けると古代には9種類を分けたものを、現代語では5種類に分けることなどである。語彙にはカタカナの語が増えている。日本語の変化を大きく見て古代と近代に分けるなら、その文体に見ると分かりやすいことがある。よく日本憲法は、明治にはじめてカタカナで書かれていたものを、昭和には平仮名で書くようになったと、たとえてみる。そこに大きく現代語として用いるなかでの変化を示すものがある。法律の文章である。大日本帝国憲法と日本国憲法、さらに基本六法と言われる条文には、まだまだ言い回しに変化をしてきた、これからするだろうと感じさせるものがある。
9 日本語が変化した、日本語が変化する、日本語の変化はその現象をとらえた表現である。言語の変化は史的変化を意味している。それは自然言語として、誤用や流行などにより長い時間をかけ、たくさんの人間の利用により、意図せざる形で変化していくと、説明される。それはプログラミング言語に対するものとして、より複雑な言語をあらわにするのであって、言語の変化にかぎらず、一般に自然言語の規則は奥が深く、驚くほどの合理性に裏打ちされていることがあると言及される。ウイキペディア、プログラミング言語、自然言語との違いより。人工言語に対する自然言語は、機械に命令する言語とは大きく異なっている。さて、変化した、というのは、その言語を見て、A言語がB言語になることではない、A言語がA'言語になることであるのか、A言語はそのままにB言語やCの言語に影響されることであるのか、あるいはまた、A言語がB言語やC言語などをとりいれていくことであるのか。このように考えていくと、日本語はA言語のままにB言語とC言語を取り入れる現象がみてとれる。
8 日本語の乱れを日本語の変化と見ることがある。そも日本語が乱れるとは何か。検索をしてみると規範の用法に対して、食い違いが起こる現象として説明している。日本語変化、日本語の揺らぎとも言う、とある。ブログのコラムに、ら抜き言葉、から始まり、 若者言葉、ギャル語、バイト敬語などをあげて、その例を示す。それは、創られた日本語とする見方であるらしい。ら抜き、ということが言われだして久しいが、その現象からすれば、若者言葉の流行を見て日本語の新たな、つくられた語という印象があるのだろう。日本語の乱れは耳慣れない言い方が出て来て、それが使われるたびに、人々に与える、ことばの捉えがたさにあるのかもしれない。その乱れを現象として見ていくと、とりまとめて、硬軟さまざま言及がある。規範用法からの逸脱であれば、それをわたしはつかわない言い方である、とするだろうし、調査でそのような回答をする人の割合が高くなる。変わった言い方だから、何をどういっているのだろうかとすれば、そこには言語的な類型を求めようとする。
7 日本語の変化で活用変化という現象がある。語形変化を動詞に見る。変化というとそれをさすとすると、活用のほかには音便変化、そして発音変化の現象がある。いずれも音変化が文法に及ぶ。日本語の活用変化は、ほかの言語の屈折変化と対照する。日本語には分析によっては屈折現象と認めることがあるが、国語の分析では屈折変化としない。膠着語の故であるが、その変化を入れると、実は日本語の変化現象は丁寧語への変化、敬語の変化など、さまざま、現象があることになる。その変化を代表的にみると、用言の変化がわかりよい。用言には品詞で分ける動詞、形容詞があげられるが、その形容詞の変化は日本語特徴の一つである。形容詞に加えた国語の形容動詞は述語動詞にかわる。そう見ると形容詞の活用変化は述語の位置に立つ言語のあらわれである。たとえば、難しい、というのを、難しかろう、と言えば、それは述語動詞であるととらえてもよいのである。動詞の変化になぞらえて活用を分析するのは、日本語用言の自立性を明らかにする。体言と用言で成り立つ日本語を、主語と述語と捉えなおしたのは、これもまた、日本語の変化である。
6 言語は変化するか。日本語の変化とは何か。こう考えると言語は変化するものではない、となるだろうし、その変化を見るのは長い時間経過をたどることにもなる。言語そのものであるよりは言語の使い手が意識するかどうか。かわった用い方をして表現に変化を見せる。しかし、これは文学の言い回しにはよく表れることである。古き皮衣に継ぎ足す美酒の類いである。それも変化をすぐにも見せるものではない。ただ日本語の変化には一つの見方を与えることができる。常々言うところの日本語は言語を学び続けてきた、まず漢語を学び、そして英語を取り入れたという、歴史的経緯に重要な、おおきな変化である。漢文を訓読して文法をたしかにし、そこに漢字語彙を借用してきたが、それをまた英語の概念を文法理論に、カタカナの語彙に取り入れて、日本語は変化してきている。その歴史は、かたや千数百年、かたや百数十年、その時間は実質的な長さのことにはならない。漢文法の言語知識があって、そこに英文法の言語知識がいれかわっているかのような、日本語の見方、捉えかたである。そうそう、たやすく日本語の根幹が変わるものではないと言いながら、現実は果たしてどうであろう。
5 日本語の音韻について変化を説明する名著がある。国語音韻の変遷 橋本進吉著である。いま国語音韻変化の概観を引用する。この書はインターネット上に青空文庫として公開している。
