悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

image370 巨大的樹

2007-06-16 04:05:00 | images

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title : Cinnamomum camphora
yyyy/mm : 2007/06
memo : Cinnamomum camphora(キンナモムム・カンフォラ)。またも登場させた樟。少し視点を変えて、メモる。米英語では camphor laurel。「楠」は、南方・タブ系の木(cf. 「短歌写真253 椨の木と」、2006年11月15日条)。中国語では、「樟樹 zhang1shu4」、「香樟 xiang1zhang1」、「芳樟 fang1zhang1」、「樟木子 zhang1mu4z0」。学名の「キンナモムム」は、「シナモン」の名で、すでに日本語になっている。原産地は特定されないが、古代日本も入っているらしい。環境庁の「緑の国勢調査」では、日本の巨樹巨木上位10本のうち、9本が樟だという。題名の「巨大的樹」(ju4da4de0shu4) は、a greater tree とか、巨樹巨木のつもりだが、巨樹・巨木とも、中国語では単に「大樹」(da4shu4)となる。(中国語については、簡体字対応の日本字で出力) そういえば、あのトトロの棲家は樟だったか・・・?
【写真】寿命千年紀もありうる樟が、朝日を受ける。


短歌写真385 音もなく

2007-06-15 05:00:00 | 短歌写真
2007-0615-yts385
音もなく気もなく人の影なきに
などか水面に吾が映らざる   悠山人

○短歌写真、詠む。
○静かな花池で、ひとり沈思黙考の時を持つ

□短写385 おともなく きもなくひとの かげなきに
        などかみなもに あがうつらざる
【写真】花菖蒲池。もう満開になっている。

短歌写真384 マロニエの

2007-06-14 06:00:00 | 短歌写真

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マロニエの葉脈見せて東せる
明きひかりにわが心そよ   悠山人

○短歌写真、詠む。
○マロニエは 巴里の都に よく似合ふ。樹木銘板に、こう書いてある。「マロニエ Aesculus Hippocastanum L. マロニエはセイヨウトチノキといい、5月上旬に白い花を咲かせます。日本では、まだ少ない樹木ですがヨーロッパでは高級な並木として植えられています。このマロニエは、1990年大阪で開催された国際花と緑の博覧会にドイツバイエルン州から贈られた数本の中の一本です。 1991・5 寄贈者 日本にマロニエを普及させる会」(全文を忠実に転記
) Marronnier (du Japon)。西洋栃之木。horse chestnut。馬栗(うまぐり)。・・・せめて「旨栗」ならばともかく、「馬栗の下で語る恋」などは、誰からも遠慮されそう。巴里に倣って?銀座にもマロニエ通りがある。数えた人の話では、70本ほどとか。中央通りの銀座二丁目交差点を挟んで、築地~有楽町の通りだが、よく日が当たるように、道路北側に整然と並ぶ。
¶東(ひがし)す=『漢字源』にあるのだが・・・。「せ」は「な」にすべし。

□短写384 マロニエの えふみゃくみせて ひがしせる
        あかきひかりに わがこころそよ
【写真】早朝の芸術公園で。歩け歩けの中高年が目立つ。


image368 糸蘭のオブジェ

2007-06-14 05:55:00 | images
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title : objet d'une orchidée
yyyy/mm : 2007/06
memo : 糸蘭。忙しさに紛れているうちに、これも枯れ始めてきた。画像の一部を使って、オブジェにした。去年のものに、詳しい説明がある。cf.「image125 糸蘭1(2006年06月24日)」「image126 糸蘭2(同日)」。
【写真】朝日が射していたから、無反射黒紙を使って、実写。一部コラージュもある。

短歌写真383 朝の日の

2007-06-13 05:40:00 | 短歌写真
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朝の日の大木を眺めゐたりしに
つと白衣の女の過ぎりぬ   悠山人

○短歌写真、詠む。
○朝日に輝く樟。仰ぎながら、樹形や樹勢、どう切り取るか、などと考えながら眺めていた。すると近くで急に、「お早うございます」と挨拶の声。誰もいないはずなのに、と思って視線を下げると、白い上着の女性が白い犬を連れて、通り過ぎていくところだ。あわてて彼女の背中へ、鸚鵡返しの挨拶をした。この一週間は、MTBの調子を確かめるために、この公園へ通ったが、向こうから声を掛けられたのは初めてだったので、少しばかり心地よい驚きであった。「大木」を「おほき」と読んで、「大木(たいぼく)」「大きい(朝日)」と掛ける。

