悠山人の新古今

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短歌写真1077 世の中は

2011-09-29 03:00:00 | 短歌写真

2011-0929-yts1077
短歌写真1077 世の中は

世の中は秋にはあれどわが薔薇は
残れるいのちあかく咲きをり
  悠山人

短歌写真、詠む。
○薔薇、もう一首。薔薇を美しく咲かせるのは、非常に難しい。猫額庭園の薔薇は、とても鑑賞には堪えられない。それでも、一所懸命に咲いている。
¶「秋」「あか」の掛詞=定型は「秋(あき)」「飽(あ)き」。さらに、「飽く」(自カ四)の未然形が「飽か」なので、「赤(あか)」「明(あ)か」とも掛ける。
短写1077  よのなかは あきにはあれど わがばらは
          のこれるいのち あかくさきをり
【写真】きのう、自宅。
memo-Gy: 『辣手神探/Hard-Boiled』 日本語題は『ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌』。高名な監督の作品というので、そのつもりで見たのだが・・・。香港の暴力団の対立に、それらの壊滅を図る警察が、三つ巴になって銃撃戦を展開する。後半数十分は病院を舞台にして、無差別虐殺が展開し、最後には病院が爆破される、という話。唯一の救いは、二十人ほどの新生児たちがだれひとり死ななかったことだった。


短歌写真1076 富士山に

2011-09-28 03:00:00 | 短歌写真

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短歌写真1076 富士山に

富士山に初冠雪と聞こゆれど
薔薇コルダナのつぎつぎと咲く
  悠山人

短歌写真、詠む。
○外出先から帰ると、またミニ薔薇が咲いていた。直径1センチあるかないかの、可愛い鉢花。花カードには「Kordana Rose」と英語だが、URLに「.de」(ドイツ)とある。ついでに Yahoo.de を訪問していくつか眺める。学名(ロサ)よりも、独語名(ローゼ)よりも、英語名(ロウズ)が人気。帰国して goo で画像「コルダナ」を検索すると、たくさんヒットした。こんな小さい薔薇の愛好者の多さに感心する。富士冠雪の直後、長月も末というのに、という感想から一首。通名「コルダナ・ローズ」。
短写1076  ふじやまに はつくゎんせつと きこゆれど
           ばらコルダナの つぎつぎとさく
【写真】きのう、自宅。
memo-Gy: 『愛なんていらない』 韓国映画。巨額借金を抱えた男が、巨額遺産を手に入れた盲目の女の兄になりすます。しかし最後には女の愛に清められる、という、若者たちの話。ゆっくりとした時間の流れと映像の美しさに、ほっとさせられる。ハングルでは「사랑따윈필요없어」?


俳句写真900 城壁に

2011-09-27 02:00:00 | 俳句写真

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俳句写真900 城壁に
城壁にもののふ見たり秋の昼  悠山人

俳句写真、詠む。
○秋晴れの昼下がり、城壁をめぐる。もののふの幻が脳裏を駆ける。甲府城(舞鶴城)は、長期計画で大規模な復元工事中。
俳写900  じゃうへきに もののふみたり あきのひる
【写真】先日、舞鶴城。
memo-Gy: 『Revolver』 7年間の服役で超級賭博師・詐欺師になったと思った男の、出所後の話。J. Caesar, Fundamentals of Chess, Etiquette of the Banker, N. Machiavelli の四つの「箴言」から、画面は始まる。あとは、心象風景-心理錯綜-独白断定-回想合成などが、箴言に合わせて展開される。我は彼、彼は我、という独白が頻出して、西田幾多郎の「善の研究」を連想した。エンド・ロールが全くない代わりに暗黒画面、音楽はヴェルディのレクイエムやサティ(?)。


俳句写真899 去来せる

2011-09-26 02:00:00 | 俳句写真

2011-0926-yhs899
俳句写真899 去来せる
去来せる日は落ち柿のわが身かな  悠山人

俳句写真、詠む。
○いつの間にか柿の木の下へ、実が落ちて来る季節になった。中には完熟のものもある。落ち柿、落柿舎、芭蕉、去来の連想。さる年、嵯峨野路を歩いたことが思い出される。「落柿舎」は「おちがきのや」とも(広辞苑)。中句の「ち」は、「らくし」を避けるため。
俳写899  きょらいせる ひはおちがきの わがみかな
【写真】きのう、自宅。
memo-Gy: 『アキハバラ@DEEP』 いわゆるアキバオタクの数名グループが、超巨大PCソフト企業を相手に闘う、という話。前半のアップテンポな面白さに比べて、後半から最後までのだらだら展開はつまらない。PCマニア向き。


短歌写真1075 ひたすらに

2011-09-25 03:00:00 | 短歌写真

2011-0925-yts1075
短歌写真1075 ひたすらに

ひたすらに貫きとほせこの思ひ
世の柵の絆放ちて  悠山人

短歌写真、詠む。
○架橋の端を見上げながら、柵の絆と、さまざまな思いの乖離を思う
短写1075  ひたすらに つらぬきとほせ このおもひ
           よのしがらみの きづなはなちて
【写真】金山博物館の前で、先日。
memo-Gy: 『手紙』 僅かなカネを得ようと人を殺し、終身刑で千葉刑務所に服役する兄。自分のために殺人を犯した兄の係累として、職を転々とする自分(弟)。二人を繋ぐ手紙のやりとり。ようやく妻子を得てある決意をする。制作委員会などとあるから、受刑者更生を願ってか。主題歌は余りに異質。2006。


