悠山人の新古今

日本初→新古今集選、紫式部集全、和泉式部集全、各現代詠完了!
新領域→短歌写真&俳句写真!
日本初→源氏歌集全完了!

ysk003 春なのに空は

2005-06-30 10:45:00 | 新古今集

二月(きさらぎ)まで梅の花が咲かなかった、と題詞にある。二月は別名梅見月。花(の香)に恋人との関係を託した、と深読み(こじつけ?)するのは読み手の自由。

【略注】
 
花=当時は梅(匂いあり)、現代は桜(匂いなし)が一般。
 中務(なかつかさ)=藤原の出。やはり女流歌人の伊勢の娘。恋人は源信明(さねあきら)。


ysk002 そびえ立つ

2005-06-29 03:00:00 | 新古今集

歌の「の」のリズムが快い。ただ、今は煙が出ていないから、主語を「春霞」に代えた。

【略注】
春の色=新潮版(後記)は「春らしい紅」とする。もちろん「色」は抽象的な様子・風景も表わす。    
慈円=天台宗の大僧正。藤原家の出。新古今集に92首。


ysk001 今ごろに

2005-06-28 03:00:00 | 新古今集

ysk001-sks0021-20050628
最初は goo, ブログ開始! ブログに関しては全く五里霧中。様子
が分かってきたところで、略注などを予定。新古今和歌集の、学問的な解釈ではなく、感覚的な翻案を企図。

◇翻詠001 今ごろになって雪なの?困るなあ かげろう燃え立つ春だというのに  悠山人
        [いまごろに なってゆきなの? こまるなあ かげろうもえたつ はるだというのに]

◇新古今0021 今さらに雪降らめやもかげろふの 燃ゆる春日となりにしものを  読人しらず
        [いまさらに ゆきふらめやも かげろふの もゆるはるびと なりにしものを]


【略注】
春日(はるび)=春の日。春のころ。

読人しらず=読み書きや歌詠みが出来たのは超エリート階級なので、「しらず」とはいっても、ただの民百姓ではない。位階官号が基準に満たないという程度。ではその基準は?
参照文献は後記。