読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

渡部昇一氏の講演から

2010-10-13 10:14:09 | 歴史
シナはアヘン戦争以来、屈辱を舐めさせられているので、これを煽るに一番良い手はナショナリズムを興させる手ですね。そして方々で(外国人の)租界を攻撃させました。イギリスの大使館もやられましたし、アメリカもやられましたし、フランスもやられました。昭和2年頃ですね。
その時に、イギリスの船もアメリカの船も、暴れているシナ軍に対して、揚子江から艦砲射撃をやっているんですよ。ところが日本だけは、幣原内閣の絶対平和主義で絶対、大砲を撃っちゃいかん、ということで、大砲を撃たなかった。
そのためにどういうことになったかと言うと、上海公使館は徹底的に略奪され、公使夫人も丸裸にされた、ということです。そこにもちろん、多少の海軍軍人がいたわけですが、これも抵抗するな、という命令ですから、完全にみな剥ぎ取られてしまった。
そうしますとですね、この辺がシナ人なんですね。大砲を撃つ国は止めておこう、大砲を撃たない日本を集中的に襲え、ということになって、いつのまにか、それまではアメリカとかイギリスも襲ってたんですよ。ところが、その後は日本だけが襲われるようになり始めるんですね。
だから、あの国はこちらが抑制したということは、抑制と見ない。弱さとしか見ない国であると、考えるべきですね。
こちらが善意で抑制すれば、相手も善意で応えてくれるだろう、というのは、まさに日本社会でしか通じない思い込みであり、戦前の幣原外交はそれで失敗した。今、その歴史を学ばずに、同じ失敗を繰り返したとしたら、まさに愚か者である。