□短写383 あさのひの おほきをながめ ゐたりしに
        つとしらぎぬの ひとのよぎりぬ
【写真】実写だが、人物と犬だけを、景色に溶け込ませるために、かなりズームアウト処理した。

image367 黄楊開花

2007-06-13 05:35:00 | images
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title : Buxus microphylla
yyyy/mm : 2007/06
memo : Buxus microphylla(ボクスス・ミクロフュッラ)。黄楊(つげ)。柘植(つげ)。本黄楊(ほん~)。朝熊黄楊(あさま~)。boxwood(日本で「ボックスウッド」と言えば、小ぶりの輸入種のこと)。これもまた、ブログを始めたことで、しみじみとルーペで観察することになった、蕾と花。
【写真】画面右に蕾と開花直後。円内目盛は、およその目安。蕾は直径1mmほど。自宅、昨朝。

短歌写真382 入梅の

2007-06-12 04:40:00 | 短歌写真
2007-0612-yts382
入梅の日も空晴れて伸びやかに
白樺ひとり大きなるかな   悠山人

○短歌写真、詠む。
○この日(6月11日)、暦の上の入梅。早朝、愛用のMTBで、公園へ行く。小高い丘に、白樺が立っている。午後、カメラを持って再訪したら、光が全く変わっていたし、枝葉の輝きがすっかりなくなっていた。
¶大(おほ)き=『古語辞典』見出しは「おほき」で、「形動ナリ」。語法として、<多く、連用形「大きに」と連体形「大きなる」が用いられる。> 関西弁の「大きに」は、千年前の形そのままに、毎日使われているわけだ。

□短写382 にふばいの ひもそらはれて のびやかに
        しらかばひとり おほきなるかな
【写真】きのう、芸術公園で。夾雑物を出来るだけ排除するために、芝に腹這って撮影。さらにPCでそれらを丁寧に消す。ただし、基本は実写である。

image366 芋酢漿草

2007-06-12 04:35:00 | images
2007-0612-yim366
title : Oxalis articulata
yyyy/mm : 2007/06
memo : 芋酢漿草(いもかたばみ。うさくしょうそう)。節根花片喰(ふしねはな~)。ウィキペディアには、「雑草」と強調されているし、私のところでも雑草仲間だが、一般には園芸店で普通に売られている。いままでは桜草などとしたが、実は芋酢漿草だった。酢漿草(『広辞苑』には、広く流布する「片喰」は、全く出ない)も、なかなか奥が深い。酢漿草の名は、噛むと酸いから、というので、噛んでみたら、たしかに苦くて酸い。漢方薬にも入る。酷似している紫酢漿草と比べてみよう。花弁色(紫系)は、「紫」が薄く「芋」が濃い。葯色は、「紫」が白で「芋」が黄。根は、「紫」が直茎で「芋」が塊茎。歌語には紫と行きたいが、嘘はいけない。『漢字源』で「漿」を調べていたら、『孟子』の引用まで出て来た。
【写真】一と月近く前の撮影だけれど、昨日も全く同じ風景である。

短歌写真381 涼しかる

2007-06-11 04:50:00 | 短歌写真
2007-0611-yts381
涼しかる揚琴の音にさそはれて
眼閉づれば何処なるらん   悠山人

○短歌写真、詠む。
○開演前、小さなホールへ入ると、天井のスピーカーから、妙なる演奏が降り注いでいる。ツィター? ツィンバロム? シタール? 実は、「ハンマー・ダルシマー」(HD)だった。初めて目の前で見るHDの生演奏、それは実に素晴らしかった。近年の「女子十二楽房」では、つまり中国語では、「揚琴」(yang2qin2)とされる、打弦楽器である。リーダー(acoustic guitar)に聞いたら、日本にはまだ百台くらいだろう、という話。HD奏者は彼の妻。

□短写381 すずしかる やうきんのねに さそはれて
        まなことづれば いづちなるらん
【写真】演奏前に、楽器だけ撮影し、背景はPC処理した。
【memo】ハンマー・ダルシマー Hammered Dulcimer(ある製造会社は、Hammer D. と表記)。数十社で製造・販売している米国では、演奏の分野でも、かなり盛んだ。この楽器のことについては、次のサイトが詳しい。
 The Official WWW Hammered Dulcimer Page:
 http://www.rtpnet.org/~hdweb/