橋本進吉 国語音韻の変遷 - 青空文庫
www.aozora.gr.jp/cards/000061/files/377_46838.html
底本:「古代国語の音韻に就いて 他二篇」岩波文庫、岩波書店
1980(昭和55)年6月16日第1刷発行
1985(昭和60)年8月20日第8刷発行
底本の親本:「国語音韻の研究(橋本進吉博士著作集4)」岩波書店
1950(昭和25)年
4 日本語の変化の現象に誤用のことがある。言語の変化で誤用研究があり、日本語の変化というときの誤用とは同じようでも、異なるところがあり、日本語の誤用をさすときは日本語の用法の問題になることが多い。そこでは、規範とは異なる日本語の表現や運用を記述することがある。これについて、誤用は、言語学上の概念ではない、とする言及があって、誤用研究をどうとらえるかが基本になる。誤用には、文字、綴り、音韻、形態、語形、意味、統語など、レベルがありうる、として、記述言語学の見方がある。その一方で言語教育において、言語習得のうち、語用を分類して、
>誤用は大きく、脱落(omission) 付加(addition) 誤形成(misformation) 混同(alternating form) 位置(misordering) その他」の6種類に分類
という説明で行われるものがある。日本語教育、そこで議論されるのは第2言語習得研究における学習上のことがらである。
日本語動詞の変化
日本語言葉の変化
日本語意味の変化
日本語の音韻変化
日本語発音の変化
古代日本語の形態変化
3 言語の変化要因に二つを考えるとらえ方がある。外的要因と内的要因とにわけて、ことばが地域を超えて伝播することと、ことばそれ自体の変化が起こることである。言語が世代を通じて伝えられていく、その経過に言葉そのものが変わっていくと見るのは、ことばを記録し項目化して収集する辞書などに反映されると、そこにおのずと新語、造語とされるものが収載される。辞書の編集が30年サイクル、10年サイクルかと見られ、100年の言語の変化を見るようなことである。日本語は外部要因においても内部要因においても、その変化そのものを方処における現象として見ることができる。変化する語として次のような伝播を説明する。ハイカラな → イカす → ナウい → トレンディー → イケてる この表現においては、言葉そのものの変化ではないが、興味のある推移である。
>言語の歴史的変化の様子とその要因を研究の対象とする、言語学の一分野である。
"経済性": 話者にとって「不要」「エネルギーを要する」と感じられる要素は退化し、逆に必要性が感じられれば新たな弁別が生じる。たとえば日本語の唇音退化は、日本語では唇で調音することがエネルギーを要すると感じられたため、と説明される。
類推: 類似した言語的過程が複数ある場合、他の過程への類推によって変化が起こる。たとえば英語で動詞・名詞が不規則変化から規則的変化(過去形・過去分詞-ed、複数形-s)へ変化することなど。
社会的変化はこれらを通じて変化を促進しうる。また個別の言語が長期間にわたって方向性をもって変化していく現象も見られ、エドワード・サピアはこれをdrift(駆流、偏流などと訳される)と呼んでいる。
>言語接触による
それぞれの言語の使用者が同じ社会の中で棲み分ける場合と、異なった社会に暮らす異なる言語の使用者が接触し、交易などを通じて深い関係を結ぶ場合がある。どちらの場合でも接触する言語間ではお互いに語彙の借用が行われる。
この説明のほか、発音の簡略化とする、てふてふ については、理論が不十分であるが、変化の現象としては指摘されるところである。
てふてふ teFuteFu
てうてう teuteu
ておーておー teoRteoR
てぃおーてぃおー tioRtioR
ちょーちょー cjoRcjoR
漢字音がそのまま、和語化したと思われる語で、呉音で、ジョウ、デフ となると、dié また tʰiep dʰiep の発音は、日本語では拗音を無表記として取り入れていたので、実際に平仮名化された古い時代の記録は、てふ の表記では確かではない。
*宇津保物語〔970〜999頃〕藤原の君「我袖はやどとるむしもなかりしをあやしくてふのかよはざるらん」
*源氏物語〔1001〜14頃〕玉鬘「梅の折枝、てう、鳥、飛びちがひ」
*色葉字類抄〔1177〜81〕「蝶 テフ 入夢 荘用夢為胡蝶」 日本国語大辞典より。
なお、新撰字鏡〔898〜901頃〕に、蝶 徒頬反 蝶字加波比良古、 かはひらこ とある。
第2章 ことばの変化のしくみ
http://www.k3.dion.ne.jp/~hougen/hougensi/2.htm
大垣方言の歴史・変化を考察
>例えば,戦前生まれの私の親は「素敵だ」ということを現在でも「ハイカラ」と言います。また,石原裕次郎の時代には「イカす」が流行していたそうです。私の学生時代(1980年頃)には,それらは古くさい表現として使われず,「ナウい」が流行していました。現在はもう死語となっています。
