悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

短歌写真212 咲き初めて

2006-08-31 04:00:00 | 短歌写真
2006-0831-yts212 bougainvillea.
咲き初めて長き月をば迎へんに
いかだかづらのうひうひしさよ   悠山人

○短歌写真、詠む。
○筏鬘(いかだかずら)。bougainvillea(米)、-villaea(英)。ブーガンヴィリア(ブーゲンビレア、~ビリアが通用)。この美しい花の名を付けた島の、凄惨な現代史を夙に聞く。互いに忘るべからず。「咲いてから長い時間が経った」と「もう長月を迎える」を掛けた。「初」は三字使う。
○別けて平和を祈る月、葉月、此日去ぬ。
□さきそめて ながきつきをば むかへんに
  いかだかづらの うひうひしさよ

【写真】ハーブ園に、輝いていた。

紫式部集111 内裏でも

2006-08-30 02:20:00 | 紫式部集

2006-0830-yms111
内裏でも競り合うさまは同じこと
相撲のような日日の蹴落とし   悠山人

○紫式部集、詠む。
○返し(とあるが、前の贈り主について、はっきりしない)。相撲の世界でも、競争相手が多いそうだけれど、宮中でも似たようなものですよ。隙を見せれば追いやられてしまいますもの。左注があって、雨になったので、天皇ご覧は延期になり、煩わしいことだったこと、と。紫出仕中に、雨による延期は一回だけとのこと。平王ク歌番号122。
¶いど(挑)む人=競争相手。相撲・宮中女官の双方に懸ける。
¶ももしき(百敷)=百畳敷き(のように広い所)。転じて宮中。
¶う(憂)し=何回も出ているが、「煩わしいこと。嫌なこと。憂鬱なこと。」 なお、これもそうだが、既出の事項については、左カラムの「ブログ内検索」を活用されたし。

□紫111:いどむひと あまたきこゆる ももしきの
      すまひうしとは おもひしるやは
□悠111:だいりでも せりあうさまは おなじこと
      すもうのような ひびのけおとし


image169 浅草寺の金竜

2006-08-30 01:10:00 | images
2006-0830-yim169
title : a golden dragon
yyyy/mm : 2006/08
memo : 昔から浅草観音と親しまれて来たように、神仏習合の社寺である。聖観音宗金竜山浅草寺、金竜(守護神)など、金竜の字がよく使われる。本堂手前右に「水屋」と呼ばれる建物があって、高村光雲の沙竭羅竜王像(銅造。しゃらりゅうおうぞう)が立つ。ふと見上げると、立派な天井画があったので、記念撮影をした。これまた、インタネットでもなかなか見られない、貴重な写真だと思う。【写真】画面左下に「昭和甲辰四月吉日/韶光」(と読んだのだが)の銘。

短歌写真211 秋待ちて

2006-08-29 01:00:00 | 短歌写真
2006-0829-yts211 platanus of Meiji St.
秋待ちて鈴懸くるべきみどり葉の
悪気吸ひてなほ逞しくあり   悠山人

○短歌写真、詠む。
○プラタナス。鈴懸。明治通りの並木は、ほとんどプラタナス。たまにはと、一時間近く都バス(いまどき百円玉2個!)から眺めていた。この通りの交通量を調べたら、一日約数万台。一見あおあおと茂ってはいるが、どの葉も息絶え絶えの生き様を見せていて、心がいたむ。せめて歌だけでも「逞しく」と詠んだ。
□あきまちて すずかくるべき みどりばの
  をきすひてなほ たくましくあり

【写真】バス停で窓ガラスから写す。窓越しでの撮影は、どうしても青くなるので、PCでやや減青処理をした。

image168 仲見世の鳳凰

2006-08-29 00:40:00 | images
2006-0829-yim168
title : phoenix of Nakamise Arcade
yyyy/mm : 2006/08
memo : 仲見世というのは、山門と本堂の中にある店、つまり風神雷神門(雷門)を入った商店街のことである。その明かり採りを兼ねたアーケード天井に、この絵が長く連なっている。ほとんどの人は気が付かない。よく見ると、鳳凰たちがきれいに左側通行(飛行)していて、微笑ましい。【写真】実写を加工して、かなり分かりやすく部分拡大してある。

image167 浅草寺の香煙

2006-08-29 00:30:00 | images
2006-0829-yim167
title : smoke incense of Sensohji
yyyy/mm : 2006/08
memo : 相変わらずの風景。アジア系、西欧系を問わず、外国人も目立つ。ところでこの対連(聯)(duìlián。トゥエィ4リェン2。a couple of phrase)はどう読むのか。睨んで見たけれど、全文は読めなかった。teach me, anyone? 您zĕnme dú zhèèrge句子?

image165 サンバ浅草2

2006-08-28 05:50:00 | images
2006-0828-yim165
title : Samba de Asakusa2
yyyy/mm : 2006/08
memo : 本場ブラシル(ポルトガル語またはブラシル語)のエネルギッシュな迫力、圧倒的なセクシネスとは、およそ縁遠い、間の抜けたブラインド・ショットである。ただ、彼女ら・彼らの明るさと元気さには、素直に感動した。二丁目交差点。撮影の楽なのは、横浜のみなとまつりの方、フロートなので。Samba é esplêndido!

image164 サンバ浅草1

2006-08-28 05:45:00 | images
2006-0828-yim164
title : Samba de Asakusa
yyyy/mm : 2006/08
memo : ともかく一度はと、しきりに勧められて来はしたものの、観衆の後姿ばかりで、ほぼ全滅。こんな撮影行は初めて。ゴミ同然の写真だが、サンバのリズムに、捨て忘れた二枚ほどを載せる。後景は馬道の審査員席。Samba é esplêndido!

紫式部集110 この雨の

2006-08-27 05:30:00 | 紫式部集

2006-0827-yms110
この雨の淋しい夜に宮居する
私を訪ねて来る人などは   悠山人

○紫式部集、詠む。
○詞書に、「相撲(すまひ)御覧ずる日、内裏(うち)わたりにて」。勅令で、毎年七月下旬に相撲を見たというのだから、よほど好きだったのか。平王ク歌番号121。
¶たづき=旺文版古語辞典に、「方便」の漢字が充てられ、「たどき」から「たつき。たつぎ。たづき」へ移行した、とある。また用法としては、当初「なし」と併用されて否定辞として使われた。だからここでの「たづきなき」は、伝統語法で、「頼りとするものがない、寄る辺がない、手段・方途がない」。
¶旅の=天皇の命令で全国から集められた相撲選手なので、様子の分からない旅人同然だった。
¶すまひ=「相撲」「住居」を懸ける。
¶よに=「世に(まさか~ではあるまい)」と「夜に」との掛詞。前者の用法でだれでも思い出すのは、百人一首の「よにあふさかの」の歌であろう。

□紫110:たづさなき たびのそらなる すまひをば
      あめもよにとふ ひともあらじな
□悠110:このあめの さびしいよるに みやいする
      わたしをたずねて くるひとなどは