枇杷の葉なし

枇杷の生育や、葉・花芽・種のことを日々の生活のなかで書いていく。

枇杷葉の苞綻び始めて

2023年12月09日 | Weblog

 雨神の来訪に枇杷葉の苞が綻び始め、フェンスの側のや南のと枝先に見えるのがうれしい。晴れ間の気温だけには咲かぬと知り、自然の驚異に遭遇。昨年とは違い?開花が待たれたが、植物の本能とも云える成り行きに安堵の想いを強めた。同時に、人間の思通りにはいかぬわ。

 枇杷狩りを淡路島へと行ったのは、其処に灰谷健次郎さんがお住まいであったからだ。友人が申し込んだツアーに否応なくの参加、前日には大雨という有様。それが一転して、枇杷葉への興味を抱かせ心を動かせた妙な成り行きだった。子どもの頃の記憶が鮮明に、走馬灯の如く。

 然しながら、枇杷葉の発育は芳しくなく暗雲たる状況が続いた。桃栗三年柿八年・枇杷は九年で生り亘る。との謂れからすれば、知識の無さに加えて自然を鑑みない者へ訓えられたとも。祖母の想いに触れる中にも、暗中模索の至らなさを痛感して途方に暮れる日々に歳月だけが。

 旧暦の運用には、毎日新聞の日曜版からの学びと月の満ち欠けや潮の満干潮を諭された。同時に作るのではなく、与えて貰える自然からの恩恵を心で受けねば通じないことにも。福島正信さんの藁一本の革命や、木村秋則さんの奇跡の林檎に眼を通し学ぶこと多くありて彷徨う。

 それが達成できないのは何故?作ってやろうではなく、感謝の気持ちが欠けていた。自然には当たり前はないとも悟り、人真似ではない覚えや一連の行いにも一理あり真心が枇杷葉に通じなければ還って来ない。言葉だけではなく、物云わぬ相手だからこそ心根が大切なこととも。

 枇杷葉と共に、十三年の月日が経ち漸くにして知り得た。ありがたいことと祈り、感謝の想いを忘れずこれからも過ごしたい。無農薬での栽培には、枇杷葉への想いと飲む方への心も贈りたい。寒中の作業と限定して、旨さを実感され身体へ沁み亘って行く自然を届けたい想いから。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする