定年間近で会社が倒産、退職金なし…住宅ローンだけが残った60代の悲惨な老後

2018年06月24日 | 消費者情報
定年間近で会社が倒産、退職金なし…住宅ローンだけが残った60代の悲惨な老後
6/21(木) 9:00配信 週刊SPA!
定年間近で会社が倒産、退職金なし…住宅ローンだけが残った60代の悲惨な老後
(日刊SPA!)
◆「老後破産」は身近なものに。40代からマネープランの対策を

 昨今、ニュースでも話題になる老後破産。「まだ先のこと」と他人事のように考えている人も多いだろうが、その遠因は30~40代にある。中野重治さん(仮名・62歳)は退職を目前に控えた59歳のとき、長年勤め上げた会社が倒産した。勤務先は機械メーカーで大手の孫請け。複数の主要取引先の業績悪化に伴い、同時期に取引量が縮小され倒産したという。

「倒産時の退職金規定が曖昧だったため、退職金は1円ももらえませんでした。住宅ローンの残債700万円を退職金で一気に返す予定だったので、老後のライフプランに大幅な狂いが生じました。ずっと専業主婦だった妻もパートに出て、今は夫婦共働きで年収290万円。年間100万円ほど返済していて、生活は非常に苦しい。農家をやっている親戚から米や野菜を送ってもらい、食費を最小限に抑えています。もっと若いうちから住宅ローンの返済や貯蓄をすべきでしたね」

 このような老後破産は、どの家庭にも起こりうることだ。経済ジャーナリストの荻原博子さんは40代の未来をこう話す。

「給料が右肩上がりの時代はマイホームと車を所有し、子供2人を育てるのが人並みの生活でした。ところが今やそれは高嶺の花。給料は下がり学費も上昇。入ってくるお金は減っているのに出費は増えているわけですから、いくら生活を切り詰めようと、従来の人並みの人生や生活を求めると破綻は不可避です」

 下のアンケート結果が示すとおり、自己破産をした人の6割は、「生活苦・低所得」で借金に手を出している。

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<多重債務に陥った原因>

生活苦・低所得 60.24%

保証債務(債務の肩代わり含む)27.18%

事業資金 21.37%

病気・医療費 20.73%

失業・転職 19.84%

負債の返済(保証以外)17.18%

住宅購入 16.05%

給料の減少 13.47%

生活用品の購入 11.21%

教育資金 7.82%

浪費・遊興費 1.61%

投資(債務の肩代わり含む)1.21%

その他 13.47%

最多は60%超の「生活苦・低所得」だが、何が原因で陥ったかが大事。借金返済、事業失敗、失業・転職、給料減少など誰にも起こりうることばかり(出所:日本弁護士連合会)

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「現役世代は子供が独立するまでに、住宅ローンを含め負債がゼロになっていれば理想。その後、共働きで貯蓄すれば年金受給時までに老後資金を貯められますから」

 30~40代からのマネープランが老後を決めると心得るべし。

【荻原博子】

経済ジャーナリスト。近著『老前破産』(朝日新書)では住宅ローンやカードローンで老前破産した50代のケースを分析しつつ、打開策を提示する

― 生き地獄ルポ 破産したらこうなった ―
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