また,何年か前には,「トレンディー」が流行っていました(例:トレンディー・ドラマ)。しかし,最近の若い人の間では,これらはほとんど使用されていないようです。新しい表現「イケてる」に取って代わられてしまったからです(例:イケメン)。つまり,次のようにことばが順次変化していったわけです。
ハイカラな → イカす → ナウい → トレンディー → イケてる
日本語の変化(H25.10.1)
国語施策の参考とするため、文化庁では数年に一度「国語に関する世論調査」を実施しています。調査結果によると、日常でカタカナ語が多いと感じている人は約75%にのぼり、好ましくないとする人 (約40%) が好ましいとする人 (約15%) を上回っています。カタカナ語の中で理解度が高いのが「ストレス」で、社会状況を反映しているのか認知度、理解度、使用度とともにここ数回の調査で第 1位となっています。また形容詞の語尾を変化させた言い方、「寒っ」「すごっ」「短っ」などは文化庁では必ずしも日本語の乱れとはいえず、ら抜き言葉や「寒っ」などは古くから使われていたと説明しています。
公共放送であるNHKが分かりにくい外来語を多用していることに、精神的苦痛を訴えた人がいるそうですが、確かに最近は外来語をあまりにも無神経に取り入れすぎている気がしてなりません。背景には、「英語を使った方がかっこいい」という英語信仰があり、「日本人は英語を上に日本語を下にみて、自分たちの言葉の威厳を自らおとしめている」という識者もいます。官公庁までもがカタカナ語を平気で使っている、日本の役所なら日本語を使うべきだと。テレビ、ドラマ、ニュースなどのようにすっかり定着して既に日他地域からのことばの伝播本語の一部となっている外来語までも否定するつもりはありませんが、最近のカタカナ語の氾濫にはカタカナ語辞典に頼ることが少なくありません。コンプライアンス、ガバナンス、モチベーション・・・日本語で表しても何ら差し支えはないと思います。
長い言葉はまどろこしい、長い外来語は略語にしてしまうというのがたくさんあります。ファミレス、セクハラ、スマホなど 1、2 字づつ短縮しているものなどです。外来語に限らず日本語でも東大、明大、卒論など昔から短縮されてきたものもあります。最近では着メロ、就活、KYなど時代の流れを意識して主に若者の間でかなりのスピードで広がっていますが、美しい日本語の響きが失われてしまわないように願いたいものです。
日常では用をなさなくなった絶滅言語のことを「死語」といいますが、平成 7 (1995) 年ごろから急速に増え続けているといいます。死語化が加速された原因の一つは外来語の崇拝であり、写真機がカメラ、帳面がノートというようにカタカナ語に負けてしまったものもあります。
「広辞苑」や「古語辞典」の編集に携わり、 5年前に亡くなった国語学者大野 晋氏は、近年の日本語について「国語力の低下は日本人の思考力衰退につながる。学校では国語の時間を十分にとってほしい」と力説していたものです。
税理士法人みらい
代表社員税理士 松尾 正
2 日本語の変化をどうとらえるか。言語の変化としてみると、音韻変化、文法変化、意味変化という、現象を挙げることができる。この変化を、変化するとなると、変化しないのも、折れ曲がり変化、元に戻る変化、変化を繰り返すというように、変化のようすがさまざまになる。音韻の変化は音声の変化に伴う。文法の変化はことばに揺れとして現われる。意味の変化は言葉の用法に変遷を見せるようである。その変化の事実を現代語に見ようとすると、日本語を時間的にとらえることをするか、実際に並行する形で用いられる表現の違いをもとめて、それが同じ言い方であったのか、その現象を探ることになる。言語とするよりも、ことばの使い手としては、それを経験することは、その表現を意識してなぜだろうと思うことにある。言葉遣いに古い、新しいと思うことは、その語、その用法に時間の変異を意識するからである。言葉の変化は現代の日本語に見ようとすると、いまの時代に詞を使い続けるわたしたちには、それが変化しているのか、変化して来たものかをとらえようとすることになる。
1 日本語の変化をとらえることは時間的な変遷と空間的な遷延を見ることになる。また変化という語を変遷とし、遷延とするのは変化という語に意味を求めるからである。遷延は延び延びになるという意味を表すとするので、伝播を使うとよいが、でんぱ、伝播は、diffusionとして、文化人類学の用語でもあるので、次のようである。その説明には、二つの文化が直接あるいは間接に接触した場合、一方の文化から他方の文化へ、文化要素の移行・受容が行われる現象をさす、とする。世界大百科事典 第2版の解説より。ただ、この用語は文化要素を規定し、地域と地域だけでなく小同一文化内で起こる発明に当てはめられる。すると、空間的な言葉の広がりには、遷移という用語も考えられそうであるが、これも植物についていうと、植物群落が時間とともに一定の方向性をもって変化していくこととなり、サクセッションsuccession、生態遷移などともいう、との説明がある。デジタル大辞泉より。言語を遷移するというのに当てはめるとどうだろう。