俳句写真898 嵐過ぎ

2011-09-24 02:00:00 | 俳句写真

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俳句写真898 嵐過ぎ
嵐過ぎ軽鴨ならび日向ぼこ  悠山人

俳句写真、詠む。
○秋嵐が過ぎ去って、空も青く澄みわたった夕方。軽鴨が雁首ならぬ鴨首を並べて、夕日を眺めていた。

俳写898  あらしすぎ かるがもならび ひなたぼこ
【写真】きのう、芸術公園裏。
memo-Gy: 『Heure Zero』 A. クリスティの『Towards Zero』を仏映画化したもの。フランス海岸の古城風のホテルが、殺人劇とは別に抒情的。古典派推理好き、知性派・仏好き向き。
memo-「超光速」: 「驚天動地」という四字熟語があるけれど、今朝の新聞記事の「超光速粒子の発見」は、私にとってもまさにそれ。(朝日、2011.09.24) 物質を構成する元素群、元素を構成する素粒子群。その中に中性子 neutrino がある。Neutrino には3type あって、現在まで electron n., muon n., tau n. (と、それぞれの反粒子)が知られている(最後の t-n は2000年)。発表したのはOPERAという国際研究組織。アインシュタインの相対論(RT)以来一世紀、光速を超えるものはない、というのが万人の知識であった。今回の発表は控えめながら、それを根底から覆すものである。三年間の実験結果だというが、それによれば、n. は光速(約30万km/秒)よりも6*10^8(1億分の1)秒早いという。問題の余りの重大さに、物理学者たちの口も重い。ブラック・ホウル、反物質、時空の歪みなどなどが登場したことを考えれば、ひょっとしたら、という思いもある。(新聞記事のほか、Wp日本語版、英語版を参照した。)


image1307 黄金のジパング

2011-09-23 01:00:00 | images

2011-0923-yim1307
image1307 黄金のジパング
title: Gold_of_Zipangu
note: かつて西洋人にとって、遥か地の果ての東洋の島国は、たしかに「黄金の国ジパング」であった。この金山博物館で学ぶことは多かったが、独自の金採掘技術を案出し、繊細な金細工技術を考え出した先人には、ただ驚くばかりだった。同前。
memo-Gy: 『21 Eyes』 ダイアモンド強盗事件を監視テープ(VT)から、二人の刑事が解明する。映画は最初から最後まで、このVTだけ。技法としては初めて? ただし映画としてはBC級。原題は監視カメラ数? 最後に意外な結末。
memo-Gy: 『Bone Dry』 モハヴィー(と映画では発音)砂漠で、追う男、追われる男の、サヴァイヴァル・ゲイム。その関係は最後まで明かされない。・・・そして結末は? 砂漠で男二人だけ、しかもセリフもほとんどなし。ただ冗長というだけで、映画としての面白さはない。エンド・ロールに、ロケ地はデス・ヴァリほか4か所の名。MMVII とも出たから、2007年の作品か。


俳句写真897 さながらに

2011-09-22 02:00:00 | 俳句写真

2011-0922-yhs897
俳句写真897 さながらに
さながらに夢幻なるこの世かな  悠山人

俳句写真、詠む。
○館内坂道の通路に、「夢幻回廊」とある。わが生きたる世のことかと、これまた夢幻。

俳写897  さながらに ゆめまぼろしなる このよかな
【写真】同前。


短歌写真1074 歩みゆく

2011-09-21 03:00:00 | 短歌写真

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短歌写真1074 歩みゆく

歩みゆく小道の壁に刻まれし
黄金は永久に輝けるらん  悠山人

短歌写真、詠む。
館内は緩やかな坂道になっていて、ひとりでに展示場へ入るようになっている。小道の両側には四角片の純金がずらりと埋め込まれてある。
短写1074  あゆみゆく こみちのかべに きざまれし
          こがねはとはに かがやけるらん
【写真】同前。
memo-Gy: 『Street Fighter The Legend of Chun-Li』 何不自由なく育った女性春麗が、父から教わったカンフー術を生かして、バンコクで香港で組織犯罪に立ち向かう。ここでもロシアン・マフィアが重要な役。それにしてもこのところ、画面上で何人殺されたのか、と思う。
memo-Gy: 『Alatriste』 日本公開は2008とのこと。Gy で初見のエスパーニャ(西班牙)映画、全編西語、2時間半。17世紀エスパーニャが舞台。映像に加えて私には音楽(Roque Banos)の美しさがとてもよかった。寄せては返す、ギタッラ・エスパニョーラの切ない調べ。映画につては goo 映画で検索されたし。
memo-Gy: 『The Glimmer Man』 NYからLAへ移って来た刑事S.セガルが、ロシア・マフィア相手に奮闘する。あれほどのお騒がせ「24」シーズン5は、J.バウアが何と中国マフィアに捕まって終わるし、あの国もその国も犯罪映画でも重要ということらしい。