俳句写真229 あな忙し

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あな忙し
九日みそかの
梅見月　　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○寒暖忙しく代はりつつ、如月もけふつごもりなり。
¶九日（くにち）みそか（晦日）＝「二十九日で終わる陰暦の小の月の末日は、九日晦日（くにちみそか）ともいう。」（『古語辞典』）
¶梅見月（うめみづき）＝如月の異名。
□俳写229　あなせはし　くにちみそかの　うめみづき
【写真】わが菜園の梅は、昨日確認したら、この位。写真は先日の梅園で。

俳句写真228 透明に

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透明に
なりて行きたや
青き空　　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○週日にここを愛用するのは、生徒・学生のスキー教室が開かれる程度なので、のんびり出来るからだ。心まで澄明感が漲る。
□俳写228　とうめいに　なりてゆきたや　あをきそら
【写真】リフトに乗っているのは、透明人間になった悠山人？　清里で。

俳句写真227 はつかしく

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はつかしく
花と女性の
かをりたり　　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○艶やかな花の展示会場は、ほとんど女性だけ。「はつか（僅か）」「はつかし（恥かし）」を掛ける。
□俳写227　はつかしく　はなとにょしゃうの　かをりたり
【写真】ストロボ同調を全く使わないから、画質が極端に落ちる。花文化展で。

短歌写真539 真実の

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真実の鈴鳴らしては明らかに
いかでかあらな一つなりとも　　　悠山人

○短歌写真、詠む。
〇大きな壁面のパターンを見ていると、わが青き日日が走馬灯のように、脳裏を駆け巡る。白秋や有三の、あの真実の鈴である。日本語が次第に虚飾に覆われて行くようで、とても悲しい。第四句は、『逆引き辞典』から選んでみた。
□短写539　しんじつの　すずならしては　あきらかに
　　　　　　　　いかでかあらな　ひとつなりとも
【写真】花文化展会場で。

俳句写真226 先住の

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先住の
花は朱色に
盛りなり　　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○昔からあるのは、これだけなんですよ。あとはみな、英国人がよそから持ち込んだものばかり、と香港のガイド。名は？
□俳写226　せんぢゅうの　はなはしゅいろに　さかりなり
【写真】濃淡を少し強調する。香港で。

短歌写真538 秘するとは

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秘するとは芸の花ぞと知りぬるを
なほ極むるは人のさがなり　　　悠山人

○短歌写真、詠む。
〇いうまでもなく、世阿弥の『花伝書』を引く。
□短写538　ひするとは　げいのはなぞと　しりぬるを
　　　　　　　　なほきはむるは　ひとのさがなり
【写真】室内灯のままで撮影し、ＰＣで調色。花文化展会場で。

俳句写真225 春一番

2008-0225-yhs225
春一番
避くる水鳥
波たかし　　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○日本海沿岸に、猛烈な風雪が吹きまくる中で、関東地方には、春一番、二番の強烈な風が吹いた。この城址公園の堀にも、波立ちが絶えない。
□俳写225　はるいちばん　さくるみづとり　なみたかし
【写真】城址公園で。

俳句写真224 春のいろ

2008-0224-yhs224
春のいろ
待ちつる鳥の
ひと休み　　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○「春の色」で、気配・景色、また鳥の対、などが感じられるか。結句の体言（名詞）止めはどうか。
□俳写224　はるのいろ　まちつるとりの　ひとやすみ
【写真】南清里の公園で。

俳句写真223 この冬も

2008-0223-yhs223
この冬も
雪吊のこし
暮るるかな　　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○近年雪も降らぬに、雪吊など見ゆ。いとをかし。季語重ねを避けるには、発句の「冬も」を「ままに」か。
¶暮（く）る＝三省堂版『逆引き辞典』に、「年・季節がおわる」として、「く（暮）る」。
□俳写223　このふゆも　ゆきづりのこし　くるるかな
【写真】近くの公園で。

短歌写真537 花も葉も

2008-0222-yts537
花も葉も今は池底に沈みゐて
光はあれどさびしかるらん　　　悠山人

○短歌写真、詠む。
〇小池の面に太陽が燦く。透明な水を通して、底に堆積する花びらや葉がよく見える。華やかなる日日もありたるにや。
□短写537　はなもはも　いまはちていに　しづみゐて
　　　　　　　　ひかりはあれど　さびしかるらん
【写真】絞り優先で光条を付ける。